外出自粛で娯楽が制限されている中、近年注目を集めているのがアウトドアです。アウトドアは開放感のある空間でリスクが低減されるため、新しい娯楽として高い人気を誇っています。
そのような中、キャンプや車中泊などで活躍するのがポータブル電源です。コンセント要らずで電子機器や電化製品を使用できるため、アウトドアに限らず緊急時にも大活躍するアイテムです。
本記事では、ポータブル電源の中でも特に人気の高い「Jackery 1000」について、本音でレビューを行っていきます。
- 「Jackery 1000」の特徴
- 「Jackery 1000」のデザイン性
- 「Jackery 1000」のメリット・デメリット
- 「Jackery 1000」と他の人気ポータブル電源の比較
- 「Jackery 1000」の関連アクセサリー
目次
Jackery とは
Jackery(ジャクリ)はAppleの元バッテリーエンジニアとともに、2012年に設立されました。
取り扱う製品はポータブル電源とその関連商品のみで、2014年から販売を開始。そのわずか2年後の2016年に、世界最大級のデザイン賞である「reddot award 2016 winner」へ入選し、知名度を広げていきます。
実際に、日本で高い人気を誇るようになったのは2019年からです。Amazonで取り扱いを開始し、さらに「Jackery 1000」のワンランク下のモデルにあたる「Jackery 700」が大人気を博したため、ポータブル電源の定番アイテムとして定着するようになりました。
ポータブル電源は非常に高価なアイテムなので、製品選びに失敗したくない人も多いはず。しかし、Jackeryのポータブル電源は確かな実績を持ち、安心して利用できますよ!
Jackery 1000の特徴
ポータブル電源はバッテリー容量以外にも、チェックしたいポイントが複数あります。ポイントを押さえておかなければ、後々使用イメージが違ったということも…。
ここでは、「Jackery 1000」の主な特徴を4選ご紹介していきます。
最大クラスの1000Wを搭載
ポータブル電源を選定する上で、必ずチェックすべきなのが定格出力(W)です。
アウトドア時に電化製品を使用するため、ポータブル電源を購入する人も多いでしょう。しかし、ポータブル電源の定格出力が電化製品の消費電力以下の場合、給電されず使用することはできません。
例えば、定格出力が300Wのポータブル電源で、600Wの電力を消費するドライヤーは利用できないことになります。一般的なポータブル電源の定格出力は300~500W程度ですが、「Jackery 1000」は1000Wの超高出力モデルです。
幅広い電子機器の充電や、電化製品の給電にポータブル電源を利用したい人は、「Jackery 1000」がベストなアイテムですよ!
充電しながら給電できるパススルー機能搭載
「Jackery 1000」はポータブル電源の充電をしながら、本体に接続した電化製品を給電できるパススルー機能に対応しています。パススルー充電は、主に下記のような場合において役立つ機能です。
- コンセントが1つしかない場合でも、本体の充電かつ電化製品の給電を行える
- ソーラーパネルで本体を充電しながら、電化製品の給電を行える
「Jackery 1000」は超大容量でバッテリー切れが頻繁に起きないため、充電しながら電化製品を使用するケースは少ないかもしれません。しかし、効率良く充電を行えるので、非常に便利な機能ですね。
同時に8台の端子接続が可能。USB タイプCに対応
キャンプで扇風機やランプなどの電化製品に給電したり、家族・友人で複数のデバイスを充電したい時ってありますよね?ポータブル電源は超大容量バッテリーを搭載していますが、多くの電子機器や電化製品を接続できなければ、せっかくの機能も台無しです。
その点、「Jackery 1000」には複数の電力出力ポートが用意されており、デバイスの充電や電化製品の給電を8台同時に行うことが可能!搭載されている278400mAhの超大容量バッテリーを効率良く利用できます。
また、近年スマホやノートパソコンなどの充電にも利用されるようになったUSB タイプC(Type-C)ポートも搭載!急速充電が可能なので、バッテリーが切れたデバイスもすぐ利用可能な状態になりますよ!
