PCパーツの中では一見地味でなかなか重視されませんが、電源ユニットはパソコンの安定稼働には欠かせない重要パーツです。
電源ユニットの性能が低いと、すべてのパソコンパーツが性能を100%発揮できないばかりか、故障の原因になることもあります。
ですが、なかなか触れる機会のない電源ユニットについて、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、自作PCを組んだり、高性能パーツ交換の際に必須となる電源ユニットについて解説します。電源ユニットの役割や種類、選び方のポイント、さらに記事の後半では売れ筋の人気電源ユニットもランキング形式で紹介しています。
電源ユニットについて詳しく知りたい、という方はぜひ読んでみてください。
目次
電源ユニットとは?
電源ユニット(PSU)とは、パソコンパーツの1つで、家庭用電源から電力を取り込み、その電力をパソコンの各パーツに供給する装置です。
CPUやマザーボード、HDDやグラフィックボードといったすべてのパソコンパーツは、電源ユニットから電力の供給を受けて動いています。
また、単純に電力を供給するだけではなく、家庭用の「AC(交流電源)」をパソコンに適した「DC(直流電源)」に変換して、安定的に電力を供給する役割もあります。
その他、電源の出力が急変動しても電力が安定するよう調整したり、停電時に急に電源が切れた際もパソコンに悪影響を与えない構造になっています。
編集部
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電源ユニットの重要性
高性能なパソコンパーツはその分電力消費が大きいため、それに見合った性能の電源ユニットで電力の供給を行う必要があります。
パソコンの性能に対して電源ユニットの性能が見合わない場合、パソコンに様々な不具合を引き起こします。
- パソコンが立ち上がらない
- 突然シャットダウンする
- パソコンがフリーズしやすい
- 他のパーツの劣化を早める
高性能なパーツを使用したパソコンに対して電源ユニットの性能が低いと、パソコンを快適に使えないばかりか他のパーツにも悪影響を与える可能性があります。特にハイエンドPCやゲーミングPCなど、各パーツが高性能なものはそれに見合った高性能な電源ユニットが必要です。
電源ユニットの選び方
電源ユニットを選ぶときは、以下の6項目をチェックしながら選びましょう。
- 規格(サイズ)
- ワット数
- 電力変換効率「80PLUS認証電源」
- 端子コネクターの数
- フルモジュラー式(フルプラグイン)
- コンデンサ
PCケースのサイズに応じて「ATX」「SFX」の規格を選ぼう
電源ユニットの主流な規格には、「ATX」と「SFX」2つの規格があります。
基本的には商品数も多いATXを選び、小型のPCケースなどで入らない場合にはSFX電源を選ぶようにしましょう。
対応規格 | 規格サイズ | 用途 |
---|---|---|
ATX | 幅150×奥行き140×高さ86mm | 一般的なフルタワー・ミドルタワー用 |
SFX | 幅125×奥行き100×高さ63mm | ミニタワー・スリムタワー・小型タワー用 |
大きなPCケースでもSFX電源を使うことはできますが、SFX電源はATX電源ほど主流ではないため商品数が少なく、その分価格も高いです。
基本的にはATX電源を選び、ATX電源が使えないときはSFX電源を選ぶ、という選び方がいいでしょう。このほかにも「TFX」「Flex ATX」「SFX-L」といった規格がありますが、一般的ではありません。
PCケースのサイズについて詳しく知りたい方は、以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。
関連記事:初心者必見!自作PCケースおすすめ24選|フル・ミドル・ミニタワー各種の選び方から特徴を徹底解説
PCの性能・パーツ構成に適した出力を選ぶ
電源ユニットのサイズを確認したら、次は自分のパソコンのパーツ構成に合わせて適切な出力性能(ワット数)を持った電源ユニットを選んでください。
パソコンのパーツ性能に対して出力が低いと、動作が不安定になったり、最悪のケースでは起動しないことも考えられます。
