たつや
とし
ところで2020年は多種多様なワイヤレスイヤホンが販売されて、まさに戦国時代という表現がふさわしい年でした!
ところで難しい用語が多いため、ワイヤレスイヤホンを選ぶ上で大事なポイントを全部把握するのは難しいです😭
わけがわからないと思われがちな規格やプロファイル、コーデックなどを丁寧に解説していきます!この記事を読めばオーディオ機器に関しては上級者の仲間入りです😆
目次
ワイヤレスイヤホンで最適なドライバーの選び方
ドライバーとはスピーカーでいう音の出る丸い部分で、一般的にこの丸い部分が大きければ大きいほど低音の音質があがるとされています。大きいドライバーを使うと低音の彩度があがり録音をする時の雰囲気というか、空間認識がしやすくなるんです。
つまり低音が出にくい小さいドライバーより大きいドライバーを選べば音楽をより立体的に楽しむことができるので、まさにその場でライブを楽しんでいるかのような体験を得ることができます😆
ドライバー口径のサイズ
ドライバー口径は音質を決めるうえで非常に重要な要素です。一般的なドライバーのサイズをタイプごとに小さい順に並べるとこうなります。
タイプ | ドライバー口径 |
---|---|
カナル型(耳栓型) | 8.8~12.5mm |
インナーイヤー型 | 13.5~15.4mm |
オーバーヘッド型ヘッドホン | 30~53mm |
一般的な小型の家庭用スピーカー | 50~60mm |
車についているスピーカー | 100~160mm |
ライブ等で使用されるスピーカー | 300~400mm |
たつや
ヘッドホンとイヤホンのドライバー口径の違い
そもそもヘッドホンとイヤホンではドライバー口径が大きく異なるので、音質で選ぶなら単純比較でヘッドホンがいいということになってしまいます。しかし、ドライバー口径が大きいということはその分重くなるので長時間音楽をライトに聞くときには向きません。
音楽を気軽に楽しむという意味ではイヤホンは非常に便利です。軽く、収納スペースにも困らないので多くの人はイヤホンで十分だと考えています。一方で、音響関係の仕事をしている人やe-スポーツプレイヤーなどのプロフェッショナルにとっては音質やレスポンスが命になるのでより情報量の多いヘッドホンを選ぶことが多くなります。
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インナーイヤー型とカナル型のドライバー口径の違い
カナル型イヤホンのドライバー口径はインナーイヤー型よりも一般的に小さいですが、それによって音質が悪いということはありません。カナル型のイヤホンはその形状によって非常に遮音性が高く、音が耳にダイレクトに伝わりやすいため、ドライバー口径のサイズが小さくても同じ程度に聞こえます。
音の粒子がもれずにダイレクトに耳の鼓膜に届いてくれるので、よりクリアな音に聞こえやすくなってくれるという効果もあります。
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ドライバーユニットの違い
ダイナミック型
ヘッドホンの説明文でもよく見かけるこのダイナミック型というドライバー形式。もっとも一般的な駆動方式で音圧や低音領域の調整が可能となっています。高音から低音まで幅広い高さの音を一つのドライバーでカバーしやすいため、低価格帯のイヤホンから採用されています。いわゆる重低音領域を重視したイヤホンに採用されやすいドライバー型式であり、低い音程までしっかり聞こえたときは音質がいいなと感じやすくなります。ちなみに、最近話題のAirPods Proもダイナミック型のドライバーを採用しています。
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バランスドアーマチュア型
主にカナル型と合わせて用いられる駆動方式です。非常に小型なのが特徴ですが、ダイナミック型より音圧が低かったり、一つのドライバーで出せる音の高さの範囲が狭いといった場合もあり、低音用と高音用など、別々のドライバーを一つのイヤホンに詰め込んでいるものもよく見かけます。中には片側だけで8個ものドライバーが入っているイヤホンもあります。小さい割に構造が複雑で高価ですが、高い解像度には定評があります。内部のアーマチュアという非常に軽い金属部品によって振動をうまくコントロールでき、ダイナミック型に比べて入力に対して素早く繊細な反応をするので、クリアで明瞭な音を再現することができます。
補聴器などの医療用途にも使われ、より高い解像度が必要になるモニターイヤホンにも多く採用されているドライバーユニットです。
ワイヤレスイヤホンで最適なプロファイルの選び方
これは簡単にいうとワイヤレスイヤホンでどんな機能が扱えるかという目印です!