ソーラーパネルからの充電も可能
「Jackery 1000」は小型電子機器の充電や、1つの電化製品の給電を行った程度では、すぐにバッテリーが切れることはありません。しかし、消費電力の大きい電化製品を複数接続、もしくはそもそも充電するのを忘れていると、バッテリーがなくなる可能性もあります。
自宅でコンセントがあれば問題ないですが、アウトドア時で充電できないケースも考えられますよね?そのような時に活用できるのが、ソーラー充電です。
「Jackery 1000」はソーラーパネルから充電することも可能で、天気の良い日はキャンプ時でもバッテリー切れの心配がありません。太陽光発電で環境に優しく、また電気代の節約にもなりますよ!
Jackery 1000のデザイン・外観・同梱品・価格
ポータブル電源を選ぶ上で考慮したいのはもちろん機能性ですが、デザイン性が気になる人もおられるでしょう。人目に触れるアウトドア時は、ポータブル電源であってもおしゃれなアイテムを利用したいもの。
次に「Jackery 1000」の外観や充電性能、価格などをチェックしていきます。
デザイン・外観・重さ
「Jackery 1000」に限らず、Jackeryのポータブル電源はグレーとオレンジのカラーがベースとなっています。濃いオレンジのカラーが採用されていますが、グレーのカラーと合わせることで、かっこよさを出しつつも落ち着いた雰囲気に!
外観としてはボックス形状で、車の隅にも積み込みやすくなっています。さらに、天面は平らな設計となっているため、運搬時は本体の上に荷物を重ねておくことも可能です。
表面には多様な入出力ポートだけでなく、バッテリー残量も表示!100%単位で残量を確認できるため、残りの使用時間や充電の目安を把握しやすいですね。
【表面の画像】
側面には複数の放熱穴があります。定格出力が大きく、複数の電化製品を給電すると本体は熱を持ちやすいですが、穴を開けることで放熱能力が高くなり、安全に利用可能です。
本体の外装に、強度の高いプラスチック素材を利用しているのも大きなメリット!
他のメーカーのポータブル電源には断熱性が高く、高強度な金属素材が採用されることも多いです。一方で、錆びや漏電が発生しやすいというデメリットも存在します。
その点、「Jackery 1000」は電気絶縁性にも優れているプラスチック素材で、さらに錆びる・腐食といったことも起きません。
【本体の質感画像】
プラスチック素材は本体の軽量化にも一役買っています。「Jackery 1000」は10.6kgと重さがありますが、同程度のバッテリー容量・性能で15~20kgの重量を持つポータブル電源もあります。
また、便利なハンドル付きで持ち運びやすい設計に!もちろんハンドルを使用しない時は、本体にたたんで収納できます。
サイズとしては「幅33.2cm × 奥行き23.25cm × 高さ24.3cm」となっています。2Lのペットボトルの高さが約31cmなので、幅は横に置いた時と同じくらいのサイズ感ですね。
搭載端子の種類
「Jackery 1000」には本体充電用の入力ポート、電化製品の充電・給電用の出力ポートとして、下記の端子が搭載されています。
- DCポート 入力×1:24V / 7.5~8.33A、12V~30V
- アンダーソン 入力×1:200W、18V / 11.2A
- シガーソケット 出力×1:120W、12V / 10A
- ACポート 出力×3:1000W、100V / 10A、60Hz
ACポートは同時に利用する場合、それぞれの端子の最大出力が少々弱まるので、覚えておきましょう。
- USB-Aポート 出力×1:12W、5V / 2.4A
- USB-Aポート(QC3.0)出力×1:18W、5~6V / 3A、6.5~9V / 2A、9~12V / 1.5A
- USB-Cポート(PD)出力×2:18W、5V / 3A、9V / 2A、12V / 1.5A
PCやガジェット類はUSB-Cで充電することが多いので、ありがたい!