電源ユニットの出力を選ぶ際の基準としては、「パソコンの合計消費ワット数の2倍」と覚えておきましょう。電源ユニットは「負荷率50%」の時に、一番効率よく電力変換を行えるからです。
パソコンの消費ワット数が200W程度であれば400Wの電源ユニット、消費ワットが400Wなら800Wの電源ユニットがおすすめです。
高性能なグラフィックボード(グラボ)を搭載していない一般的な性能のパソコンであれば、400Wの電源ユニットで十分でしょう。高性能なグラフィックボードは消費ワット数が大きいため、もし搭載するのであれば電源ユニットも800W~1000W辺りの出力がおすすめです。
当然大容量出力のものほど値段も高くなるため、自分のパソコンのスペックに対して適切な出力を選ぶことが重要です。
いずれにしても、想定よりも少し大きめの出力を持った電源ユニットを選ぶことがパソコンの安定稼働のポイントになります。
電力変換効率「80PLUS認証電源」はブロンズ以上がおすすめ
電源ユニットを選ぶときは、箱に「80PLUS(エイティープラス)」の表示があり、グレード「BRONZE」以上の製品がおすすめです。
80PLUSとは、電力変換効率の品質を表す規格です。
現在80PLUSのグレードは6クラスあり、規格のグレードが高い電源ユニットほど効率よく電力エネルギーに変えることができ、無駄なく電力を供給できます。
80PLUSのグレード(クラス) | 電力負荷50%の変換効率 | 電力負荷100%の電力効率 |
---|---|---|
STANDARD(スタンダード) | 80% | 80% |
BRONZE(ブロンズ) | 85% | 82% |
SILVER(シルバー) | 88% | 85% |
GOLD(ゴールド) | 90% | 87% |
PLATINUM(プラチナム) | 92% | 89% |
TITANIUM(チタニウム) | 94% | 90% |
現在、スタンダードが最低ランク、チタニウムが最高ランクとなっていて、ランクの高いものほど変換効率が高いことがわかります。
変換効率が高ければ、発熱しにくく、静音性が高く、電気代が抑えられる「性能の良い電源ユニット」になりますが、その分価格も高くなります。
ただ、最低ランクのスタンダードでも「電力変換効率80%を保証している」という点では優秀な電源ユニットです。
逆に80PLUSの表示がない製品は、電力の変換効率が保証されていないため性能が今一つはっきりしません。
「80PLUS表示がない=粗悪品」というわけではありませんが、電源ユニットを選ぶときの目安として80PLUSの表示がある製品を選ぶと確実です。一般的なPCではBRONZE、ゲーミングPC等の高性能パソコンを組む時は、GOLD以上のランクがおすすめです。
端子コネクターの数で選ぶ
電源ユニットには、各パーツを接続するための端子コネクターやコードがあり、製品によって接続できるコネクターの数が異なります。
パソコンに搭載するパーツ、追加したいパーツが多い場合は端子が多い製品を選びましょう。
メイン24ピン端子(ATX24ピン)
マザーボードに接続するためのコネクターで、合計24個の端子がついています。
- メイン20+4ピン電源コネクタ
- 20+4ピン メインコネクタ
- ATX電源ケーブル
他にもこのような呼び方がありますが、すべて同じメイン24ピン端子を指しています。
接続先のマザーボードには、古い規格の20ピンタイプと比較的新しい機種で使用されている24ピンタイプがあります。
新旧のマザーボードに対応させるため、電源ユニットのメイン24ピン端子も、20ピン+4ピンといったように分離して接続できるものが多いです。
そのため、接続で問題が起きることはあまりありませんが、念のためマザーボードのピン数を確認しておきましょう。
ATX12v端子(4ピン/8ピン12V電源コネクタ)
先ほどのメイン24ピン端子と同じマザーボードに接続する端子ですが、こちらはCPUへの電源供給を目的としています。
こちらも「CPU補助電源コネクタ」や「4ピン+4ピンCPU電源コネクタ」等、メーカーにより様々な呼び方があります。
ATX12v端子は、一般的な4ピンタイプと、後継規格であるEPS12Vに対応した8ピンタイプ(4ピン+4ピンタイプ)があります。
