VPNを利用すると、インターネット上でのトラフィックが暗号化するため、安全にデータをやり取りすることが出来るようになります。
有料のサービスから無料のサービスまで幅広くありますが、安全性や接続速度の面から圧倒的に有料VPNサービスがおすすめです。
Picky’s編集部では、おすすめのVPNを調べるために、30社以上のプロバイダーをテストして、最高のサービスについて検証してみました!
今回、各社のVPNサービスを確認するために、120時間をかけて調査し、速度テストも合計で300回以上行っています。
どのVPNの速度が速いのか、実際に海外コンテンツへの接続が出来るのかを調べた上で、セキュリティ・安全性の面で問題がないか、料金が相場に比べて高くないか、コスパが良いかといった観点を考慮して、2024年時点でのおすすめVPNサービスを選んでいます。
テストにおける最優先事項は速度と安全性ですが、VPNは海外サービスがメインのため、アプリ自体が使いやすいか、日本語でも分かりやすいサポートが受けられるかといった点も検証しています。
目次
この記事の結論まとめ
ExpressVPNは海外の大手メディアForbesやCnetのレビューテストにおいても1位を獲得している世界的に人気のVPNサービスです。 セキュリティ・プライバシー保護の面でとても優秀な性能を持ち、他のサービスよりも大きく優れている点はその使いやすいサービス設計だと思います。 特に同レベル帯のNordVPNと比較した際に、NordVPNはスマホでのUXに好みが分かれる設計となっていますが、ExpressVPNは難しいことは極限まで減らして、どのインターフェース・アプリにおいてもなるべくシンプルで使いやすい作りになっています。 アプリのUIが分かりやすく、サーバーの場所を見つけやすいので、初めてVPNを使う人でも簡単に使用できます。また、細かい点ですがアプリを起動した際の接続が早い点も高評価です。 接続スピード:OpenVPN・Lightwayプロトコルを使っており、特にLightwayは優れた速度を出すことが出来ていますが、ダウンロード時のスピードについては競合するNordVPNよりは若干遅い結果となりました。最速ではないですが、最上位クラスのスピードとなっています。 なおダウンロードのみ瞬間的に早いサービスはいくつかありましたが、アップロードの速度が一番安定して速かった点、どの国のサーバーでも安定したスピードが出た点が総合No.1の評価につながりました。 関連記事:ExpressVPNのレビューテスト セキュリティ:非常に安全な業界標準のAES-256 暗号化を使用。ノーログはもちろん、キルスイッチ、プライベートDNSといった安全に接続できる機能も豊富。通信速度の安定化やセキュリティも向上するため、オンラインゲーマーにも最適です。 おすすめのユーザー:料金が他に比べて少し割高でも最高レベルのVPNを使いたい人、初心者なので細かい点までカバーしてくれるサービスが良い人、プランを自分で調べるのが面倒でおすすめのプランでセキュリティ含めた全ての面をカバーして欲しい人。 マイナスポイント:支払いがドル表記で為替相場の影響で利用料金が変動しやすい。そのため2024年時点では料金が他よりも少し高い。(月額6.67ドルからとなり、1ドル150円で計算すると月額1000円~、1ドル130円で計算すると月額867円~)。 同時接続が8個まで(少し前までは6個まででした)。NordVPNの10個、Surfshark・PIA・IPVanishなどの無制限同時接続に比べると少な目となります。 引用:Nord VPN Nord VPNは世界でもトップクラスに知名度のあるVPNで、大手ならではの充実した機能性・最高クラスのスピード・信頼性の高いセキュリティを誇っています。 接続スピード:サーバーにはWireGuardの改良版であるNord独自のNordLynxプロトコルを使用しており、Picky’s編集部におけるテストにおいても最速の接続速度が出ていました。 関連記事:NordVPNのレビューテスト セキュリティ:マルウェア対策や広告ブロックといった脅威対策はもちろん、ノーログを徹底するためデータ保持法の無いパナマで運営を行うなど、徹底したセキュリティ対策を実施。安心安全なインターネットがストレスなくサクサク使えます。 