USB出力ポートは4つ搭載されており、同時充電しても性能が落ちることはないので、最大66Wまで出力可能です。どの出力ポートも高速充電に対応しているため、タブレットやノートパソコンを手早く充電したい場合にも活用できます。
本体の充電に掛かる時間
「Jackery 1000」には4パターンの充電方法が用意されており、充電時間もそれぞれ異なります。バッテリー残量が0%から100%の満充電となるまでに掛かる時間の目安は、下記の通りです。
- ACアダプター:約7.5時間
- 車のシガーソケット:約14時間
- ソーラーパネル「Jackery SolarSaga 100」DC入力:約17時間
- ソーラーパネル「Jackery SolarSaga 100」並列アンダーソン入力:約8時間
急いで充電したい時はACアダプター、アウトドアや時間に余裕がある時はソーラー充電を行うなど、場面に応じて使い分けるようにしましょう。
同梱品
「Jackery 1000」の同梱品としては、下記の通りです。
同梱品
- ポータブル電源本体
- ACアダプター
- 車載用充電シガーソケット
- ポーチ
- 取扱説明書
内容としては非常にシンプルで、本体を充電する用のケーブルとポーチが付属しています。ポーチにはケーブルを全て収納できるので、保管時や持ち運びにも活用可能!
ACアダプターには漏電時の感電を防ぐため、アース線が付いています。
もちろん「Jackery 1000」は安全の設計となっており、またコンセントで充電する度にアース線を繋ぐのは非常に面倒です。しかし、安心して充電するためにも利用をおすすめします。
価格
ポータブル電源は超大容量かつ高出力のアイテムが揃っているため、全体的に価格は非常に高いです。また、機能性の高さに応じて、当然価格も上昇していきます。
「Jackery 1000」の価格は139,800円(税込)となっており、容易には購入できない価格設定です。では、139,800円という価格が高価であるのか、「Jackery 1000」と同性能のポータブル電源と比較してみます。
メーカー | 定格出力 | 電池容量 | 価格 |
MaxPower | 1000W | 1000Wh / 270000mAh | 116,000円 |
Jackery | 1000W | 1000Wh / 278400mAh | 139,800円 |
JVCケンウッド | 1000W | 1002Wh / 278400mAh | 148,500円 |
ECOFLOW | 1600W | 1260Wh / 350000mAh | 159,500円 |
SUAOKI | 1000W | 1182.72Wh / 369600mAh | 179,881円 |
BLUETTI | 1000W | 1500Wh / 415000mAh | 189,880円 |
比較してみたところ、「Jackery 1000」は性能に対して相応の価格であることが分かりました。
当然、価格は定格出力や電池容量以外に、素材や搭載ポートの性能などでも変動します。しかし、総合的な性能を踏まえると、他のポータブル電源よりコスパは高く非常におすすめできるアイテムですよ!
Jackery 1000で充電できる電子機器や充電回数
ここでは、具体的な電子機器や電化製品を挙げ、充電回数・給電時間をご紹介していきます。所有するデバイスの充電や給電を満足に行えるか、チェックしてみてくださいね。
たこ焼き器
たこ焼きを余裕で3回焼くことができました!焼き終わったらその都度電源を消して、消費電力を節約すれば5回は焼くことができるかと思います。
- たこ焼き器は約80分(650W)
電気ケトルとコーヒーミル
- 電気ケトルは約30分(1200W)
- コーヒーミルは約511回(115W)
電子レンジ
- 電子レンジは約35分(1350W)
暖房機器、電気毛布
W数が1Wと表示されていますが、電流チェッカーで確認したところ給電はされていました。この症状については記事下段【Jackery1000】に記述しました。
- 暖房機器は約100分(600W)
- 電気毛布は約58回(50時間)
ポータブル冷蔵庫
- ポータブル冷蔵庫は約16時間(50W)
炊飯器
- 炊飯器は1回 (752W)
編集部
ドライヤー、ヘアアイロン
- ドライヤーは約50分(1200W)
- ヘアアイロンは約2時間40分(350W)
扇風機
- ポータブル扇風機は約180回(充電回数)(5W)
- サーキュレーターは約31時間 (25W)
ケルヒャー
Picky’s編集部ではJackery 1000の他にJackery1500でも同時に検証すると、1500では使用することができました。検証の中で唯一「Jackery1000が使用できなかった電化製品」がこのケルヒャーK2です。
Jackery 1000を使用するとヒューズが飛んで注意マークが出てきて使用不可となりました。このマークは【過負担】の時にでる異常マークです。Jackery1000は2000W出力が限界と公式HPに記載がありますが、ケルヒャーのように突然倍以上の高出力になる電化製品には対応しきれないようです。最初からケルヒャーのような大型で高出力の本格的電化製品を使用される方はJackery1500の購入をお勧めします。
Jackery1500が使用できない家庭用電化製品はPicky’s編集部では見つけることができませんでした!
