2022年9月にアクションカメラGoPro HERO11 Blackが発売されました!前モデルのGoPro HERO10 Blackもかなり完成度の高いモデルだっただけに、今回のGoPro HERO11 Blackとの違いも気になりますよね。
GoProをすでに持っている方は買い替えの検討をしたり、持っていないけど興味がある方は「10と11ならどっちが初心者向けでおすすめ?」なんて疑問を持っているのではないでしょうか。
そこで今回はPicky’s編集部が新型GoPro HERO11 Blackを実際に購入し、徹底的に検証しました。さらに前モデルGoPro HERO10とも比較してそれぞれの違いやポイントも解説!買い替えで迷っている方や、Go Proが前から気になっていた方はぜひチェックしてみてください。
目次
GoPro HERO11 Blackレビュー結果
GoPro HERO11 Blackを実際にPicky’s編集部スタッフが使い、感じたポイントを以下でまとめました。
項目 | 評価 | コメント |
サイズ | ◎ | 相変わらずコンパクト。バッグに入れて持ち運んでも邪魔にならない |
重量 | ◎ | 重量も相変わらず軽い。ほとんど負担を感じず持ち歩ける |
デザイン | ◎ | 黒メインの定番デザイン。野暮ったさは無く、老若男女使えそう |
画質(写真・映像) | ◎ | めちゃくちゃ綺麗! ただHERO10と比較すると、差はあまり感じられない。 |
手振れ補正 | ◎ | すごい!歩きながらの撮影でもHyperSmooth 5.0で全然ぶれない。 ただ10のHyperSmooth 4.0との違いは微妙。 |
バッテリーの持ち | 〇 | 10Bit使用時など、使い方によってはやや短め。 でもHERO10と同じ条件ならより長時間撮影できるし、充電も早いので問題なし。 |
機能性 | ◎ | 9や10も完成度は高かったけど、 さらに便利機能が追加されて「より楽しいカメラ」に仕上がっている |
HERO10からの買い替えおすすめ度 | △ | 驚くほどの差はなく、9や10からの乗り換えは正直微妙かも。 7や8からの買い替えなら、格段に進化を感じられるためおすすめ! |
初めてGo Proを買う方へのおすすめ度 | ◎ | モジュール不要で使える機能や初心者向けの機能が追加された。 初めてGo Proを買うなら9や10よりもおすすめ! |
◎…大満足 〇…満足 △…イマイチ ×…不満
高評価だったポイント:正統進化&新機能で初心者にも上級者にもおすすめ!
- 今回のGoPro HERO11 Blackも、相変わらず小さくて軽い
- 画質や手ぶれ補正性能は高く不満は見当たらない
- 単体で水平ロックが使えるのでコスパが良い
- 3つのナイトモードで初心者でも簡単にタイムラプス映像が撮影できる
今回のGoPro HERO11 BlackはHERO10以上に完成度が高く、誰でも安心して使える性能です。性能アップはもちろんですが、何より水平ロック機能が追加マウントなしで使える点は素直に嬉しいと思いました。
GoProは本体を買って、そのあと必要に応じてアクセサリーを買い足すイメージが強いと思いますが、GoPro HERO11 Blackは「単体での完成度により磨きがかかっている」と感じました。
今回のHERO11は「軽量コンパクトで画質の綺麗なGo Pro」の特徴をそのまま正統進化させ、さらに「誰もが使っていて楽しいカメラ」に仕上がっています!