マルウェア保護や広告ブロッカーなどは必要に応じて追加プランとして選ぶことが出来ますので、自分の使いたいものをコスパ良く使うことが可能です。 セキュリティ関連の追加サービスも豊富で、パスワード マネージャーや暗号化によって保護されたクラウドストレージなども付けることが出来ます。 おすすめのユーザー:カスタマイズ性やスピードの速さから、初心者から上級者まで幅広く対応可能。回線速度の必要なゲームをする人や、個人でも堅牢なセキュリティが必要な人にもおすすめ。 マイナスポイント:No.1のExpressVPNよりは基礎料金が安いが、他の中堅サービスに比べれば高目なので、最安のサービスを探している方にはおすすめしないです。機能が多くアプリがシンプルとは言い難く、特にスマホ版はインターフェースの好みが分かれる点です。 引用:Surfshark Surfsharkは長期プランで購入した際に格安となるVPNで、逆に単月で見た際にはかなり割高なVPNサービスです。(2年プラン:月額358円、1ヶ月のみのプラン:月額2,308円) 2年プランでの料金で月額358円、1年プランでの月額488円という数字は他のサービスと比べても格安の部類となりますが、性能については格安帯の中では頭一つ抜けています。 難読化(Surfsharkではカモフラージュモードと呼ばれる)が可能で、暗号化されたトラフィックが通常のトラフィックのように見せることが出来ます。VPNの使用を制限または禁止している中国やロシアなどの国にいる場合に使われることが多く、その結果としてSurfsharkは中国旅行や出張の際に利用してみる人が多いVPNサービスとなっています。 ※あくまで規制を突破できる可能性がある、旅行の際に使えた人もいるというレベルとなります。 接続スピード:ダウンロードのスピードテストでは好結果を出し、ExpressVPNやNordVPNなどに近い数字となりましたが、アップロード速度がかなり遅くなる時が見受けられました。高速な部類のVPNですが、選択するサーバーの国によってはかなり遅い時もあるので、安定感という点では少し怪しい結果となりました。 関連記事:Surfsharkのレビューテスト セキュリティ:AES-256 暗号化、WireGuard プロトコルなど最近のプライバシー保護・セキュリティ対策に必要な機能を備えています。 おすすめのユーザー:セキュリティに関しても必要なスペックは揃えており、ダウンロードスピードも上位に入る性能なので、ある程度のスペックのサービスを安く使いたい方におすすめです。また、無制限の同時接続が可能なためアカウント一つで、PCやモバイルなどあらゆる機器を制限なしで何台でも接続できます。多くのデバイスを持っている人や、家族全員で利用したい方にもおすすめです。 マイナスポイント:アップロードの速度が遅い点。選択する国のサーバーによって速度が安定しない点。長期プランは格安ですが単月では割高。セキュリティ・サポートサービスなどの細かい点でNordVPNやEXPRESS VPNほど良くはない点。Surfsharkの運営会社がオランダにあり、オランダはプライバシー関連の法令が厳しいので、ノーログポリシーを掲げているとはいえユーザーのプライバシー保護の面からは若干不安が残ります。 備考:SurfsharkVPNはNordVPNの運営会社によって買収されましたが、現在はどちらも独立した形で運営されています。 引用:MillenVPN MillenVPNは50ヶ国以上に1,300台を超えるサーバーを持つ日本のVPNサービスです。VPNは海外企業がほとんどですが、MillenVPNは日本企業なので、言語の壁がなく契約やサポートもスムーズ。Q&Aが日本語なので自分で事前に調べることも簡単なのは有難いです。 料金については月額396円からと比較的割安な価格帯になっており、月額プランだけでなく7日間プランや15日プランといった旅行の際に使いやすい料金体系がある点も高評価です。 最大の特徴は、中国からの接続が不安定になりやすいVPNサービスが多い中、MillenVPNは2024年現在でも中国での接続が出来たという情報が多いことです。