4ピン+4ピンタイプならどんなマザーボードにも接続できますが、念のためあらかじめピン数を確認しておきましょう。
PCI Express電源コネクター
消費電力の高いグラフィックボード(ビデオカード/グラフィックスカード)に接続する端子です。グラフィックボードを搭載する人は要注意項目です。
8ピン、もしくは8ピン×2本構成で、さらに8ピンを6ピン+2ピンに分離できるものがあります。
PCI Express電源コネクターをグラフィックボードに接続する際のピン数は様々です。
- PCI Express電源コネクターが不要なもの
- 8ピン、もしくは6ピンを1つ接続するタイプ
- 8ピン、もしくは6ピンを2つ接続するタイプ
- 8ピンと6ピンを1つずつ接続するタイプ
グラフィックボードによって必要な端子の数や接続の仕方が異なりますので、特に高性能なグラフィックボードを組み込む際は必ず確認しておくようにしましょう。
SATA(Serial ATA)電源端子
HDDやSSD、光学ドライブ等に用いられる汎用コネクターで、複数のパーツ接続に使われるため電源ユニットにも複数搭載されています。
HDDやSSDを複数搭載したい場合は、SATA端子の多い電源ユニットを選んでください。
ペリフェラル4ピン端子
昔のHDDやDVDドライブに使用されていた「IDE接続規格」の端子です。
現在HDDや光学ドライブはSATA端子が主流ですので、端子を使用する機会はほぼありません。
あっても無くても気にしなくて大丈夫です。
FDD用端子
FDD(フロッピーディスクドライブ)用の端子で、現在使用する機会はまずありません。
こちらもあっても無くても気にしなくて大丈夫です。
フルモジュラー式(フルプラグイン)かどうかもチェック
フルモジュラー式は、電源ユニット本体とケーブル類が1本1本ポートから分離できるモジュラーケーブルになっているタイプです。
必要なケーブルだけ接続し、使わないケーブルは取り外しておけるので、パソコン内部配線がすっきりとします。全てのケーブルが取り外せるタイプのフルモジュラー式のほか、一部のケーブルのみ取り外し可能なセミモジュラー式もあります。
日本製105℃コンデンサを使用した電源ユニットがおすすめ
電源ユニットは「日本製の105℃コンデンサ」を使用した製品がおすすめです。
電源ユニットには「コンデンサ」と呼ばれる、変化する電圧や電流を均一にして流す部品が使われています。
コンデンサには許容最高温度「85℃」と「105℃」の2種類があり、105℃の方が温度上昇に強く劣化しにくいため、高耐久・長寿命です。
また、同じ105℃コンデンサ―でも、「海外製」と「日本製」があり、日本製コンデンサは特に品質が高いため高性能な電源ユニットで使用されています。
コンデンサの品質は電源ユニットの寿命や品質に大きく影響するため、できる限り高性能な日本製105℃コンデンサを使用した製品を選びましょう。
当然日本製の105℃コンデンサーを使用した製品は若干価格が高くなりますが、電源ユニットの寿命を左右する重要な部品なのでここは妥協しない方が良いでしょう。
安い電源ユニットと高い電源ユニットの違いについて
高性能な電源ユニットを使用したパソコンは、以下のメリットがあります。
- 電源効率の良い電源ユニットは熱を持ちにくい
- 発熱しにくいとファンの稼働が短くなり静音性も高い
- 電気代が抑えられる
- パソコンが安定しやすい
- 長寿命でクラッシュしにくくなる
- 周りのパーツに悪影響を与えにくい
電源ユニットは「出力の高さ」「80PLUSのグレード」「コンデンサの種類」によって、数千円の製品から数万円の製品まで価格が大きく異なります。
基本的に価格の高いものほど高性能で、価格・性能の違いによってパソコンに与える影響も大きく変わってきます。
逆に、極端に安い性能の低い電源ユニットを使ってしまうと、パソコンそのものの故障につながる可能性も。
不安定な電流は電源ユニットだけではなく、マザーボードやHDD、GPUといった各パーツにもダメージを与え、パソコン全体をクラッシュさせた事例もあります。
長期的に見れば大きな故障原因のリスクになる可能性はありますので、電源ユニットを選ぶときは極端に安い製品は避けましょう。わずかな出費を惜しんで、その何倍もの損害を出すようなことにならないよう電源ユニットはできる限り良いものを選びましょう。