微妙だったポイント:9や10から驚くほどの進化や差は感じない
- 単体の性能に関しては微妙な点や不満点は無い
- ただしGoPro HERO10 Blackと比較すると実感できる差は小さい
GoPro HERO11 Blackは単体での性能に関しては、小型軽量で画質も良く、価格を考えれば高性能すぎると言っても良いでしょう。個人的には90点以上の完成度です。
ただ、前モデルのGoPro HERO10と比較した場合、はっきりと感じられる大きな差がない点は気になりました。10も画質は綺麗で手振れ補正性能も高いため、10と11を使い比べても今一つはっきりとした違いが感じられません。
先ほどの11のレビュー評価も、「9や10からの買い替え」だとすると、画質や手振れ補正は◎ではなく〇評価です。
もちろんスペックは確実に向上していますし、新機能に言及すればいくらでも違いはあります。性能にこだわる方であれば十分違いは感じられるでしょう。ですが、そういった数値やプロ目線ではなく、「普通の方が普通に使った場合、10との大きな差を感じられない」と思いました。
編集部
GoPro HERO11 Blackを買うべき人
- 初めてアクションカメラやGo Proシリーズを買おうと思っている方
- 自転車・バイク・スポーツの目線映像やダイナミックな風景を撮りたい方
- 水中・雨・泥といった過酷な環境で映像を撮影したい方
- Go Pro HERO7.8を使っている方
GoPro HERO11 Blackの特徴を一言で表すと、「単体での完成度の高さ」です。アクションカメラとしての完成度は高く、性能面・機能面において全てが非常に高いレベルでまとまっています。
「アクションカメラが欲しい」「Go Proに興味がある」、このような方なら、GoPro HERO11 Blackは最初の一台としておすすめです。
また、HERO7.8からの買い替えもおすすめです。前モデルとの差はあまり大きくありませんが、7.8と比較するとHERO11は格段に画質・性能・機能が向上しています。7や8もいいモデルですが、11に買い替えるとより使いやすく、より綺麗な映像が撮影できるでしょう。
GoPro HERO11 Blackをおすすめしない人
- Go Pro HERO9.10を使っている方
基本的にGoPro HERO11 Blackはどんな人にも、どんなシーンにもおすすめできる万能カメラですが、強いて言えば「9.10をすでに持っている方」には胸を張って「おすすめです!」と断言できません。
特に10と比較すると性能は向上しているものの、普段使いではその差をはっきりと体感できる場面は少なかったです。9と比較した場合は、画質はそこまでの差を感じませんが、10から有線接続ができたりタッチパネルのレスポンスが向上したりという使い勝手の良さは差としてあります。
編集部
【10との比較も】GoPro HERO11 Blackのスペック
今回発売されたGoPro HERO11 Blackの基本スペックと、前モデルであるGoPro HERO10 Blackを比較しました。10からの買い替えを検討している方や、どちらを買おうか迷っている方はぜひ参考にしてください。
GoPro HERO11 Blackの基本スペック
まずは今回発売されたGoPro HERO11 Blackの、基本スペックを簡単に解説します。
サイズ | 幅71.8x高さ50.8x奥行き33.6 (mm) |
重量(バッテリー込み) | 154g |
ディスプレイサイズ | 背面:2.27インチタッチLCD 前面:1.4インチカラーLCD |
ビデオ解像度 | 5.3K60 |
写真解像度 | 27.13MP (5568×4872) |
センサーサイズ | 1/1.9インチCMOS |
防水機能 | 水深10m |
手ぶれ補正 | HyperSmooth 5.0 |
付属品 | Enduroバッテリー/粘着性ベースマウント/マウント用バックル/ USB-Cケーブル/サムスクリュー/カメラケース |
公式価格(2022年11月現在) | 72,000円 |
解像度の向上やHyperSmoothが5.0になるなど、全体的なスペック面が向上していますが、機能面も変更・追加されています。
- センサーサイズが大型化し画質が向上
- 8:7のアスペクト比が追加され、SNS向きの映像が撮影可能に
- MAXレンズモジュラー無しで超広角撮影や360度水平ロックに対応
- バッテリーがより長寿命で低温環境にも強いEnduroバッテリーに変更
- 10Bitカラーで最大10億色を表現できる