(例えばNordVPNは公式でも中国での接続が出来なくはないと記載していますが、2024年現在では使えないという口コミが目立ちます。) また、公式HP上で接続可能国に中国が記載されていることは珍しいですが、MillenVPNの公式HPでは中国が接続可能国に入っており、中国での接続に関する記載もあります。ただしあくまで可能な場合があるということで、必ずしも接続できるという訳ではありません。 関連記事:中国からのVPN接続に関しての詳細とおすすめVPNについて 接続スピード:スピードテストの結果ですが、そこまで速くはなく、海外大手と比べると少し遅いかなというレベルです。ただし日本で海外の動画ストリーミングを見る分には申し分ない速度でしょう。 関連記事:MillenVPNのレビューテスト セキュリティ:AES-256 暗号化、ログなしポリシー、接続ログの不保持。キルスイッチとDNSリークの対策もしているようですが、一部のプラットフォームのみという記載があり詳細が不明です。 おすすめのユーザー:日本製のサービスを探している人。公式サイトに日本のVOD対応表があるので、事前に日本のサービスが接続可能か知りたい人。中国旅行・出張に行く際にVPNを試してみたい人。 マイナスポイント:速度がそこそこでサーバー数は世界的に見ると中堅クラスのため、英語圏での利用時に関しては海外大手に比べると見劣る。対応デバイスの種類もやや少なく、ゲーム機などには対応していない。アプリはシンプルな点は良いが、まだまだ使いやすいとまでは言えない。 Private Internet ACCESS(PIA)はアメリカのVPNサービスで、利用料金が今回紹介している中では最安となり、2年プランの場合は1ヶ月あたり251円まで下がります。 84か国に広がる25000台以上のサーバーがあり、対応国の数こそNordVPN、ExpressVPN、Surfsharkには少し数が劣りますが、サーバー数はトップクラスで準大手と言えるだけの拠点を持っています。アメリカに本拠があり、サーバーがアメリカ全州にあるので、アメリカで州を跨いだ旅行や出張の際の利用に向いています。 接続スピード:スピードテストですが、PIAは他のサービスと比べてかなり速度が遅く、安定性にもかける結果となりました。テスト結果において、ブレの範囲かもしれませんが、Windowsではかなり速く、Macでは遅くなっていました。(アメリカのセキュリティメディアのレビューテストでも、同様の結果が出たことがあるようです) 関連記事:PIAのレビューテスト セキュリティ:お手頃価格帯だがシステム的な面では十分。AES-256 暗号化、ログなしポリシー、完全なオープンソースのVPNのため透明性が高い点、IPアドレスを記録しない点などは高評価。 オプションにSecure Socket Layer (SSL) 機能があり、これを使うとSurfsharkのカモフラージュモードと同様に、VPN 接続が難読化することが出来ます。 おすすめのユーザー:最安値のため料金が安ければ安いほどいい人向けとなりますが、スピードが速くない・安定しないので、ゲームなどの速度を重視する使い方よりも、動画ストリーミングが最低限普通に見えればいい人や仕事でそこまで容量を使わない人がおすすめです。 無制限の同時接続が可能なため、多くのデバイスを持っている人や、家族全員で利用したい方にもおすすめです。テスト結果を考慮するとMacユーザーよりもWindowsユーザーの方が良いかもしれません。 マイナスポイント:全体的に速度が遅く、安定感も低い。Macでの速度テストも良くない。高機能とまでは言えないのであくまでお手頃価格でのサービス。セキュリティ面での性能は十分満足できる範囲だが、PIAの運営会社がアメリカにあるため、Surfsharkのオランダよりも法的な意味でのプライバシー保護は怪しい。 CyberGhost VPNはルーマニアのVPNサービスで、100ヶ国・10,000台以上のサーバーを設置しており、業界最大クラスのサーバー ネットワークを持っています。 コストは格安帯となっており、2年プランの場合は月額290円、単月プランの場合は1790円となっています。返金対応が他の大手が保証している30日よりも長い45日間となっているのも特徴です。 接続スピード:ダウンロード速度はかなり高速、アップロード速度はブレがありますが比較的良好な結果となりました。