【ATX】電源ユニットのおすすめ人気ランキング比較一覧表
まずは、電源ユニットで最も一般的な規格である「ATX」規格のランキングを紹介します。
【ATX】電源ユニットおすすめランキング14選
750W・GOLD認証のハイエンド向け高性能電源ユニット
SilverstoneのSST-ET750-HG-Revは、750Wの高い出力に80PLUS GOLD認証を持つ高性能電源ユニットです。
ATX 12V 4+4+8pin搭載で、ハイエンドマザーボードやCPUとの相性も良く、高性能なパーツを積んだパソコン向け。
必要なケーブルのみ接続できるセミモジュラータイプで、ケース内部のスペースもすっきりとしたレイアウトにできます。
性能の割には価格も抑えられたコスパの良いモデルで、出力に余裕を持たせたい方にもおすすめです。
750Wのほか、500W・550W・600W・650W・700Wの出力違い、フルモジュラータイプも選べます。
650W・BRONZE認定と性能高めで安価な高コスパモデル
CorsairのCP-9020103-JPは、650Wの出力に80PLUSブロンズ認定で、一般的なパソコンやミドルクラスのパソコンに最適な電源ユニットです。
メインケーブル以外は着脱ができるセミモジュラータイプで、初心者でも組み立てが簡単。
負荷状況に応じて回転数を制御する120mmの静音ファンを搭載し、高負荷がかかっていない状態ではかなり駆動音が静かです。
性能は一般的ですが、その分価格もかなり抑えられており、コストをかけずに650W台の電源ユニットを組みたい方におすすめ。
650Wのほかに、550W・450Wから出力が選べ、CPUクーラーやケース付きのモデルもあります。
1000W・PLATINUM認証のハイエンド向け最強ユニット
SUPERFLOWERのLEADEX V P130X-1000 PRO-WTは、1000Wの高出力に80PLUSプラチナ認証の高性能・高級モデルの電源ユニットです。
ハイエンド機やゲーミングPCといった、変換効率や安定出力を求められる高性能パソコンにおすすめ。
また、マザーボード以外のEPS・PCI・SATAコネクタを自由に差し込める「スーパーコネクタ(特許技術)」を採用し、効率の良いケーブル配置が可能です。
電源ユニットでは比較的珍しい、白一色のデザインも内部を見せるPCケースで重宝します。
1000Wのほかに、850Wモデルも選択可能。
10年保証付きで信頼性の高い、高性能電源ユニット
CorsairのRM850x CP-9020200-JPは、850Wの出力に80PLUS GOLD認証で、性能が高いパソコン向け電源ユニットです。
フルモジュラータイプで不要なケーブルは取り外しておけるため、初心者でも組み込みやすいでしょう。
この製品に搭載されているZero RPM Fan Modeは、負荷状況に応じてファンをコントロールできるため、出力に余裕を持たせたパソコン構成にすることでファンが非常に静かです。
10年保証で長期間安心して使える点もポイント。
850Wのほか、550W・650W・750W・1000Wの出力が選べ、さらにカラーはブラックとホワイトがあります。
850W・GOLD認証・フルモジュラーの高性能電源ユニット
NZXTのC850 NP-C850M-JPは、850Wの出力にGOLD認証の高性能電源ユニットで、性能の高いパソコンにおすすめです。
無駄なケーブルを排除できるフルモジュラー式。
使用しているコンデンサは日本製105℃、さらに10年の長期保証で、壊れにくく安心して使用できます。
約3kgと、他の電源ユニットに比べて若干重量がある点にだけ注意が必要です。
850Wのほか、650W・750Wから出力が選べ、出力だけではなくPCケースファンセット、SSDセットといったセットバリエーションも豊富に選べます。
高出力・GOLD認証で高性能ゲーミングPC向け電源ユニット
ASUSのROG-STRIX-1000Gは、高出力の1000W、高効率のゴールド認証と非常に高性能な電源ユニットで、高い電力効率を求められるゲーミングPCに最適です。
ヒートシンク搭載、ファンコントロール、独特のファン形状により限りなくノイズや雑音を低減する工夫が施されているため、ゲームに集中できます。