- 初心者でも簡単に楽しい映像を作成できる3つのナイトモード追加
- 安価・小型軽量で機能が簡略化されたGoPro HERO11 Black Miniも発売
GoPro HERO11 BlackとGoPro HERO10 Blackスペック比較
GoPro HERO11 BlackとGoPro HERO10 Blackのスペック比較です。主に違いのある項目のみを比較しました。
項目 | GoPro HERO11 Black | GoPro HERO10 Black |
サイズ | 幅71.8x高さ50.8x奥行き33.6 (mm) | 幅66.3×高さ48.6×奥行き28.4(mm) |
重量 | 154g | 153g |
写真解像度 | 27.13MP (5568×4872) | 23MP |
センサーサイズ | 1/1.9インチCMOS | 1/2.3インチCMOS |
手ぶれ補正 | HyperSmooth 5.0 | HyperSmooth 4.0 |
アスペクト比 | 8:7/16:9/4:3 | 16:9/4:3 |
ビットカラー | 10Bit | 8Bit |
ビットレート | 120Mbps(5.3K / 4K) | 100Mbps(5.3K / 4K / 2.7K) |
水平ロック | 単体で360度可能 | 45度(MAXレンズモジュラーで360度可能) |
画角 | HyperView/SuperView/広角/リニヤ/水平維持/ | SuperView/広角/リニヤ/水平維持/挟角 |
バッテリー | Enduroバッテリー | リチャージャブルバッテリー |
新機能 | ハイライトビデオ/スタートレイル/ ライトペインティング/ライトトレイル |
ー |
公式価格(2022年11月現在) | 72,000円 | 65,000円 |
特に大きな変化について以下で個別に解説します。
センサーサイズが1/2.3から1/1.9にアップして画質が向上!
今までのGo Proシリーズのイメージセンサーサイズは1/2.3でしたが、GoPro HERO11 Blackから1/1.9とサイズが大きくなりました。カメラのセンサーサイズは、大きいほど光をより多く取り込め、また画角も広くなるなど「画質性能全般が強化」されるため、カメラ選びでは単純な画素数よりも重要な要素です。
HERO11はセンサーサイズを大型化したことで、画質や広角といった撮影性能が全体的にアップしており、より美しく、より自然な映像が撮影できるようになりました。
編集部
アスペクト比8:7でよりSNS向きの映像が撮影できるようになった
GoPro HERO10 Blackを含め、今までのGo Proシリーズはアスペクト比(画面縦横の比率)16:9か4:3でしたが、11ではセンサーサイズの大型化により5.3Kで「8:7」のアスペクト比が選択できるようになりました。
例えば19:6はYouTubeでよく見る横長の比率です。対して8:7は正方形に近く、YouTubeのショート動画やInstagramといったSNS向きで、しかも縦・横どちらにも切り出しやすいサイズになっています。
MAXレンズモジュラー無しで360度の水平ロックが可能になった
GoPro HERO10 Blackまでは45度までの水平ロックまでしか対応していませんでしたが、HERO11は単体で360度水平ロックに対応しています。つまり、どんなにGo Proを傾けようが逆さまにしようが、被写体を常に水平に固定して撮影し続けてくれます。
今までのシリーズでは、45度を超えると水平維持が限界を迎えて撮影画面がいきなり回転してしまいました。HERO10でも360度水平ロックは可能ですが、別途Go Pro用マウント「MAXレンズモジュラー」を買って装着する必要があります。
HERO11はマウントを買う必要なく、本体のみで360度水平ロックが可能です。また、マウントが不要になったことで、マウントを持ち運ぶ必要もありませんし、紛失・落下リスクもなくなりました。
編集部
8Bitから10Bitにアップし、より豊かな色彩を表現可能になった
GoPro HERO11 Blackは10Bitカラーでの撮影が可能になり、より豊かで美しい色彩を表現できるようになりました。
HERO10の色情報が8Bitで約1600万色だったのに対し、HERO11の色情報は10Bitでなんと約1億色です。簡単に言えば「細かいグラデーションが綺麗に再現できる」ようになりました。また、編集する際も10Bitだと劣化しにくいです。
バッテリーは長寿命&低温に強いEnduroバッテリーに変更!