そのためダウンロード速度が重要な動画視聴などに向いています。Macにおけるダウンロードスピードは良好でしたが、Windowsでは結果があまりよくありませんでした。 セキュリティ:お手頃価格帯だがシステム的な面では十分。AES-256 暗号化、WireGuardプロトコル、ノーログポリシー。 RAMのみのサーバーで動作し、定期的にすべてのデータを消去している。拠点のあるルーマニアの法律がそこまでプライバシー保護に厳しくないため、ユーザーデータを保管する法的義務がない点も高評価。(参考:CyberGhost VPN’s Quarterly Transparency Report) おすすめのユーザー:手ごろな価格でプライバシー保護がしっかりしたVPNを使いたい人向け。スピードテストの結果から見るとMacユーザー向け。アプリがシンプルなため、難しいカスタマイズは不要で直観的な操作で使いたい人向け。 マイナスポイント:Windowsでの速度テストがあまり良くない点。選択する国のサーバーによって速度にブレが大きい。サポート体制は値段相応な点。同時接続数が最大7個までのうえ、切替にはデバイスからのログアウトではなくデバイスの登録自体を解除する作業が必要なので、大量のデバイスで利用したい人は他のサービスがおすすめ。 Proton VPNはスイスのVPNサービスで、設置国は91ヶ国以上、サーバー数は1,000台以上保有しています。最大の特徴は無料プランの存在です。有料プランに比べると通信速度が遅く、同時接続数にも制限がありますが、お試しとしては使えるレベルです。 料金はユーロ建てとなっており、為替の影響を受けますが、有料プランの価格帯は平均レベルで、2年プランの場合は月額4.49ユーロ~、単月プランの場合は9.99ユーロ~となっています。(1ユーロ165円で計算すると4.49ユーロ=741円、9.99ユーロ=1649円) デメリットは日本語対応していない点です。サイトもすべて英語で契約やサポートも英語での対応になります。 接続スピード:有料プランは無料プランよりもスピードが早くなりますが、他の有料VPNに比べると全体的に速度が遅いです。無料プランはより遅くなるので、あくまでお試しレベルと考えた方が良いかと思います。 関連記事:Proton VPNのレビューテスト セキュリティ:ソフトウェアのソース コードを公開しているので、誰でも内容を確認することが出来る透明性がある。ログなしポリシー、Secure Coreサーバー提供、難読化機能あり。本拠地があるスイスはデータ保持関連が緩めな国なのでプライバシー保護の面から高評価。 Perfect Forward Secrecyによる暗号化を使用しており、暗号化されたトラフィックを後から復号化することが難しくなっています。 おすすめのユーザー:英語での利用が可能な人、性能は置いておいてとりあえず無料プランを探している人。 マイナスポイント:日本語対応していない点、ヘルプ記事などを探すのが難しくカスタマーサポートも薄い点、有料プランは安くない点。有料プランであってもそこまで速くない点。 引用:mullvad.net Mullvad VPNは透明性が高くプライバシーを重視したサービスです。登録する際に名前もメールアドレスも必要ありません。注意点としては、ストリーミングのブロックを解除できないため、各種動画サービスを見ることが出来ません。 面白い点として、匿名性を担保するために現金での支払いも対応していることです。日本円は対応していませんが、USDやユーロなどを封筒に入れてスウェーデンのオフィスに送ることでも購入が出来ます。 通常の支払い方法:ビットコイン、ビットコインキャッシュ、Monero、銀行振込、クレジットカード、PayPal、Swish、Giropay、EPS 送金、Bancontact、iDEAL、Przelewy24 料金は月額5ユーロ固定で割引などもありませんが、複雑な料金表もなくシンプルで分かりやすいです。(1ユーロ165円で計算すると月額825円、1ユーロ150円で計算すると月額750円) 接続スピード:最速ではありませんが、かなり速い部類に入ります。 セキュリティ:WireGuardプロトコル、OpenVPN、DNSコンテンツブロッカー、カスタムDNSサーバー。