車中泊にあると便利な「ポータブル電源」。エンジンを切った状態でも電化製品を使用でき、寒さ対策や食事作りに役立ちます。
とはいえ、Amazonなどにはさまざまなメーカーのポータブル電源が販売されており、「車中泊に適しているのはどんなポータブル電源?」「容量はどれくらいを選べばいい?」と、迷ってしまう人は多いでしょう。
そこで今回は、車中泊向けのポータブル電源をPicky’s編集部が徹底解説。車中泊でのおすすめの使い道や選び方のポイント、人気商品ランキング10選をまとめました。快適に車中泊を楽しみたい人は、ぜひ本記事を最後までチェックしてくださいね。
目次
車中泊でのポータブル電源の必要性・使い道は?
車中泊をするとき、「家電を使いたいけどバッテリー上がりが心配」「コンセントが足りない」といった不便を感じたことがある人は多いはず。特に、夏・冬の車中泊だと、暑さや寒さが厳しく、電気を一切使わずに過ごすのは難しいです。
仮に、シガーソケットからコンセントに変換できるインバーターを使うにしても、キャンプ場で夜間にエンジンをつけたままで過ごすのは、周囲への迷惑になるのでタブー。
そんなときにポータブル電源があれば、手軽に家電への給電・充電が可能です。高出力モデルなら、ヒーターなどの暖房器具や電気ケトルといった調理家電も使えます。
さらに、ポータブル電源は、ソーラーパネルや車のシガーソケットから充電できるものが豊富。バッテリー切れの心配がないため、長期間の車中泊にも活躍します。
関連記事:ソロ~ファミリーまで!キャンプにおすすめのポータブル電源10選!用途別の必要容量も
車中泊向けのポータブル電源の選び方

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ここからは、車中泊に適したポータブル電源の選び方を紹介します。容量・定格出力などの基本性能に加えて、車中泊にあると嬉しい機能などを詳しく解説しました。
家電に合わせて「容量」「定格出力」を選ぶ

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ポータブル電源の「容量」は、使用可能な電力の総量のことです。
容量 | おすすめな人・用途 |
600Wh前後 |
|
1,000Wh前後 |
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1,500Wh以上 |
|
ポータブル電源の容量は、季節や泊数に合わせて選ぶのがおすすめ。1泊程度のカーキャンプやスマートフォンなどの充電で使う程度であれば、600Wh前後あれば十分です。2泊以上の車中泊をする場合は、1,000Wh以上の大容量モデルを検討してみてください。
冬の車中泊でセラミックヒーター(800Wの中型モデル)を使いたい場合、1,000Whのポータブル電源なら約1.2時間・2,000Whのポータブル電源なら約2.3時間使用できます。セラミックヒーターは消費電力が多く、すぐにポータブル電源の容量がなくなってしまうので、車中泊でセラミックヒーターを使うのは冷え込みが酷くなる朝や夜の数十分くらいがおすすめです。
一方、「定格出力」は、ポータブル電源が安定して出力し続けられる電力を表しています。定格出力は、使用する家電を基準にするのが理想。
扇風機や電気毛布は消費電力が小さいため、定格出力を気にする必要はありません。IH調理器や電子レンジなどを使いたいなら、1,500W以上の高出力に対応したポータブル電源を選びましょう。
- 扇風機:30~50W前後
- サーキュレーター:30W
- 電気毛布:50W
- 車載冷蔵庫:60W
- 炊飯器:250W
- 電気ケトル:700W
- 小型エアコン:700~1,200W
- ドライヤー:600~1,200W
- 電子レンジ:1200~1,400W
- IH調理器:1,000~1,500W
関連記事:大容量のおすすめポータブル電源14選!2,000Wh超えの最強モデルも
コンパクト設計・静音仕様など、車内環境に適したものが◎

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車中泊では、屋外でのキャンプとは異なり、ポータブル電源を限られたスペースで使用しなくてはいけません。大型のポータブル電源が居住スペースを圧迫したり、ファンの音が狭い車内に響き渡ったりすると、せっかくの車中泊でストレスを感じてしまいます。
車内で快適に過ごしたいなら、コンパクトかつ静音性に優れたポータブル電源がおすすめです。
ポータブル電源は大容量であるほど本体も大きくなりますが、最近では小型設計にこだわった製品も豊富。1,000Whクラスの場合、幅・奥行きが30cm前後、重量が10kg前後であれば比較的コンパクトで扱いやすいと言えます。
また、静音性を重視するなら、運転音は45dB以下がベスト。約40dBが図書館の騒音値とされているため、車内で使ってもストレスがありません。最近では、運転音を30dB以下に抑えている静音モデルも登場しており、就寝時でも快適に使えますよ。
編集部