GoPro HERO11 Blackからは、駆動時間が長く低温環境下にも強いEnduroバッテリーに変更されています。それに伴い、バッテリーの色も青から白になっています。公式によると、今までのバッテリーと比べると常温環境で約38%もの長寿命化、また寒い場所でも大きくパフォーマンスを落とすことなく撮影が可能とのことです。
Go Proなどのアクションカメラは、夏の水辺のレジャーや冬のスポーツといったあらゆる場所で使う機会が多いカメラです。Enduroバッテリー搭載で、より長く、より幅広い環境下で長く撮影が楽しめるようになりました。
編集部
初心者向けの楽しいナイトエフェクト機能が追加!
GoPro HERO10 Blackにもタイムラプス機能はありましたが、HERO11では、さらに簡単に美しい映像や楽しい映像が撮れる3つのナイトモードを新規搭載しています。
機能 | 効果 |
スタートレイル | 星の動きを追って無数の星が流れているような映像を作成できる |
ライトペインティング | スマホのライトなどを利用し、空間に文字が浮かぶ映像が作成できる |
ライトトレイル | 車の光の軌跡を追って繋げた映像を作成できる |
どれもタイムラプスの一種ですが、モード別になっているため、初心者でも撮りたいモードを選択するだけで簡単に綺麗な映像が撮影できます。
編集部
結論:GoPro HERO11と10で迷っているなら絶対HERO11!
「HERO10と11、どっちを買おうか迷っている」なら、断然11がおすすめです!性能が向上している点はもちろんですが、公式サイトやネットモールをチェックしても、10と11の販売価格にそれほど大きな差がありません。
HERO10や9は人気機種のため、HERO11が出た現在でも市場では比較的高値で推移しています。HERO10+MAXレンズモジュラーを購入した場合、むしろ11よりも高くなるケースも。であれば、性能の高い新モデルのHERO11を購入したほうがお得です。
ただし、「どっちを買うか」なら断然HERO11ですが、「HERO10からの買い替え」となるとHERO11はあまりおすすめできません。HERO10と11では性能差がそれほど大きくないからです。先ほどの比較表や違いに関する部分を見て、惹かれた部分があれば買い替えても良いでしょう。
関連記事:【マニアが徹底解説】2021年新型のGoPro HERO10をレビュー!9との違いは?
関連記事:【プロが解説】GoPro HERO9を実写レビュー! 作例から使い方まで実際に使った感想を徹底解説!
【実機で検証】GoPro HERO11 Blackを徹底レビュー
GoPro HERO11 Blackの付属品一覧
Go Proを箱から出すとポーチが入っていて、Go Pro本体もこの中に収められています。ポーチはシンプルで、年齢や性別問わず使えそうです。
- HERO11 Black本体
- Enduroバッテリー
- 粘着性ベースマウント (曲面)
- マウント用バックル
- USB-Cケーブル
- サムスクリュー
- カメラケース
- 取り扱い説明書
必要なものは一通り入っています。
GoPro HERO11 BlackはGoProらしいシンプルなデザイン&軽量コンパクト
GoPro HERO11 Blackのサイズは幅71.8x高さ50.8x奥行き33.6mmで、手で握れるくらいのコンパクトサイズです。
バッテリーを含めた重さは公称値通りの154g。身近にある物で例えると、少し大きめのジャガイモくらいの重さです。もちろんめちゃくちゃ軽いです。
デザインはほぼHERO10と一緒です。本体側面にある「10」「11」の数字が無かったら、多分判別できません。「見た目と重さはHERO10とほぼ一緒」と考えても問題ないと思います。
GoPro HERO11 Blackの動画撮影は新アスペクト比8:7が使いやすい
GoPro HERO11 Blackの10Bit設定で動画撮影してみました。