2023年にオランダに本拠を置くセキュリティ会社である、Radical Open Securityからの監査も実施済み。 おすすめのユーザー:動画を見たい・ゲームをしたいといった一般的なユーザーニーズではなく、ビジネスでの利用など、匿名性を重視したユーザー向け。カジュアルというよりは技術者向け。 マイナスポイント:動画ストリーミング向けではないので、NetflixなどのVODを使いたい人には向いていない。定額制で割引がない。使い方が簡単でないため、ある程度VPN周りに関する知識が必要です。 引用:PureVPN PureVPNは香港生まれの企業で、設置国78ヶ国、サーバー数6,500台以上のVPNサービスです。多くのメリットとデメリットがあり、正直癖はやや強めです。(2024年にはセキュリティ強化のため本社を香港からイギリス領バージン諸島に移しています) 特徴としては、コストの割に通信速度が速い、対応デバイスが多いといった点があげられます。過去には中国でも使えるといった話がありましたが、2024年現在では実際に現地で使えなかったケースが増えてきています。 接続スピード:スピードテストの結果は良好で、アップロード・ダウンロードともに比較的早いスピードとなりました。 関連記事:PureVPNのレビューテスト セキュリティ:AES-256 暗号化、WireGuardプロトコル、OpenVPN。オプションで専用IPのVPNが利用可能。気になる点として、PureVPNは2017年にFBIの調査にデータを提出したことにより、ログなしポリシーが危ぶまれる事例がありました。 ただし2019年にAltius ITの第三者監査をクリアしたこと(監査はPureVPNから依頼されたもので、費用の支払いあり)、2024年に本拠を香港からイギリス領ヴァージン諸島したことでプライバシー保護の面において以前よりは改善されていると思われます。 おすすめのユーザー:対応デバイスが多く、Windows・android・Mac・iPhone・Linux以外にもHuaweiやBraveなどにも対応しているので、色んなデバイスで利用したい人。 マイナスポイント:改善報告はあるものの、過去の事例からノーログポリシーが疑わしいため、プライバシー保護の面を重視する方は他のVPNがおすすめです。 引用:IP Vanish IP Vanishは、52ヶ国・2,000台以上のサーバーを持つアメリカの中堅VPNサービスです。設置国やサーバー数、料金に関しては大手VPNの中で平均的な数字ですが、通信速度の速さに関しては定評があります。 コスト:初期契約時の料金は安めで、月額2.99ドル~となっています。(1ドル150円で計算すると月額449円~、1ドル130円で計算すると月額389円~) 接続スピード:スピードテストではかなり良好な数字が出ました。最速帯ではないですが、上位に準ずる結果となっています。スピードのブレはそこまで大きくなく、安定感の面でもExpressVPN・NordVPNの大手に準ずる数値となっています。 関連記事:IP Vanishのレビューテスト セキュリティ:AES-256 暗号化、Perfect Forward Secrecy、難読化。高評価材料として、2022年に行われた、Leviathan Security Groupの外部監査においてログなしポリシーであるという結果が出ています。 ただし運営会社がアメリカにあるため、法的な意味でのプライバシー保護は他のVPNサービスよりも懸念が残ります。 おすすめのユーザー:同時接続数が無制限のため、多数のデバイスを利用したい人。 マイナスポイント:日本のNetflixなどアメリカ以外のVODで解除できないものが多い点。日本語での記載や対応がない点。安定感がありしっかりしてはいるが、サービスに尖った強みがなく全体的に上位のサービスよりも少しずつ見劣る点が多いため、現状ではわざわざ選ぶ理由が薄い。 Picky’sではVPNを評価する際に重要な項目として、プライバシー・速度・機能・料金・カスタマーサポート・アプリやツールが初心者でも使いやすいかという形に分けています。評価内容については、Picky’sのVPNレビューチームが実際にテストして分かった結果だけでなく、海外の専門家のレビューや研究内容なども考慮しています。 