関連記事:【軽量】小型ポータブル電源おすすめ11選!安い&高出力のモデルを紹介
シガーソケット充電が便利!対応している「充電方法」を確認

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ポータブル電源の充電方法は、「ACコンセント」「シガーソケット」「ソーラー充電」の3つが主流です。ACコンセントはほとんどのポータブル電源に対応していますが、シガーソケット充電・ソーラー充電はモデルによって対応の有無が異なります。
車中泊用なら、シガーソケットで充電できるタイプがおすすめ。走行中でもバッテリーを充電でき、移動時の時間ロスがありません。ただし、シガーソケットケーブルは別売りの場合があるので、購入時に確認しておきましょう。
また、バッテリーの充電時間もチェックしておきたいポイントです。特にシガーソケットやソーラー充電は、ACコンセントに比べて充電速度が遅く、フル充電までに時間がかかる場合があります。「Jackery」「EcoFlow」「BLUETTI」といった大手メーカーの一部のモデルではシガーソケットとソーラーの同時充電に対応したモデルもあり、充電時間の短縮が可能です。
- ACコンセント:2~6時間
- シガーソケット:6~12時間
- ソーラー充電:6~15時間
耐久性に優れる「リン酸鉄リチウムイオン電池」が◎夏の車中泊ならマスト

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ポータブル電源に内蔵されているバッテリーの種類は商品によって異なります。中でもおすすめなのは「リン酸鉄リチウムイオン電池」です。リン酸鉄リチウムイオン電池は、他のバッテリーに比べて長寿命なのがメリット。仮に毎週車中泊を楽しんでも、10年程度使えるケースがほとんどです。
また、発熱しにくいのも特徴で、高温下でも安定した電源供給を叶えます。特に夏の車中泊の場合、車内温度が高くなるうえに、サーキュレーターなどを長時間使いがち。安定性に優れたリン酸鉄リチウムイオン電池のポータブル電源は、夏の車中泊にはマストと言えます。
編集部
従来のリチウムイオン電池を搭載している同じ容量のポータブル電源と比べると、価格は2~4万円ほど高い傾向にはありますが、寿命や安全性を考慮すると長期的に見てコスパは決して悪くありませんよ。
車中泊向けのポータブル電源おすすめ人気ランキング比較一覧表
商品 | 最安価格 | 容量 | サイズ | 重量 | 定格出力 | 充電方法 | 出力端子 | 運転音 | 動作温度 | ハンドル付き | ワイヤレス充電 | |
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![]() | BLUETTI ポータブル電源 AC70 | ¥49,800 Amazon楽天市場Yahoo! | 768Wh | 31.4×20.95×25.58cm | 約10.2kg | 1000W | AC/シガーソケット/ソーラーパネル | AC×2/USB Type-C×2/USB Type-A×2/シガーソケット×1 | 45dB(静音モード) | 0~40℃ | - | - |
![]() | Jackery 2000 New | ¥131,890 Amazon楽天市場Yahoo! | 2,042Wh | 約33.5×26.4×29.2cm | 約17.9kg | 2,200W | AC/シガーソケット/ソーラーパネル | AC×3/USB Type-C×2/USB Type-A×1/シガーソケット×1 | 30dB(静音モード) | -10~45℃ | ○ | - |
![]() | DJI Power 1000 | ¥70,350 Amazon楽天市場Yahoo! | 1,024Wh | 44.8×22.5×23cm | 約13kg | 2,000W | AC/シガーソケット/ソーラーパネル | AC×2/USB Type-C×2/USB Type-A×2/SDC×1/SDC Lite×1 | 23dB | -10~45℃ | ○ | - |
![]() | EcoFlow RIVER 2 Pro | ¥48,400 Amazon楽天市場Yahoo! | 768Wh | 27×26×22.6cm | 約8.25kg | 1,000W | AC/シガーソケット/ソーラーパネル/USB | AC×4/USB Type-C×1/USB Type-A×3/シガーソケット×1 | - | -10~45℃ | ○ | - |
![]() | Jackery 1000 New | ¥76,890 Amazon楽天市場Yahoo! | 1,070Wh | 約32.7×22.4×24.7cm | 約10.8kg | 1,500W | AC/シガーソケット/ソーラーパネル | AC×3/USB Type-C×2/USB Type-A×1/シガーソケット×1 | - | -10~45℃ | ○ | - |