A2DP(Advance Audio Distribution Profile)
ステレオで音楽を再生できるかどうかを示しています。次に紹介する「コーデック」は全てこのプロファイルの規格上に成り立っています。高音質でイヤホン側に届けるためのプロファイルなので、音楽プレーヤー側とワイヤレスイヤホン側の両方がこのプロファイルに対応している必要があります。
最近のスマートフォンのほぼ全てがこのプロファイルに対応しているので、音楽プレーヤー側では気にする必要がありませんが、ごく稀に対応していないワイヤレスイヤホン(ハンズフリーヘッドセットなど)もあるので気をつけましょう。
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AVRCP(Audio/Video Remote Control Profile)
リモコン操作ができるかどうかを示すプロファイルです。音楽の再生、一時停止、スキップ、音量調節などが含まれているのでワイヤレスイヤホン自体で操作ができるのかどうかを見分けることができます。
もし、携帯電話や音楽プレーヤー側で操作するのであればこのプロファイルは必要ありません。しかしハンズフリーでスマートに操作できると音声通話にも簡単に切り替えられたりして非常に便利です😆
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関連記事:ワイヤレスイヤホンでスポーツを快適に!選び方とオススメ10選をご紹介!
HSP(HeadSet Profile)
こちらは通話に使われるプロファイルです。通話は音楽再生に比べるとそこまで音の彩度や立体的な構造は必要がないので、A2DPに比べると転送効率はそこまでよくありません。音声はモノラルで再生されていることからも、音質をさげています。またHFPが上位互換とされています。
HFP(Hands-Free Profile)
こちらもハンズフリーで通話を楽しむために生まれたプロファイルです。HSPとほぼ同様の性能なのでオーディオセットには両方のプロファイルを使っていることが多くなっています。なので単純に音声通話にも対応しているかどうかの指標として見ることができます。
おまけ:ステレオとモノラルの違い
ステレオとモノラルの大きな違いは音の立体感です。通常、音源を収録するときは立体感を再現するために2つ以上のマイクを使います。(ステレオ音源)
しかし、1つのマイクで収録すると音も一方向だけになるので、シンプルな音になります。ステレオ音源を再生時に調節することもできるのでステレオかモノラルが選択できます。これも好みの問題ですが、ステレオは2つ以上のスピーカーで立体的、モノラルはひとつのスピーカーでシンプルと覚えておくとよいでしょう。
- ステレオは立体的な音を楽しめる
- モノラルはシンプルな音で疲れにくい
コーデックとは?対応ワイヤレスイヤホンの選び方
編集部
コーデックとは音楽のファイルを圧縮するために使われるソフトや方式のことをいいます。ひとつのコーデックでいくつものデータ通信速度を選ぶことができる場合もあるので、音質やファイルの容量を考慮しながら選ぶのが上級者の使い方となっています😌
データ通信速度(ビットレート)が大きければ大きいほど遅延も少なく、またより解像度の高い音質データを送信することができるので、このコーデックの違いを認識しておくことは音響機器を選ぶうえでも非常に重要な要素となっています。
SBC(SubBand Codec)
標準的なコーデックですべてのBluetooth対応の音楽機器ははこのSBCに対応しています。接続の安定性が最も高いコーデックですが、その分音質やデータ通信速度は低く、遅延が生じる要因ともなっています。
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AAC(Advanced Audio Coding)
MP3のファイルよりも高音質でデータを圧縮することができるので、広く使われているコーデックです。SpotipyやAmazon musicなどのストリーミング音楽サービスに広く使われています。
AppleがiTunesやiPodが使用したことをきっかけ一気に知られることになり、AACを利用するソフトや機器が爆発的に伸びました。地上デジタル放送やワンセグにも使われています。
iPhoneなどのApple製品はAACを使用しているので、ワイヤレスイヤホンもAAC対応のものを選ぶ必要があります。
とし
aptX
SBCやAACよりもさらに高品質かつ遅延を少なくしたコーデック。aptXでは元データにより近い形で音楽を転送することが可能となっており、ワイヤレスでも低遅延、高音質で音楽を楽しめる形で改良されています。
最近のワイヤレスイヤホンの性能が飛躍的に進化した理由もこのaptXに貢献が非常に大きいとされています。
とし
aptX HD
こちらはBluetoothでほぼハイレゾに近いレベルで音楽を転送することを可能にしたコーデックです。高解像度の音楽を転送するとなるとかなりのデータを量を転送する必要があるため、ビットレートはaptXの1.5倍も速くなっています!
ハイレゾで音楽を楽しむためには音楽プレーヤー側とワイヤレスイヤホン側の両方がaptX HDに対応している必要があり、どちらかがaptXにしか対応していない場合は下位互換であるaptXに自動的に変換されて普通の音質になっaptてしまうので注意が必要です😭
aptX LL
これはaptX HDをさらに改良して遅延が少なくしたものです。よりシビアな速度が必要となるゲームなどでも遅延を気にすることなくプレイできる領域にかちあげました。現在出ている中ではもっとも遅延が少ないコーデックとされているので、もっとも上位のコーデックであると言えます。
コーデック名 | 価格 | 音質 | 対応機種 |
---|---|---|---|
SBC | 安い | 悪い | 全音楽端末 |
AAC | 安い | 普通 | Apple製品(iPhone) |
aptX | 安い | 普通 | Android端末 |
apt HD | 高い | 高音質 | ハイレゾ対応機 |
apt LL | 高い | 高音質 + 遅延ほぼなし | ゲーム用 |
ワイヤレスイヤホンで最適なバッテリーの選び方
ついでに一般的なバッテリーの性能についても知っておきましょう!