コネクター端子類も豊富で、思い通りのパソコンを組むことができるでしょう。
ただし高性能な分他の電源ユニットに比べると価格はやや高め。
予算とパソコン構成との相談で購入しましょう。
1000Wのほか、850Wのホワイトとブラックがバリエーションとして選択可能です。
奥行14cm・出力750W・GOLD認証の小型高性能ユニット
ANTECのNE750は、出力750W・80PLUS ゴールド認証の高性能電源ユニットです。
高性能にもかかわらず、他の製品と比較するとやや奥行きが小さく、「小型高性能」と呼ぶにふさわしい性能です。
セミモジュラー式で必要なケーブル以外は外しておけるので、内部スペースが制限される小さめのケースに最適です。
静音性に優れた120mm自動回転数制御ファン搭載。
部品は日本製コンデンサ使用で長寿命、さらに7年の長期保証と安心して使用できる点も魅力です。
電源ユニット単品のほか、マザーボードやグリスセットも選べます。
高性能&長期保証で価格も抑えられたコスパの良い電源ユニット
ApexgamingのAG-750M-JPは、出力750W・80PLUS GOLD認証・日本製コンデンサ使用・10年保証付きと、全体的に非常に優れた電源ユニットです。
フルモジュラータイプ、ケーブルは曲げやすいフラットケーブル仕様で内部スペースを有効活用できます。
過電圧によるショートを防ぐ、各種保護回路もフル装備。
性能や保証期間の長さの割に価格は比較的抑えられていてコスパもかなり良いため、「安くて良いものを長く使いたい」ユーザー向きです。
出力は750Wのほか、650Wと850Wも選べます。
ミドルスペックまでのパソコンに広くおすすめできる汎用モデル
オウルテックのOEC-PSUC600は、出力600Wに80PLUSブロンズ認証と、一般的な性能のパソコンならほとんどの構成に適合する電源ユニットです。
価格もお手頃で、高性能なCPUやグラフィックボードを搭載していない限り、ほとんどのパソコンで十分な性能を発揮してくれるでしょう。
ロングケーブルになっているので、マザーボードの裏側配線にも適しています。
コンデンサについて表記が無い点と、保証が2年とやや短めな点に注意が必要です。
600Wのほか、若干出力の高い700Wも選べますので、性能の良いパソコンには700Wを選択しましょう。
600Wで安定した性能のコンパクト電源ユニット
ThermaltakeのPS-SPD-0600NPCWJP-Wは、出力600Wに80PLUS STANDARD認証と、一般的な性能を持った電源ユニットです。
一般的とはいえ、600W・STANDARD認証は性能としては決して低くありませんし、超高性能ではない分価格も抑えられています。
ヘビーな用途のパソコンでない限り必要十分と言えるでしょう。
奥行きがやや短く、ロングケーブル仕様で配線マネジメントがしやすい点も優秀なポイントです。
600Wのほか、価格の安い出力500Wモデルも選択可能なため、パソコンの性能応じて選択しましょう。
850W・GOLD認証でポート類が豊富な高性能電源ユニット
玄人志向のKRPW-GA850W/90+は、出力850Wに80PULS GOLD認証と非常に高性能な電源ユニットです。
さらにSATAポートが9つ、PATAポートが3つと非常に豊富なので、HDDやSSD、ファンの増設もしやすく、フルモジュラータイプ・フラットケーブルで内部配線のマネジメントも思いのままです。
これだけの性能を持ちながら、価格はかなり抑えられているため、コストを抑えつつ高性能なパソコンを組み上げる際に重宝します。
必要な時だけファンが回転し、騒音を軽減するセミファンレスコントロール付き。
850Wのほか、さらにハイエンドのパソコン向けの1000Wも選択可能です。
PLATINUM認証で電力効率に優れた電源ユニット
CorsairのCP-9020138-JPは、出力850Wに80PLUS PLATINUM認証と、非常に電力効率の高い電源ユニットです。
さらにフルモジュラー式、日本製105℃コンデンサ使用、Zero RPM Fan Mode搭載でコネクター類も豊富と電源ユニットの中でもかなりの高性能。
性能が高い分価格もそれなりにするため、ここまでの電力効率が必要なのかよく考えて選択してください。