関連記事:【30以上の電化製品で実験】Jackery(ジャクリ)ACE 1500 の評価&検証レビュー
- ケルヒャーK 2は使用不可 (1300W)
ガジェット
スマホ、タブレット、イヤホンなど
- イヤホンは約555回 (40mAh)
- スマホは約79回 (2815mAh)
- PCは約11回 (20000mAh)
- タブレットは約32回(7182mAh)
スピーカー、プロジェクター、Nintendo Switch
- スピーカーは約2.5時間(330W)
- プロジェクター(Vankyo)は約5.5時間(160W)
- プロジェクター( Anker)は約100時間(8W)
- Nintendo Switchは約50時間(16W)
カメラ、ビデオカメラ、GoPro
- カメラは(一眼&コンデジ)約60回分(10W)
- ビデオカメラは約55回分 (20W)
- GoProは約83回分 (12W)
Jackery 1000のバッテリー容量と充電回数をチェック
電化製品 | 出力数(mAh) | 使用できた時間、回数 |
イヤホン | 400mAh | 555回 |
スマホ | 2815mAh | 79回 |
PC | 2000mAh | 11回 |
タブレット | 7182mAh | 32回 |
スピーカー(Amazon echo) | 330W | 約2.5時間 |
プロジェクター(Vankyo) | 160W | 約5.5時間 |
プロジェクター( Anker) | 8W | 約100位時間 |
Nintendo Switch | 50W | 16W |
カメラ(コンデジ&一眼) | 10W | 60時間 |
ビデオカメラ | 20W | 55時間 |
GoPro | 12W | 83時間 |
スマホやタブレット、ゲーム機の充電で「Jackery 1000」のバッテリーが切れることはないでしょう。また、ノートパソコンの中でもバッテリー容量が大きいと言われているMacBook Proであっても、約14回フル充電にできます。
なお、ポータブル電源は搭載されている全てのバッテリーを充電・給電に充てられるわけではありません。自然放電によって平均20%の電力ロスが発生するため、全体の約80%まで使用できるバッテリー容量が減る点にご注意ください。
Jackery 1000で使用できた電化製品一覧
電化製品 | 出力数(W) | 使用できた時間、回数 |
たこ焼き器 | 650W | 約80分 |
電子ケトル | 1200W | 約30分 |
コーヒーミル | 115W | 約510回 |
電子レンジ | 1350W | 約35回 |
暖房機器 | 600W | 約100分 |
電気毛布 | 60W | 約58時間 |
ポータブル冷蔵庫 | 50W | 約16時間 |
炊飯器 | 752W | 約1回分 |
ヘアドライヤー | 1200W | 約50分 |
ヘアアイロン | 350W | 約2時間40分 |
ポータブル扇風機 | 5W | 約180回 |
サーキュレーター | 25W | 約31時間 |
撮影用ライト | 151W | 8時間 |
テレビ | 189W | 4時間 |
電動ドライバー | 259W | 3時間 |
電動ドリル | 200W | 200分 |
ジグソー | 283W | 170分 |
電動ドライバー(バッテリー式) | 98W | 9時間(充電回数9回) |
高速切断機 | 650W | 90分 |
持ち運びができるサイズの電化製品であれば、概ね「Jackery 1000」で給電可能です。最近では消費電力を抑えた電化製品も登場しているので、省エネモデルであれば、さらに幅広いアイテムにも活用できます。
ただし、メーカーによって製品の仕様は大きく異なり、例えば消費電力が1000Wを超える電気ケトルや電気鍋もあります。電力ロスを考慮すると、「Jackery 1000」の出力値は約800Wとなるので、消費電力が800W以下の電化製品で利用するようにしましょう。