上記はGoPro HERO11 Blackの新アスペクト比、8:7での撮影です。正方形に近く、SNSのショート動画用に使いやすいサイズです。またYouTubeなどでよく使われる16:9にも切り出しやすいのが嬉しいポイント。8:7で動画撮影をすれば、SNSのショート動画にもYouTubeにも投稿しやすいです。
上記はGoPro HERO11 BlackとHERO10の画角を比較した動画です。8:7の画角のメリットがわかりやすいので、ぜひご覧ください。
8:7設定で自撮り撮影してみました。ちょっと分かりにくいかもしれませんが、HERO9や10に比べて画角もかなり広くなっています。この辺りも大きな変更点です。
上記は11と10を同時に動画撮影し、画質比較したときの映像です。やはり大きな違いは感じられませんでした。ただ、HERO11の方が全体的に明るめで、動画の後半で日が差したときに赤い葉の色が綺麗に再現できているような気がします。
画質性能だけで言えば、9や10からの買い替えをする理由としては弱いかもしれません。HERO11の10BitをONにして、10の映像と比較すれば何とか違いが分かるかな、といった程度です。
GoPro HERO11 Blackは走りながらの撮影でも全然ブレない
上記の動画はGoPro HERO11と10を同時に持って軽く走り、11の手振れ補正HyperSmooth 5.0と10のHyperSmooth 4.0、それぞれの補正性能を試したときの動画です。ランニング程度の速度で、かなりカメラを上下させながらの撮影だったのですが、しっかりとブレを抑えています。
ただ、HERO10のHyperSmooth 4.0もしっかりとブレを抑えているので、明確な差はなさそうです。HyperSmoothに関してはHERO10の4.0でかなり完成されているので、手振れ補正に関しては10も11も完璧と言っていいでしょう。
GoPro HERO11 Blackは振り回して撮影しても被写体が傾かない
GoPro HERO11 Blackの大きな特徴でもある、360度水平ロック機能を試してみました。動画の最初でHERO10、続いてHERO11を試しているのですが、見ての通り違いは歴然です。11は全く傾きません。「本当にリアルタイムの映像を映してる?」と疑いたくなるレベルです。
HERO10も45度まではきちんと水平を維持しますし、MAXレンズモジュラーを装着すれば360度水平ロックも可能ですが、HERO11はMAXレンズモジュラー無しでこの360度水平ロックが使用できます。
編集部
GoPro HERO11 Blackのナイトモードは、誰でも簡単に不思議な映像が撮影できる
GoPro HERO11 Blackに搭載されている、「スタートレイル」「ライトペインティング」「ライトトレイル」で遊んでみました。スタートレイルは初期設定で回してみましたが、プラネタリウムのような綺麗な映像が撮れています。
ライトペインティングやライトトレイルも適当に撮影するだけでも面白い映像が撮れるので、GoPro HERO11 Blackを買ったらぜひ試して欲しいです。特にライトペインティングは、子供と一緒に遊ぶとかなり盛り上がります。
スタートレイルやライトトレイルは、ちょっと撮影に時間がかかるので大人向けの楽しみ方です。
なお、スタートレイルは外に数時間以上固定して撮影し続けなくてはいけないため、置く場所とバッテリー消費には注意が必要です。庭やベランダにセットして、モバイルバッテリーなどで給電し続けながら朝まで撮影すると長めの映像が撮れると思います。
編集部で試したときは気温の低い日だったので、朝取りに行ったらこんな状態になってましたが、Go Proは防水性・耐久性が非常に高いので何の問題もありません。さすがGo Proです。
GoPro HERO11 Blackはこのサイズでめちゃくちゃ綺麗な写真撮影ができる