連続再生時間
最近の技術の進歩で連続再生時間もかなり伸びました。ワイヤレスイヤホンはバッテリーのサイズも小さいのでケースをフルチャージして24時間使えることが一般的です。
例えば最新のAirPods Proであれば連続再生時間はすべての機能をオンにした状態で約4時間ほどになります。
しかし完全ワイヤレスイヤホンの場合、使用しないときでケースで充電しながら使うことが一般的なので、それを考慮するとフルチャージで24時間ほど使用することができるので、完全ワイヤレスのスタンダードです!
通話の場合は通信の効率が音楽に比べると悪いので、早めにバッテリーを使い切ってしまいますが、音楽や動画を楽しむことがメインなので、ひとつの目安と考えるといいでしょう😌
とし
連続待機時間
使用しないでいれば100~200時間ぐらいは持つものが一般的です。ずっと放置してたら使えない!ということもあまりなく、充電したらすぐに使えます。
急速充電
急速充電は10~15分の充電時間ですぐに1~2時間ほど使用できる機能で、万一ワイヤレスイヤホンの充電が切れてしまっても短時間で使用できるレベルまで充電することが可能となっています。
ワイヤレスイヤホンで最適な防水性能の選び方
防水もしくは防塵性能はIEC(InterNational Electrotechnical Commission:国際電気標準会議)が定めた規格でIP表示で示されています。防水性能だけを表示する場合は防塵の部分を省略してIPX6などように表記します。
また防塵と防水の性能を両方表記する場合はIP65やIP67などのように表記するので、最初の数字が防塵性能、2番目の数字が防水性能を表しています。
IP表示
防水性能については以下の記事も参考にしてください。
ワイヤレスイヤホンのチップ性能の見方
Bluetooth5.0
現在Bluetoothの中で1番新しいことを示します。無線技術は年々進化しており、今後も遅延が少なくなるなどアップデートが繰り返されます。一度に送れるデータ量も向上してきているため、今後のアップデートにも期待です。
メーカーのチップ性能
オーディオチップメーカーではアメリカのクアルコムが有名ですが、主要な半導体メーカーは中国や台湾にもあります。台湾のメーカーでは言えばリアルテックがPCなど様々なところに使われていて非常に有名です。
ワイヤレスイヤホンの性能はチップの性能に強く依存するとも言われているので、チップに関する記述があれば注目するのも非常に面白いです。
ワイヤレスイヤホンのタイプの選び方
最後にワイヤレスイヤホンを決めるうえで大事な装着感に直結する項目です。
とし
インナーイヤー型
AirPodsが最初にインナーイヤー型を採用したのは、誰の耳にもはまるようにデザインしたからです。そのため誰がはめても心地よい装着感になっており、長時間つけていても疲れにくいのが特徴です。
関連記事:【2021年】インナーイヤー型ワイヤレスイヤホンおすすめ15選|高音質&ハイコスパ
カナル型
巷ではドライヤーなんて呼ばれているAirPods Proで採用されたカナル型。遮音性が高い構造からクリアな音質を楽しむことができ、耳にしっかりハマれば非常に心地のいい装着感となります。
耳掛けタイプ
こちらは耳にかけるタイプなので耳の穴への装着する必要がなく、非常に解放感のあるつけ心地です。一方で、音漏れがあるので、車内の通話で利用したり屋外でさっぱり音楽を聞きたいときに利用されています。
関連記事:【耳から落ちない・耳が痛くならない】耳掛けイヤホン 人気おすすめ12選 (2021年最新版)
ネックバンド型
ネックバンド型は完全ワイヤレスイヤホンに比べて首元にある安心感とリーズナブルな価格で非常に人気があります。サイズを確保できるぶんバッテリーの持続力も安定しており、初めてワイヤレスイヤホンを購入する方に特に人気があります。
関連記事:【2021年】首掛けイヤホン (ネックバンド型) おすすめ 15選
左右完全独立タイプ
左右独立の完全ワイヤレスイヤホンでは現在カナル型が主流になっています。コードがなくすっきりした見た目ですが、電車の混雑などでうっかり落としてしまうことも多く高い価格のものを買うことに少し抵抗のある方もいらっしゃいます。
関連記事:【2021年版】プレゼントにもおすすめ!最高品質のワイヤレスイヤホン15選
マグネット装着型
少しトリッキーなモデルですが、こちらも解放感を持って音楽を楽しめるマグネット式のタイプです。日本ではあまり使用している人はいないので、もしつけたら注目されること間違いなしです。
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結局簡単な選び方がいい!そんな方に様々選び方の記事を用意しました!
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