Jackery 1000を使って良かったポイント
「Jackery 1000が高性能なのは分かるけど、実際に使用してみて不都合は起きないの?」と気になる人もおられるでしょう。次に、「Jackery 1000」を利用して良かったポイントをご紹介していきます。
抜群の安定性で使えない電子機器がほとんどない
ポータブル電源を購入する上で必ず確認しておきたいのが、AC出力の波形です。波形には正弦波・修正正弦波・矩形波の3種類があり、一般的な家庭のコンセントに使用されているのが正弦波です。
電化製品の大半は正弦波のAC出力で動作するように設計されており、矩形波のAC出力では動作が不安定になったり、故障する可能性もあります。具体的に使用を避けるべき電化製品としては、下記のようなものが挙げられます。
- 精密機器(パソコンやテレビなど)
- モーター搭載の電化製品(扇風機やサーキュレーターなど)
- システム制御の家電(電子レンジや炊飯器など)
- 照明器具
その点、「Jackery 1000」の波形は正弦波となっているため、安心して電化製品を利用できます。価格の安いポータブル電源は矩形波の可能性があるので、波形は必ずチェックしておきましょう。
さらに、下記のような特徴からも、「Jackery 1000」で使えない電子機器はほとんどありません。
- 高い定格出力
- 豊富な出力ポート
- リチウムイオン電池で抜群の安定性
ポータブル電源の選定に迷ったら、必ず候補に入れたいアイテムと言えますよ!
ソーラーパネルからの充電がAC電源と差がないほど秀逸
Jackeryのアイテムに限らず、他のメーカーのポータブル電源であっても、ソーラーパネルで充電は可能です。しかし、ソーラー充電性能の劣るポータブル電源が多いのも事実。
例えば、モバイルバッテリー市場において圧倒的な人気を誇っているAnker(アンカー)も、「Anker PowerHouse」というポータブル電源を販売しています。当サイトでも「Anker PowerHouse」のソーラー充電性能をチェックしてみましたが、1時間太陽光に当てても約2%しか充電できず、使い物になりませんでした。
しかし、「Jackery 1000」はソーラーパネルを並行して利用することで、約8時間で満充電となります。ACアダプターで充電しても約7.5時間なので、非常に高いソーラー充電性能と言えます。
現実味のある速度で、経済的・環境的にも優しいソーラー充電を行いたい人にぴったりです。
長期間放置でも漏電しない。防災セットとしても安心。
ポータブル電源は日常使いするには難しいサイズなので、利用機会は限られます。しかし、必要になった時に利用してみると、漏電していてバッテリー残量がないというケースも…。
その点、「Jackery 1000」は長時間放置していても漏電せず、バッテリーの充電が蓄えられた状態で利用可能です。
家に常備しておけば、防災セットとしても大活躍!キャンプや車中泊に限らず、もしもの時を想定して購入するのもおすすめですよ。
Jackery 1000のイマイチなポイント
「Jackery 1000」を実際に使用してみると、評価できるポイントばかりであることが分かりました。
一方で、大きなデメリットと呼べるほどではありませんが、気を付けたいポイントもあります。デメリットも把握した上で、購入を検討するようにしましょう。
バッテリーの充電に時間が掛かる
「Jackery 1000」本体の充電性能としては、ACコンセントやソーラーパネルであっても非常に高いです。しかし、それでも1002Whの超大容量バッテリーなので、フル充電とするには時間を要します。
メリットでもご紹介しました通り、「Jackery 1000」は漏電の心配もないので、バッテリーを使用した後は充電を忘れないよう心掛けましょう。
LEDライトが搭載されていない