GoPro HERO11 Blackの10Bit設定で写真を撮影してみました。このように、澄んだ空気まで再現しているような、クリアで輪郭がくっきりとしたメリハリのある写真が撮れました。
HERO10で撮影した写真と比較してみましたが、10も画質性能は高いため瞬時に判別できるほど画質に差はありません。ですが、10Bitカラーとセンサーサイズの大型化の効果なのか、11の方がかなり明るくくっきりと撮れています。
画質は文句なしですが、Go Proが小さすぎるせいか長時間写真撮影するとちょっと指が疲れます。写真を何十枚も撮るなら、持ちやすいサイズのカメラのほうが良いかもしれません。
あと撮影時に気になった点として、今までのシリーズもそうでしたが今回も若干ボタンの反応がイマイチでした。押したつもりが押せていなかったり、逆に押したつもりがないのに反応してしまったり。HERO12では改善してほしいなと思います。
思い出の映像を自動作成&自動送信するハイライトビデオが素敵
GoPro HERO11 Blackは、サブスク契約をしていると上記のようなおしゃれなハイライトビデオを自動作成&自動送信してくれます。
撮影した映像を違和感なく編集してくれますし、おしゃれな音楽も入ります。友人や家族と旅行に行ったときに撮影した映像でハイライトビデオを作成してシェアしたら、ものすごく喜ばれそうですね。
なお、ハイライトビデオは自分で作成、編集もできます。ただし、サブスク契約していないと自動作成や自動送信はされず、また手動で作成した映像の保存もできません。
編集部
バッテリー性能は10より確実に性能アップ!ただし10Bit撮影だと消耗が早い
今回搭載された新型Enduroバッテリーの性能を検証するため、10と11を100%充電し、同じ条件で1時間ほど撮影し、バッテリーの消費を比較しました。
モデル | HERO11 | HERO10 |
1時間後のバッテリー残量 | 67% | 57% |
同じ条件下で撮影した場合、HERO11は10に比べてバッテリー消費がかなり抑えられています。バッテリー性能に関しては確実に長寿命化したと言って間違いないでしょう。
ただし、HERO11から搭載された10BitモードをONにすると、画質性能が高くなる分バッテリーの消耗が激しくなります。撮影時間を重視する方は10Bitモードにしない方がいいでしょう。8Bit撮影でも十分綺麗ですよ!
なお、動画撮影時にGo Proシリーズ恒例の症状ともいえる「バッテリーの熱暴走&本体フリーズ問題」もチェックしました。
今回数時間撮影しましたが、多少熱くはなったものの、異常発熱やフリーズは起きませんでした。10Bitなどの採用で性能が上がった割に、発熱問題は改善されている気がします。
今回のGoPro HERO11 Blackも「さすがGo Pro」と言える性能でした!
簡単な操作で写真も動画もめちゃくちゃ綺麗に撮れますし、手振れ補正や水平ロックも強力でどんな撮影もできます。何よりこのサイズ感と軽さ!バッグの中とかに入れて手軽に持ち運べますし、使用時も扱いやすいです。
HERO10から格段に進化したり、革新的な機能が搭載されたわけではありませんが、性能は確実に上がっています。大きな不満やストレスを感じるような点は、今回の検証ではありませんでした。安定して使える「さすがGo Pro!」と言いたくなるモデルです。
編集部
関連記事:【クリエイター向けに進化】GoPro HERO12 Blackをレビュー!HDR機能や撮影時間を徹底検証
GoPro HERO11 Blackの口コミ・評判
口コミサイトやレビューサイト、ブログ等から、GoPro HERO11 Blackを実際に購入した方の声を集めてみました。良い口コミも悪い口コミも両方載せているので、先輩ユーザーのリアルな声をチェックして、購入の参考にして下さい。
GoPro HERO11 Blackのいい口コミ
- 非常に画質が良く、綺麗な映像が撮影できる
- 手ぶれや水平ロックに関してはアクションカメラ最強!
- 面白い機能が追加され、しかも簡単に使える!