![]() | Anker Solix C800 Plus Portable Power Station | ¥65,900 Amazon楽天市場Yahoo! | 768Wh | 約37.1×20.5×25cm | 約10.9kg | 1,200W | AC/シガーソケット/ソーラーパネル | AC×5/USB Type-C×2/USB Type-A×2/シガーソケット×1 | - | -20~45℃ | - | - |
![]() | ALLPOWERS R1500 | ¥80,000 Amazon楽天市場Yahoo! | 1,152Wh | 41.3×31.2×26.5cm | 16.7kg | 1,800W | AC/シガーソケット/ソーラーパネル | AC×4/USB Type-C×2/USB Type-A×2/シガーソケット×1 | - | -20~40℃ | - | ○ |
![]() | EENOUR ポータブル電源 P1500 | ¥59,980 Amazon楽天市場Yahoo! | 1,536Wh | 35×22×27.3cm | 16kg | 1,800W | AC/シガーソケット/ソーラーパネル | AC×6/USB Type-C×2/USB Type-A×4/シガーソケット×1 | - | - | ○ | - |
![]() | FOSSiBOT F2400 | ¥88,000 Amazon楽天市場Yahoo! | 2,048Wh | 39.2×27.9×32.3cm | 約22kg | 2,400W | AC/シガーソケット/ソーラーパネル | AC×6/USB Type-C×4/USB Type-A×2/シガーソケット×1/DC×2 | - | - | - | - |
![]() | JVCケンウッド ポータブル電源 BN-RB10 | ¥67,980 Amazon楽天市場Yahoo! | 1,002Wh | 33.3×24.4×23.4cm | 10.9kg | 1,000W | AC/シガーソケット/ソーラーパネル | AC×3/USB Type-C×2/USB Type-A×2/シガーソケット×1 | - | -10~40℃ | ○ | - |
車中泊向けのポータブル電源おすすめ人気ランキング10選
コンパクトで持ち運びやすい!安いのに使い勝手◎
BLUETTI(ブルーティ)のコンパクトなポータブル電源。768Whのバッテリー容量を備えており、日帰り~1泊の車中泊で役立ちます。小型家電やスマートフォンの充電に最適で、60Wの小型冷蔵庫なら約11時間の稼働が可能です。
容量の大きさよりも、安さ・扱いやすさを重視したい人におすすめですよ。充電方法は、ACコンセント・シガーソケット・ソーラーパネルの3種類。シガーソケットなら、約3.2~7時間でフル充電できます。
夜間も安心◎約30dBの静音充電モード付き
人気メーカーJackery(ジャクリ)のポータブル電源。2,042Whの大容量バッテリーを搭載しており、3泊以上の車中泊におすすめです。定格出力は最大2,200Wで、電気ケトルやドライヤーなども不安なく使用できます。
また、独自の充電技術「ChargeShieldテクノロジー2.0」によって、充電の高速化と静音化を実現。静音モードであれば、運転音を約30dBに抑えられるので、就寝時などにバッテリーを充電したいときも安心です。
耐久性◎氷点下や高温地帯でも安全に使える
DJI Power 1000は、車中泊の幅広いシーンで活躍するポータブル電源。最大2,000Wのパワフルな定格出力を叶えており、調理家電や季節家電を使いたいときに便利です。静音性が高く、充電中の運転音はわずか23dBです。
本体に11個の温度センサーを内蔵しており、内部の温度変化を常にモニタリング。動作温度は-10~45℃で、氷点下や猛暑の地域での車中泊にも最適です。また、最大100kgの耐荷重を備えているため、上に他の荷物を乗せられます。
コンパクト&軽量設計でトランクに積みやすい
EcoFlow(エコフロー)のRIVERシリーズから登場している車中泊向けポータブル電源。コンパクトな設計で、軽自動車のトランクなどの限られたスペースに収納可能です。本体は10kg以下で軽く、女性でも簡単に積み降ろしができますよ。
また、小型サイズながらも、合計11個の多彩な出力端子を備えているのが特徴。複数の家電を同時に充電したいときに便利です。さらに、「ファンの音が気にならない」との口コミがあり、静音性も期待できます。
悪路の走行も安心◎国際基準の耐衝撃性あり
Jackery 1000 Newは、コンパクトさにこだわったポータブル電源。1,000Whクラスのモデルとしてはトップレベルの軽量・小型設計で、車中泊での扱いやすさを重視する人におすすめです。本体にはハンドルがついているため、比較的楽に持ち運びできますよ。
また、IEC(国際電気標準会議)によって定められているIEC 9レベルの定格耐衝撃性を備えているのが特徴。振動や衝撃に強く、山中の凸凹道を走行するときも安心です。さらに、ACやソーラーパネルに加えて、シガーソケットでの充電に対応しています。
関連記事:【レビュー】Jackeryの新ポータブル電源 1000 Newを旧機種と比較検証!