ポータブル電源には、テントの中や停電など緊急時に利用されることを想定し、LEDライトを搭載したモデルが多くなっています。大容量バッテリーと併せ、長時間暗闇を照らせるので非常に便利です。
しかし、「Jackery 1000」にはLEDライトの機能が搭載されていません。明かりをともす用途で考えている人や、暗闇でもポータブル電源を利用するという人は、ご注意ください。
W出力の弱い電化製品はW数が表示されないことがある
ガジェットの充電や、電気毛布など出力数が50W以下のものは、時々モニター画面のW数の出力が表示されない現象が起きます
電化製品の方が故障しているのかな?と思い、電流チェッカーで測定してみると
このようにきちんとW出力が表示され、充電されていることが確認できました。Jackery HPには
Jackery1000が大容量が故に出力W数が弱い電化製品のW数を検知することができない時もあります と記載されていました。
普段使いする場合は出力W数よりも残量パーセンテージの方が重要なのでそこまで困ることはないかと思いますが、「故障かな?」と感じる方もいると思うので、留意しておきましょう。
Jackery 700と1000と1500のスペック比較
「Jackery 1000」と同程度の性能を持つポータブル電源が、「Jackery 700」と「Jackery 1500」です。もちろん性能が良いに越したことはないですが、気になるのは価格ですよね?
どれを購入しようか迷われている人向けに、3つのポータブル電源を比較表でまとめました。
Jackery 700 | Jackery 1000 | Jackery 1500 | |
定格出力 | 500W | 1000W | 1800W |
瞬間最大出力 | 1000W | 2000W | 3600W |
バッテリー容量 | 700Wh / 192000mAh | 1002Wh / 278400mAh | 1488Wh / 414300mAh |
サイズ | 29.97 × 19.29 × 19.15 cm | 33.2 × 23.25 × 24.3 cm | 35.5 × 25.3 × 26.5 cm |
重量 | 6.3kg | 10.6kg | 15.0kg |
出力ポート | AC×2、DC×2、USB×3、シガー×1 | AC×3、USB-C×2、USB-A×2、シガー×1 | AC×3、USB-C×1、USB-A×2、シガー×1 |
出力波形 | 正弦波 | 正弦波 | 正弦波 |
価格 | 79,400円 | 139,800円 | ー |
3製品の性能のうち、必ずチェックしたいのが定格出力です。
ポータブル電源でどのような電化製品を利用したいか、あらかじめ把握しておきましょう。その上で、利用したい電化製品の消費電力以上の定格出力を持つポータブル電源を選ぶことが大切です。
バッテリー容量やサイズ感、出力ポートなどは異なりますが、Jackeryの製品間で性能に大きな違いはありません。利用用途に応じて、ポータブル電源を選んでみてくださいね。
関連:【20以上の電化製品で実験】Jackery 700で使える物、使えないものは?徹底的に検証しました
Jackery 1000とよく比較されるポータブル電源
「Jackery 1000」は数あるポータブル電源の中でも、非常に高い人気を誇っているアイテムです。しかし、他のメーカーにも「Jackery 1000」と同程度の性能を持ち、おすすめされるポータブル電源があります。
次に、他社メーカーのポータブル電源と「Jackery 1000」を比較していきます。
SUAOKI G1000と比較
まずはJackeryと同様にポータブル電源ブランドであるSUAOKIの「G1000」です。定格出力は同じ1000Wですが、バッテリー容量は「Jackery 1000」よりも大きい1182.72Wh/369600mAhとなっています。
さらに、出力ポート数も下記の通り、「Jackery 1000」より多いのが特徴です。
- ACポート × 4