GoPro HERO11 Blackに関する良い口コミの多くは、非常に綺麗な画質と強力な手ぶれ補正、水平ロック機能に関するものでした。
アクションカメラは自転車やバイク、スポーツといった動きのある撮影に用いる方が多いのですが、GoPro HERO11 Blackは全然ブレずに綺麗な映像が撮影できたという声が多かったです。
GoPro HERO11 Blackは、このサイズと重量で美しく安定した映像を撮影できるため、多くの方が「アクションカメラ最強!」と感じているようです。
GoPro HERO11 Blackの悪い口コミ
- 10Bitや5.3Kで撮影するとバッテリーの消耗が早い
- オーバーヒート問題があまり改善されていない
- 正直10の方が画質が好みだった
GoPro HERO11 Blackに関する悪い口コミでは、「新バッテリーなのに消耗が早い!」「熱暴走問題が改善されていない」といった口コミがありました。確かにGoProは、旧モデルから熱を持ちやすい問題は指摘されていました。
バッテリー消耗問題や発熱問題のほとんどが、GoPro HERO11 Blackから搭載された10Bitモード撮影時に起こることが多いようです。10Bitになると、データが大容量で本体にかかる負荷も強くなるためバッテリーが消耗したり、発熱しやすくなります。
それほど画質にこだわらないのであれば、10と同じ8Bitモードで撮影すればバッテリーや熱暴走の改善を実感できるそうです。
また、少数意見ですが10の方が画質が好みだったという方もいました。画質そのものの綺麗さでははっきり違いを感じませんでしたが、確かにヌケ感やシャープさといった「印象」は10と11で結構違います。「良いか悪いか」では11かもしれませんが、「どちらが好みか」だとひょっとしたら意見が分かれるかもしれません。
とはいえ、11の画質が高いのは間違いありません。よほど10を使い慣れたベテランしか判別できない程度の差だと思いますので、そこまで気にする必要はないでしょう。
GoPro HERO11 BlackとMINIを比較
今回、GoPro HERO11 Blackのほか、「GoPro HERO11 Black Mini」が発売されています。その名の通り、GoPro HERO11 Blackよりも一回り小さいサイズのGo Proですが、機能面もかなり異なります。
違いが分からない方や、どちらを買えばいいのかわからない方のために比較・解説します。まずはスペックや仕様上に関する大きな違いを表でまとめました。
項目 | GoPro HERO11 Black | GoPro HERO10 Black Mini |
サイズ | 幅 71.8x高さ50.8x奥行き33.6 (mm)/ | 幅52.4x高さ51.2x奥行き38 (mm) |
重量 | 154g | 133g |
写真撮影 | 27.13MP (5568×4872) | ー |
ディスプレイモニター | 背面:2.27インチタッチLCD 前面:1.4インチカラーLCD |
ー |
バッテリー | Enduroバッテリー | 内蔵型Enduroバッテリー(交換不可) |
マウント | 底部 | 底部+背面 |
3.5mmオーディオマイク入力 | メディアモジュラーまたは Pro3.5mmマイクアダプター |
ー |
HDMI | HERO11 Black用メディアモジュラーおよび マイクロHDMIケーブルを使用 |
ー |
対応ハウジング | 保護ハウジング (HERO11 Black) | ー |
GPS | 〇 | ー |
ウェブカメラモード | 〇 | ー |
公式価格(2022年11月現在) | 72,000円 | 58,000円 |
HERO11と比較して、HERO11 Miniの大きな違いは主に以下の4点です。
- より軽量コンパクトになっている
- 写真撮影ができない
- ディスプレイモニターが無い
- バッテリーの交換・取り外しができない
サイズに関しては幅が20cm小さくなり、重量も20gほど軽いためHERO11以上に軽量コンパクトです。
ただし、Miniは動画撮影のみで写真撮影ができません。またモニター類も省略されています。自撮りや被写体を決めての動画撮影が難しいため、バイクや自転車のヘルメット等に固定して迫力のある動画を撮るときに向いています。
バッテリーはHERO11と同じ長寿命で低温に強いEnduroバッテリーですが、交換ができないためバッテリーが切れたら充電しないと使えません。そのほか、使えるハウジングやマウントやGPS機能の有無等が異なります。
画質や手振れ補正・水平ロック、タイムラプスといった動画撮影機能はHERO11と同性能です。
このように、GoPro HERO10 Black Miniは安価でコンパクト・高性能な一方、一部の機能が省略されているため使い方がかなり限定されそうです。逆に言えば、用途が一致すれば安くてコンパクトで高性能なGo Proとして使えます。
GoPro HERO11 Black MINIは手軽に動画撮影だけしたい方向け!