出力850Wのほか、高出力の1000W、さらに高出力な1200Wが選択可能です。
1200WのPLATINUM認証は、よほどスペックの高いパソコンでない限り不要ですが、必要な方はこちらを選択しましょう。
奥行13cmのサイズに1000W大容量を実現した電源ユニット
SUPERFLOWERのLEADEX V Gold PROは、出力1000Wに80PLUS認証はGOLD、この性能で奥行きはわずか13cmの高性能コンパクト電源ユニットです。
高出力、高効率、フルモジュラー式、豊富なコネクタ類、日本製コンデンサ使用と欠点らしい欠点の無い完璧な電源ユニットと言っていいでしょう。
さらに特許技術のSUPER CONNECTOR採用で、マザーボード以外のEPS、PCI、SATAコネクタを自由に差し込めみ、効率よくケーブルを配置することが可能。
黒と金の組み合わせによる落ち着いたカラーと、白と青の組み合わせによる清涼なカラーの2色から選べるのも魅力の一つです。
性能と価格のバランスの優れたオールマイティな電源ユニット
玄人志向のKRPW-GK750W/90+は、出力750Wに80PLUS GOLD認証の高性能にも関わらず、価格はかなり抑えられた非常に優れた電源ユニットです。
余裕を持って少し性能の高い電源ユニットを組み込みたいときや、予算を抑えて電力効率の良い高出力電源ユニットを組みたいときなど、幅広いニーズに応えることができます。
迷ったらとりあえずこのモデルを買う、という選択でも決して後悔はしないでしょう。
750WGOLD認証のほか、BRONZE認証・SILVER認証のモデルも選択可能です。
必要な電力効率や予算と相談し、適切なモデルを選択しましょう。
【SFX】電源ユニットのおすすめ人気ランキング比較一覧表
続いて、ATX電源より小さいサイズのSFX電源のランキングです。
商品 | 最安価格 | 規格 | サイズ | 重量 | 出力 | コネクター | モジュラータイプ | 80PLUS認証 | コンデンサ | その他機能 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
[SilverStone] SST-ST45SF-V3 SFX電源ユニット | 楽天市場¥10,780 AmazonYahoo! | SFX | 10x12.5x6.3cm | 1kg | 450W | - | 一体型 | BRONZE | 表記無し | - | |
[CORSAIR] SF450 450W SFX電源ユニット 80PLUS GOLD認証取得 1系統 SFシリーズ | 楽天市場確認中 AmazonYahoo! | SFX | 12.5×6.3×10cm | 850g | 450W | 7本 | フルモジュラー | GOLD | 日本製105℃ | 7年保証 | |
[Fractal Design] FD-PSU-ION-SFX-500G-BK PS874 ION SFX 500G PC電源ユニット | 楽天市場確認中 AmazonYahoo! | SFX | 12.5x12.5x6.3cm | 1.11kg | 500W | 8本 | フルモジュラー | GOLD | 日本製105℃ | 10年保証 | |
[Cooler Master] MPY-8501-SFHAGV-JP PS954 850W SFX PC電源ユニット | 楽天市場¥26,800 AmazonYahoo! | SFX | 12.5x10x6.3cm | 1.8kg | 850W | 9本 | フルモジュラー | GOLD | 日本製105℃ | 10年保証 | |
[IN WIN] IW-CS700-SFX 80PLUS GOLD認証 700W SFX電源ユニット | 楽天市場¥19,758 AmazonYahoo! | SFX | 10x12.5x6.3cm | 1.73kg | 700W | 8本 | フルモジュラー | GOLD | 日本製105℃ | 5年保証 |
【SFX】電源ユニットおすすめランキング5選
高性能で軽量コンパクトなバランスの良いSFX電源ユニット
IN WINのIW-CS700-SFXは、700W出力にGOLD認証、シングルレーン採用とSFX規格の中ではかなりパワフルな電源ユニットです。