特に2024年の評価内容については、海外の大手メディアであるCNETにVPN専門家として協力しているAttila Tomaschek氏とMoe Long氏、Future社の運営するテクノロジーメディアであるTom’s GuideやtechradarにVPN編集者として関わっているMo Harber-Lamond氏のコメントなども参考にしています。 なおPicky’sの特徴として、なるべく初心者向けにおすすめ出来るものを探しているため、VPNについても初心者でも使いやすいサービスは評価が高くなります。 VPNサービスを評価する際に、運営する会社の地域を記載しています。 ExpressVPNやNordVPNはイギリス領ヴァージン諸島やパナマなどに所在地がありますが、これらの地域は法的な制限が厳しくないため、ユーザーの個人情報を守ろうとする会社側の権限が強いことを意味しています。 一見すると、アメリカの様な大きな国にある方が良さそうに見えますが、政府の権限が強い国に会社所在地があると、その国の捜査機関の命令により会社が顧客のデータなどを提出させられる可能性が高くなります。 そのためVPNサービスのセキュリティ面を評価する際は、アメリカやオランダといった政府側の権限が強い国に所在地を置いている場合はマイナス評価となり、ヴァージン諸島やパナマに所在地を置いている場合はプラスの評価としています。 なお一般的なVPNの場合、ダウンロード速度が50%以上低下することもありますが、Picky’sではダウンロード速度の低下が20%以下のVPNを最速クラスのVPNとして評価しています。 VPNとはVirtual Private Networkの略称で、日本語では仮想プライベート ネットワークと言われることもあり、Web上でのアクセスをより安全に保つためのツールです。 インターネット上でのトラフィックを暗号化することで、インターネットプロバイダー側がユーザーが使用しているWebサイトやアプリを認識・追跡するのを防ぎ、Webサイトやアプリ側のほとんどがユーザーの実際の位置情報を認識できなくなるため、一部の国における地理的要因によるコンテンツブロックを回避してアクセスできるようになります。 VPNに接続した状態であれば、世界中どこにいても日本や海外のサーバーに自由に接続できるため、海外コンテンツの視聴や海外からの快適なインターネット環境の構築が出来ます。 デメリットとしては、VPNを利用した状態は通常よりも回線速度が遅くなることです。インターネットプロバイダーに直接つなぐ前に、VPNサーバーに接続するという仕組み上、どうしても速度が遅い状態になります。そのためVPNを選ぶ際は速度の低下が少ないサービスを選ぶことが重要になってきます。 ※平均的にダウンロードの数値が20%減以内であれば優秀、50%以上遅くなる場合は違うサービスへの乗り換えを検討してください。 関連記事:VPN接続とは?仕組みをもっと詳しく知る VPNの一番のメリットは暗号化による安全性の向上です。 通常、ネットワークに接続した際はデータが暗号化されていないので、プロバイダーをはじめとした、ネットワークにアクセス出来る人はデータの閲覧が出来てしまいます。 VPNを利用するとデータが暗号化するため、ネットワークにアクセスできる権限を持った人でもデータの読み取りには「暗号化キー」が必要になります。この暗号化キーの解除は非常に困難なため、現状ではVPNを利用すると安全性が高いと言われています。 ただし一般的によくある誤解として、VPNはウィルス対策ソフトではありません。あくまでプライバシー保護とインターネット上での安全性を向上させるものであって、マルウェアなどのウィルスを防ぐものではないので注意が必要です。 関連記事:VPNの安全性とは?セキュリティに関してもっと詳しく知る いいえ、VPNの利用自体は違法ではありません。 コンピュータ上にVPNをダウンロードすること、プライバシー保護や位置偽装を目的として使用すること自体は違法ではありません。 ただしVPNが禁止・違法とされる国もあり、北朝鮮、ロシア、オマーン、ベラルーシ、トルクメニスタンなどの国が挙げられます。また、中国とイランでは政府によって認可されたVPNのみ利用可能と厳しい制限があります。 関連記事:VPNの違法性について詳しく知る VPNサービスには30日間の返金保証がついているサービスがいくつかあります。