GoPro HERO11 Black Miniは以下の方におすすめです。
- 動画撮影しかしない
- 特定の被写体ではなく、どこかに固定して景色を撮影する
- 狭い場所やスペースを取りたくない場所に設置したい
GoPro HERO11 Black Miniのメリットは「安価でコンパクト」な点です。代わりに写真撮影やバッテリー交換ができず、ディスプレイもないため、自撮りや被写体を決めての撮影には不向きです。
そのため、Miniを使う場合は「動画しか撮らないと決めている方」が大前提。そのうえで「固定して景色を撮影する」「狭い場所に取り付け・設置したい」と言う場合におすすめできます。
使い方が限られているため、単純に「安いから」という理由だけで買うと、後悔するかもしれません。
編集部
GoPro HERO11 Blackのよくある質問
最後にGoPro HERO11 Blackに関するよくある質問をQ&A方式でまとめました。
Go Proのサブスクは必要?入ったほうがいい?
Go Proのサブスクには加入をおすすめします。年6,000円かかりますが、その金額に見合ったサービスを受けられます。
- 年2回までわずかな手数料で理由問わず本体を交換保証
- Go Pro本体購入+サブスク加入で本体大幅割引あり
- Go Proオンラインショップでアクセサリーが割引になる
- 容量無制限のクラウドバックアップと自動アップロード
- Quickアプリでプレミアム編集が可能
- ハイライトビデオを自動作成
特に保証サービスと、本体割引サービスが大きいです。例えばGoPro HERO11 Blackの場合、サブスク加入すると通常72,000円のところ、17,000円割引の55,000円で購入できます。これだけでも元が取れます。
サブスクは解約も可能なため、不要だと感じたら解約しましょう。
関連記事:[解説]GoPro公式のサブスクリプション購入とは?その仕組みやお得な使い方を徹底解説
SDカードのおすすめはありますか?
Go Pro記録用のmicroSDカードは、公式で推奨している「SanDisk Extremeシリーズ」か「ADATA MAX Performanceシリーズ」がおすすめです。
⇒GoPro用microSDカード適合表ページへ(公式サイト)
安いSDカードを使用すると、容量が少なかったり、書き込みや読み込みスピードにも影響してきます。また、安価なSDカードの中には品質の悪い粗悪品も存在し、場合によってはGo Pro本体や記録データに悪影響を及ぼしてしまうものもあるそうです。
SDカードは大事なデータを記録するものです。しかも一流メーカー品と言っても、そこまで高価なわけではありません。Go Proに使うSDカードは、信頼できる一流メーカー品を使用しましょう。
GoPro HERO11 BlackはGo Proデビューに最適な完成度の高いモデル!
今回発売されたGoPro HERO11 Blackは、画質やセンサーの大型化、水平ロック機能の強化などHERO10から着実に性能アップしたモデルです。
- アクションカメラが欲しい
- 初めてGo Proを買う
- HERO8以前のGo Proを使っていて買い替えを検討している
上記に当てはまる方には、自信を持っておすすめできます。
HERO9や10からの買い替えだとちょっと買う理由が弱いかもしれませんが、これからアクションカメラを買おうと思っている方であれば、間違いなく第一候補の大本命になるモデルです。今回のGo Proも間違いなく「買い」です。
Picky’s編集部では、過去のGo Proシリーズのレビューや、Go Proと相性の良いモバイルバッテリー・SDカードといったアクセサリーを多数記事で紹介しています。Go Proシリーズに興味のある方や、これから買おうと思っている方は、以下の記事もぜひ読んでみてください。
関連記事:GoProにおすすめなmicroSDカード7選|容量の選び方や撮影時間を解説
関連記事:【2022年】日本製モバイルバッテリー おすすめ15選|安心の国産モデルを厳選
Photo By 内田大貴