フルモジュラー式で配線もしやすく、サイズの小さなケースのマネジメントもしやすいでしょう。
GeForce GTX 1080 Tiのグラフィックボード2枚をサポートする2-Way SLI構成に対応し、ゲーミングPCにも最適です。
日本製のコンデンサを使用し、保証も5年とかなり長いので安心して使用できます。
高性能で、SFXにもATXにも使用できる汎用性の高い電源ユニット
Cooler MasterのMPY-8501-SFHAGV-JPは、SFX規格ではかなりパワフルな850Wの出力、ゴールド認証と非常にハイスペックです。
SFX to ATX変換ブラケットが付属し、SFX規格の小型ケースだけではなくATX規格の大型ケースにも使用可能。
レイアウトが自在なフルモジュラータイプで、サイズも小型なため、大型ケースとの組み合わせでは内部スペースにかなり余裕が取れます。
メインファンに92mmのFDBファンを採用し、静音性も高いです。
日本製コンデンサを使用し、保証期間は最長10年と非常に長いため安心して大事なパソコンへ組み込めます。
全ての要素が高水準でバランスよくまとまったSFX電源ユニット
Fractal DesignのFD-PSU-ION-SFX-500G-BKは、出力500WにGOLD認証の電量効率を持つ電源ユニットです。
電力効率が高く、出力は500Wと必要十分、フルモジュラー式に日本製コンデンサに保護回路搭載、さらに長期10年保証と、あらゆる要素がバランスよく高水準でまとまっています。
超高性能とまでは言えませんが、あらゆるパソコンにマッチする「良品」と呼ぶべき電源ユニットです。
またUltra-Flexケーブルは非常に柔らかく柔軟性があり、購入ユーザーからは配線がしやすいと評判です。
長期保証&日本製コンデンサ使用で安心して使える一台
CORSAIRのSF450は、450Wの出力に80PLUS認証GOLDの電量効率を持つ電源ユニットです。
出力がやや控えめなのでハイエンドPCやゲーミングPCには向きませんが、それ以外の用途では十分な性能を発揮してくれるでしょう。
若干出力の割には価格が高めな点が気になりますが、7年の長期保証や日本製コンデンサを使用している点を考えると決して高いわけではありません。
450Wのほか、600Wも選択可能です。
ある程度性能の高いパソコンを組む場合や、出力を高めにして安定稼働させたいのであれば600Wのほうがおすすめです。
安定した性能で価格を抑えた一般向けの電源ユニット
SilverStoneのSST-ST45SF-V3は、出力450Wに80PLUS BRONZE認証と、性能は決して高くはないものの、その分価格も安く多くの方におすすめできる電源ユニットです。
性能が高いとは言えませんが、決して低くもなく、高性能なパソコンやゲーミングPCからの交換や組み上げではない限り、ほとんどのパソコンに適合するでしょう。
付属のアダプタブラケットを使用することでATX電源ユニットとしても使用できます。
シングル+12Vレールおよび8ピン/6ピンPCI-Eコネクタ装備で、マルチGPUシステムに完全対応。
程よい性能で色々な使い方ができるバランスの良いモデルです。
電源ユニットおすすめメーカー・ブランド
電源ユニットは様々なメーカーから発売されていますが、できる限り実績ある、信頼性の高いメーカーの製品を購入しましょう。
電源ユニットで人気の、有名メーカーは主に以下の通りです。
- OWLTECH(オウルテック)
- 玄人志向
- SILVERSTONE(シルバーストーン)
- CORSAIR(コルセア)
- Seasonic(シーソニック)
- Cooler Master(クーラーマスター)
- ANTEC(アンテック)
ここに挙げたメーカーの電源ユニットから選べば、大きな失敗はないでしょう。
今回この中から特に人気のあるメーカー3つと、その特徴を紹介します。
玄人志向
玄人志向は、シンプルで低価格な製品を数多く販売するパソコンパーツメーカーで、自作PCユーザーの間では非常に有名なメーカーです。
性能の割に低価格でコスパの良い製品が多いですが、保証期間が1~3年とやや短めの製品が多く、サポートも分かりにくい面があります。名前の通り、ある程度パソコンパーツの知識がある玄人向けのメーカーです。
CORSAIR(コルセア)