- USB-Aポート × 4
- USB-Cポート × 1
- DCポート × 2
- シガーソケット × 1
メリットも多い「G1000」ですが、気になるのは長期間の放置ができない点。定期的に放電と充電を行う必要があるので、長く使用するためにメンテナンスが必須なポータブル電源となっています。
また、「G1000」の価格は179,881円と高価。コスパ重視であれば、「Jackery 1000」のほうがおすすめと言えるでしょう。
JVCケンウッド BN-RB10-Cと比較
次に、オーディオ機器なども展開するJVCケンウッドの「BN-RB10-C」です。定格出力は1000W、容量も1002Wh/278400mAhで、「Jackery 1000」と同じ性能となっています。
また、出力ポートの種類と数が同じ、かつ最大出力や本体サイズ、重量などもほとんど同じです。「BN-RB10-C」と「Jackery 1000」は非常に類似したポータブル電源と言えます。
ただし、価格面としては「Jackery 1000」のほうが安価!また、Amazonの口コミ件数も「Jackery 1000」のほうが圧倒的に多くなっています。
JVCケンウッドのメーカーにこだわりがなければ、ポータブル電源の開発に特化し、安心安全のJackeryのアイテムをおすすめします。
Jackery 1000とSUAOKI G1000とJVC BN-RB10-Cの比較一覧表
Jackery 1000 | G1000 | BN-RB10-C | |
定格出力 | 1000W | 1000W | 1000W |
瞬間最大出力 | 2000W | 2000W | 2000W |
バッテリー容量 | 1002Wh / 278400mAh | 1182.72Wh / 369600mAh | 1002Wh / 278400mAh |
サイズ | 33.2 × 23.25 × 24.3 cm | 35.0 × 34.5 × 31.5 cm | 33.3 × 24.4 × 23.4 cm |
重量 | 10.6kg | 23.0kg | 10.9kg |
出力ポート | AC×3、USB-C×2、USB-A×2、シガー×1 | AC×4、USB-C×1、USB-A×4、DC×2、シガー×1 | AC×3、USB-C×2、USB-A×2、シガー×1 |
出力波形 | 正弦波 | 正弦波 | 正弦波 |
価格 | 139,800円 | 179,881円 | 148,500円 |
ポータブル電源の性能としては、どの製品も非常に高くなっています。キャンプや車中泊で利用する分には、全く問題ないでしょう。
機能性の良さだけを考慮するとSUAOKIの「G1000」が優れていますが、価格や持ち運びやすさなども踏まえると、「Jackery 1000」が一番おすすめです。
その他にもデザイン性はそれぞれ異なるので、機能性・デザイン性・持ち運びやすさ・コスパなど総合的に判断し、自分にぴったりのアイテムを購入するようにしましょう!
Jackery 1000のおすすめアイテム
バッテリー性能、充電性能など非常に機能性の高い「Jackery 1000」ですが、関連アクセサリーを利用することで、利便性が一層高まります。
また、太陽光充電ができる「Jackery 1000」ですが、ソーラーパネルは付属していません。併せておすすめのソーラーパネルについてもご紹介していきます。
Jackery SolarSaga 60 PRO
「Jackery SolarSaga 60 PRO」は最大出力68Wのソーラーパネルです。背面にはキックスタンドが付いており、効率良く太陽光を浴びることができます。
折りたたみ式で収納に便利なだけでなく、優れた耐久性と柔軟性の素材を利用!さらに、IP65の防水性能なので、故障の心配もありません。
Jackeryが販売するソーラーパネルであり、「Jackery 1000」と相性が非常に良いのも大きなメリットです!