夜間も安心!本体に収納できるLEDライト付き
Anker(アンカー)から登場しているポータブル電源。収納式LEDライトがついており、車中泊で夜を快適に過ごせます。本体正面にも大型LEDライトを内蔵しているので、暗い車内で手元を照らしたいときに役立ちますよ。
また、768Whの中容量モデルながらも、定格出力は1,200Wとパワフル。サーキュレーターや電気毛布だけでなく、電子レンジなどの消費電力が大きい家電も使えます。シガーソケット充電対応で、走行中に本体を充電できるのも嬉しいですね。
容量を拡張できる!大人数・長期間の車中泊にも◎
1,152Whの大容量バッテリーを備えたポータブル電源。専用のバッテリーを連結することで、容量を最大4,608Whまで拡張可能です。バッテリーは本体にスタッキングできるため、荷台に積みやすく、長期間の車中泊にも対応できます。
また、過温度保護・低温度保護・過放電保護といった多数の保護機能を搭載。-20~40℃の環境下での稼働に対応しており、真冬・真夏の車中泊でも安心して使えます。出力端子も豊富で、車中泊にありがちなポート不足から解放されます。
ACコンセントとシガーソケットで同時充電できる
3泊以上の車中泊で役立つポータブル電源。1,500Whクラスの容量と1,800Wの定格出力で、食事作りから寒さ対策までの幅広い用途に対応します。高い性能とリーズナブルな価格を両立しており、コストパフォーマンス重視の人におすすめです。
充電方法は、AC・シガーソケット・ソーラーパネルの3種類。ACコンセントとシガーソケットの同時入力なら、1.5時間でスピーディーにフル充電できます。購入者からは「充電が速くて使いやすい!」との口コミを見られました。
大容量バッテリーで冬・夏の車中泊も快適に
中国のアウトドアグッズメーカーFOSSiBOT(フォッシボット)のポータブル電源。2,048Whの大容量バッテリーを内蔵しており、3泊以上の連泊にはもちろん、季節家電を長時間使いがちな冬・夏の車中泊に役立ちます。
また、6個のACポートに加えて、合計16個の豊富な出力端子を搭載。ノートパソコンやスマートフォン、カメラなどを同時に充電したいときに困りません。さらに、専用アプリと連携すれば、スマートフォンでポータブル電源を遠隔操作できます。
日本メーカーならではの高品質&安心のサポート
日本の電機メーカーであるJVCケンウッドのポータブル電源。厳しい品質基準をクリアしており、過電流・過電圧などの安全機能を搭載しています。万が一のサポートも手厚く、日本メーカーならではの信頼性を求める人におすすめです。
折りたたみ可能なハンドル付きで、持ち運びしやすいのも特徴。使わないときは収納できるので、荷台に収納したり、上に荷物を乗せたいときに便利です。また、商品にはシガーアダプターなどの収納できるポーチが付属しています。
車中泊向けのポータブル電源のおすすめまとめ

出典:amazon.co.jp
- 車中泊やカーキャンプにはポータブル電源が便利!
- 車内で使いやすいコンパクト&静音モデルがおすすめ
- シガーソケット対応なら走行中に車内で充電できる
今回は、車中泊におすすめのポータブル電源について紹介しました。ポータブル電源があれば、車中泊でバッテリー上がりを気にせずに家電への給電・充電ができます。自分にぴったりなポータブル電源を見つけて、快適な車中泊を楽しんでくださいね。