この記事でおすすめにあげたExpressVPN、NordVPN、Surfsharkはいずれも返金保証が付いていますので、興味があれば是非使ってみて下さい。 結論としては、無料のVPNサービスは危険が多いためあまりおすすめ出来ません。 無料VPNはセキュリティ上の脆弱性を抱えている場合が多く、せっかくVPNを使っているにも関わらず、プライバシー保護や安全性が確保されない場合があります。 また無料VPNの中には、ユーザーの閲覧データを収集して第三者に販売することで収益を上げており、これはプライバシーを保護するというVPNを使用する目的とは完全に逆の結果となっています。 最悪のケースとして、悪質な運営業者だった場合、データを盗まるだけでなくマルウェアを配布されたりする可能性もあります。 完全無料のサービスは全くおすすめ出来ませんが、機能を制限した無料プランを提供している会社の中で強いてあげるならば、記事でも紹介しているProton VPNが良いと思います。無料プランは速度こそ速くはありませんが、安全性の面からは無料帯の中では一番おすすめです。 中国でのVPN利用は規制されており、政府から許可されていないVPNの利用は違法となります。ただ現状では旅行者などが自身の娯楽のためだけに使う場合などで摘発された話は出ていないようです。 中国政府に対するネガティブな発信は勿論NGですが、許可されていないVPNを使って海外の仕事をすることは取り締まりの対象となる可能性があるので注意が必要です。 中国のインターネット検閲システムをVPN(仮想プライベートネットワーク)で違法に「壁越え」をしたなどとして、河北省承徳市の公安当局が、同市在住のプログラマーの男性に対し約3年間の所得105万元(約2100万円)の没収を命じる処分を言い渡し、中国内で物議を醸している。(引用:毎日新聞 – 中国のプログラマー、違法「壁越え」で処罰 重すぎる没収額に物議) この記事の読者は個人でのVPN利用目的が多いかと思いますが、参考までに法人で中国とのインターネット接続を探している方向けのサービスもご紹介します。 アメリカで利用する場合は、VPNのサーバーがアメリカにどれぐらいあるか・自身が訪れる州の近くにもあるかが重要な指標となってきます。その点から考えると、NordVPN・ExpressVPN・Private Internet Access(PIA)の3つの中か選ぶのがおすすめです。 関連記事:アメリカでおすすめのVPNについて VPNを使った状態でNetflixを利用すること自体は可能です。 ただし、Netflixの利用規約ではVPNを使って自分のアカウントがある国以外に変えての利用や、コンテンツのライセンス外の場所での視聴についてはNGとなっています。そのためVPNを利用した場合では、全世界配信権を持っている映画やドラマのみを視聴可能と記載しています。 Netflix利用規約4-3:Netflixコンテンツにアクセスできるのは、主としてお客様がアカウントを開設した国内、および当社がメンバーシッププランを提供し当該コンテンツのライセンスを付与した地理的場所に限るものとします。利用可能なコンテンツは地理的場所によって異なり、随時変更されます。 Netflixヘルプページ – VPN経由で映画やドラマを視聴する:VPN (バーチャルプライベートネットワーク) を使うと、お使いのデバイスやネットワークが、実際の居場所とは異なる場所からNetflixに接続しているように見せることができます。VPN経由でNetflixを利用する際に視聴可能なコンテンツは、「イカゲーム」や「ストレンジャー・シングス 未知の世界」など、Netflixが全世界配信権を持っている映画やドラマのみとなります。 VPNサービス側も利用規約違反になるような使い方には触れずにNetflix対応VPNといった表記に留め、VPNを利用してもNetflixを見ることが出来るといった形での記載をしています。正直な話、ユーザーニーズから考えると非常にグレーな内容ではありますが、大手であるExpressVPNやNordVPNなどでもNetflixに対応していると記載している状態です。 