Jackery SolarSaga 100
「Jackery」は太陽光発電でありながら、68Wの高出力が可能です。しかし、「Jackery 1000」をフル充電とするには時間が掛かるので、電池容量の少ない「Jackery 240」や「Jackery 400」で利用するのに適した性能と言えます。
関連記事:【実際に使ってみた】ポータブル電源 jackery 400 良かった点や悪かった点をレビュー
もし、「Jackery 1000」を高速で充電したいのであれば、「Jackery SolarSaga 100」がベスト!最大100Wの超高出力モデルであり、並列利用すれば、「Jackery 1000」を約8時間で満充電にできます
その他の性能としては「Jackery SolarSaga 60 PRO」と変わりないので、予算面に問題なければ「Jackery SolarSaga 100」をおすすめします。
Jackery Solarsaga 並列用ケーブル
「Jackery Solarsaga」はソーラパネルをポータブル電源へ並列接続したい時に利用するケーブルです。
アンダーソン入力端子とSolarsagaを2機繋ぐと自動的にJackery1000へ給電が始まります。
「Jackery 1000」を太陽光で満充電とするには、高出力な「Jackery SolarSaga 100」であっても単体では約17時間掛かります。
ソーラーパネルが2つ必要となりますが、「Jackery Solarsaga」を利用して充電すれば、急速でポータブル電源を充電可能です!
頻繁にキャンプする人や、ソーラーパネルを2つ購入しようと考えている人は要チェックのアイテムですよ。
Jackery Portable Power Bag P10/S3
「Jackery 1000」は強度のあるプラスチック素材で、高い耐久性を持ちます。屋外での利用が想定されているため、簡単に故障する可能性も低いでしょう。
しかし、「Jackery 1000」には防水性能ではないという大きなデメリットがあります。また、各ポートは本体の表面でむき出しの状態となっているため、砂やホコリなども気になるところ。
そこでおすすめするのが「Jackery Portable Power Bag P10/S3」です。「Jackery 1000」の専用ケースとなっており、防水・防塵仕様で本体の故障を防ぎます。
非常に高価なポータブル電源なので、壊れるのを防ぐためにも、使用しない時は専用ケースに収納しておいたほうが良いでしょう!
Jackery 1000 よくある質問
ポータブル電源はどこで購入するのがおすすめですか?
「Jackery 1000」の購入場所を選ぶ上でチェックしたいのが、メーカーの保証制度です。Jackeryでは購入日から24ヶ月間の保証サービスを提供しており、期間内に不具合が発生すれば、新品と交換または返金対応が取られます。
しかし、Jackery Japan公式オンラインストアもしくは正規販売代理店以外で購入した場合、メーカー保証対象外となります。品質の高い「Jackery 1000」ですが、初期不良が発生する可能性もあるので、メーカー保証を受けられないメルカリやヤフーオークションなどのフリマは避けるようにしましょう。
ポータブル電源をセールで購入するの方法はないですか?
Jackeryでは定期的にセールを行っています。例えば、初売り時はポータブル電源やソーラーパネルが最大20%OFF、「Jackery Japan ヤフー店」が開店した時は最大50%OFFとなりました。
セール情報については「Jackery Japan 最新SALE情報」から確認頂けます。急ぎではない時は、セールを狙って購入するのも1つでしょう!
ポータブル電源は何回くらい充電できますか?
本記事でご紹介しましたSUAOKIの「G1000」は2000サイクルとなっており、「Jackery 1000」よりも本体の寿命が長いポータブル電源はあります。しかし、「Jackery 1000」の500サイクルであっても漏電の心配がないので、5~10年は利用可能です。
要所でポータブル電源を利用する分には、問題ない性能でしょう。
Jackery 1000まとめ
「Jackery 1000」は定格出力が1000W、瞬間最大で2000Wと超高出力のアイテムとなっています。基本的な電化製品は使用できる出力W数で、さらに超大容量のため、バッテリー切れの心配なく長時間使用できます。
また、人気で知名度の高いJackeryのポータブル電源なので、安心・安全に利用できるのも大きなメリットです。
機能性が優れている反面、非常に高価なポータブル電源であるのはマイナスな点。しかし、1つ所有しておけば、キャンプや車中泊、緊急時など幅広く活躍するポータブル電源です。
「Jackery 1000」で快適なアウトドアを楽しむだけでなく、急な災害時の対策も行っておきましょう!
Rentryでは今回紹介したJackery 1000やその他にも多くポータブル電源をレンタルしています。