PCケースや電源ユニット、メモリまで様々な高品質なパソコンパーツを製造販売しているメーカーです。
価格は他のメーカーと比べると決して安くはありませんが、高性能なパーツが多く差額分以上の価値があります。
わずかなスペックの違いにも敏感なゲーミングPC愛用者から高い支持を得ているメーカーで、その品質・性能の高さが伺い知れます。信頼性の高さや品質、性能を重視するならコルセア製がおすすめです。
OWLTECH(オウルテック)
オウルテックは神奈川県にある日本のメーカーで、パソコンやスマホ向けパーツを製造販売するメーカーです。
オウルテックの電源ユニットは保証期間が長く、短い物でも3~5年、長いものでは10年を超える製品があります。
保証期間を長くすればするほどメーカーの負担は大きくなりますが、それだけ電源ユニットの品質、壊れにくさに対して自信があるわけです。保証期間が長く、サポートも万全なので、安心安全な国産電源ユニットを使用したい方はオウルテックがおすすめです。
こんな症状が出たら電源ユニットの不調や故障を疑おう
- 電源が入らない
- 起動してもすぐにシャットダウンしてしまう
- 落ちたり再起動したりといった症状が頻繁に出る
- スリープ(スタンバイ)からの復帰が不安定
- パソコンがフリーズする
- 電源ユニットからノイズ・異音がする
もし、いま使っているパソコンにこのような症状が出たら、電源ユニットの故障や性能不足を疑ってみてください。
自作PCを組んだり、パソコンパーツを高性能な物に交換したあと、すぐにこのような症状が出た場合は電源ユニットのスペックが足りていない可能性があります。
電源ユニットの交換も視野に入れて原因を探ってみてください。ただ、他のパーツの故障でもこのような症状が出ることもあるので、あくまでも目安の一つです。
電源ユニットの関連商品
電源ユニットに関連する商品を紹介します。
パソコンの性能を左右するPCケース
自作でパソコンを組む際、最初に決めるのがPCケースです。
PCケースの大きさによって、処理速度や冷却性能といった最終的な性能・拡張性が大きく変わってきます。
当然電源ユニットもPCケースのサイズで収納できるタイプが異なってきますので、自分に目的や用途に合ったケースを選びましょう。
パソコンの心臓部マザーボード
ケースを決めたら、次はCPUが搭載されたパソコンの頭脳や心臓部ともいえるマザーボード(メインボード)です。
ATXやmicroATX等のサイズがあり、大きいものほど拡張性が高く高性能のため、こちらもケース同様パソコンの使用目的に応じて選択してください。
関連記事:【Ryzen・Intel】マザーボードおすすめ30選!選び方や人気メーカーを解説
電源ユニットよくある質問
最後に、電源ユニットでよくある質問をまとめました。
発熱の状態を調べる方法はありますか?
パソコンパーツを高性能なものに交換するとその分発熱しやすくなり、温度上昇に対して冷却性能が追い付かなくなると故障や熱暴走の原因になります。
パソコンのパーツを交換したら必ず温度をチェックし、場合によっては電源ユニットの交換やファンを増設するといった対策を行ってください。
電源ユニットを処分するにはどうしたらいい?
そのほか、廃棄物専門処理業者に依頼したり、壊れていないのであれば中古リサイクルショップに買取に出すこともできます。
PCを自作するときはパソコンの性能に合った電源ユニットを選ぶ!
電源ユニットは、コンセントからの電流を変換し、安定した状態でパソコン各パーツに供給する非常に重要な土台パーツです。
パーツ選びの中では比較的地味なため、あまり重要視していない方もいるかもしれません。
ですが粗悪品を選んでしまうと、最悪パソコンすべてのパーツを巻き込んでクラッシュする可能性があります。
- ストレスなくパソコンを使いたい
- パソコンを長く大事に使いたい
- 高性能なパーツを使ってパソコンを組みたい
このような方は、少し予算を上乗せして高性能な電源ユニットを使用しましょう。
Picky’sでは、このほかにもパソコンの自作で役立つパーツを以下の記事で紹介しています。
自作パソコンを組もうと思っている方は、以下の記事もぜひ読んでみてください。
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