Netflix側も現状では「VPN経由で映画やドラマを視聴すること」自体を違反だとして取り締まっている訳では無く、あくまでVPN利用時は全世界配信権を持っている映画やドラマのみを視聴可能で、VPNを使うとエラーが起きますよという形で技術的な観点からの取り締まりをしている状態となっています。 利用規約違反ではありますが、積極的に違法として取り締まる訳ではない状態は2016年頃から今も変わらず続いているので、しばらくはこのままの状態が続く可能性が高いと思われます。 2016年1月15日のNetflix公式ニュースより一部抜粋:「プロキシやアンブロッカーを使用なさっている方は、今後数週間以内にご自身が現在いらっしゃる国のサービスしかご利用いただけなくなります。…Netflxiのコンテンツが世界中どこでも同じように視聴できるようになり、世界中の方々がプロキシを使用せずにNetflixの全コンテンツをお楽しみいただける日が来るのを期待しております。」 VPNを利用して海外のチケットを購入することやチケッティングを行うこと自体は可能です。 ただし注意点として、購入時にはその国の住所やマイナンバーに相当する認識番号が必要な場合もありますし、チケットを売買するサービスにおいて、国外からのアクセスを禁止していないかどうかは別途サービス毎にチェックする必要があります。 また韓国の大手チケットサイトなどでは、海外からの購入者用にグローバルページを別途設けているケースも増えています。
2024年おすすめVPNサービス
使いやすさ◎・セキュリティ◎:高性能で優秀なVPN
スピード◎:各種機能豊富なVPN
長期プランが格安!安価なタイプのVPNではNo.1の性能!
中国での接続にも強い!安心して使える日本製VPNサービス
テストしたVPNの中で最安値!ただしWindowsユーザー向けか
セキュリティ・プライバシー保護がしっかりした格安VPN
無料プランがある、高いセキュリティを持つVPNサービス
メールアドレス登録すらいらない匿名性重視のサービス
多数のメリットとデメリット!向き不向きがはっきり分かれるVPN
中堅VPNサービスで全体的に悪くはないが、もう一つ何か特徴があると嬉しい。
VPNのテスト方法について
VPN会社の管轄地域について
Picky’sが実施したスピードテストのデータについて
ダウンロード速度
アメリカサーバー
韓国サーバー
タイサーバー
イタリアサーバー
平均低減率
Nord vpn
20%
9%
16%
24%
17%
Express vpn
20%
20%
24%
37%
25%
Protonvpn
74%
44%
44%
83%
61%
Surfshark vpn
7%
83%
6%
11%
27%
Millenvpn
36%
21%
58%
74%
47%
Private internet access
70%
–
–
97%
–
Cyberghost vpn
21%
7%
12%
–
–
Purevpn
39%
–
–
38%
–
Ipvanish
34%
14%
42%
13%
26%
アップロード速度
アメリカサーバー
韓国サーバー
タイサーバー
イタリアサーバー
平均低減率
Nord vpn
58%
76%
77%
62%
68%
Express vpn
39%
38%
39%
46%
41%
Protonvpn
83%
26%
78%
81%
67%
Surfshark vpn
95%
96%
65%
40%
74%
Millenvpn
81%
84%
84%
98%
87%
Private internet access
72%
–
–
66%
–
Cyberghost vpn
53%
-2%
6%
–
–
Purevpn
6%
–
–
44%
–
Ipvanish
57%
0%
30%
50%
34%
そもそもVPNとは?VPN接続について
VPNのメリットについて
VPNに関するよくある質問
VPNの利用は違法ですか?
VPNをお試しで使うことは出来ますか?
無料のVPNは危険ですか?
中国でVPNは使えますか?
アメリカに行く時のおすすめVPNは何ですか?
VPNを使って日本から海外のNetflixを見ることは出来ますか?
VPNを使って海外のライブチケットを取れますか?
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