【元店員が監修】CPUグリスのおすすめ14選から選び方までわかりやすく解説!素材や塗り方まで

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CPUグリスおすすめ

CPUとCPUクーラーの間に塗布するCPUグリス。自作パソコンやCPU周りをカスタマイズする際に必要です。CPUグリスにはいくつかの素材があり、パソコンのパーツやスペックに合った製品を選ぶことが重要。しかし、パソコンを快適に動作させるためには、どのCPUを選べばいいのか迷ってしまいますよね。

この記事ではCPUグリスの選び方やおすすめ14選、CPUグリスの塗り方や関連商品をご紹介。パソコンのカスタマイズにまだ慣れていない初心者の方でも、簡単に塗れるCPUグリスも解説します!

CPUグリスの選び方やおすすめ製品を徹底調査したので、CPUグリスの購入を検討している方はぜひ参考にしてください。

CPUグリスの目的は「CPUの温度を下げること」

CPUグリスはCPUとCPUクーラーの間に塗り、CPUの温度を下げる目的で使用します。

CPUの温度を下げるためには、CPUグリスは重要な役割をします。CPUグリスの役割を知るためには、まずCPUを冷却する仕組みから見ていきましょう。

CPUを冷却する仕組みは、以下の通りです。

  1. CPUが発熱する
  2. CPUの熱を、熱伝導でヒートシンクが受け取る
  3. ヒートシンクをCPUファンで冷やす
  4. ヒートシンクが冷えると、熱伝導でCPUも冷える

熱伝導のため、以下の画像のようにCPUとヒートシンクはくっつける必要があります。

CPUグリスの目的は「CPUの温度を下げること」

ヒートシンクは金属でできてあり、CPUと接触させることで熱を吸収する大切なパーツ。しかし、ヒートシンクとCPUとの間には細かな空間があり、効率的に熱を受け渡すことができません。

ここで重要となるのがCPUグリスです。CPUとヒートシンクの間にCPUグリスを塗ることで、細かな空間を埋めて熱の受け渡しをサポートします。

CPUグリスの目的は「CPUの温度を下げること」

これらの理由により、CPUの温度を下げるためにはCPUグリスは重要な役割をします。またあとで詳しく紹介しますが、グリスであればなんでもいいというわけではなく、より熱が伝わりやすいグリスを選ぶことが大切です。

そもそもなんでCPUを冷却するの?

快適にパソコンを使うには、CPUの温度が上がらないよう調整することが重要です。パソコンパーツは特にCPUの発熱がすごく、発熱により様々な問題を引き起こします。

例えば、発熱がひどくなるとパソコンの性能が低下してしまったり、電源が落ちてしまったり、故障の原因になってしまいます。

CPUグリスの選び方

CPUグリスが、CPU(パソコン)の熱を冷ますために大切なパーツということがわかりましたね。それでは、具体的にどのようなCPUグリスを選べばいいのかについて紹介していきます。

基本的には「どれだけ熱を冷やすことができるのか」「使いやすいか」を基準に選んでいきます。具体的には、以下の3点です。

  • グリスの素材に何が使われているのか
  • 熱伝導率(熱の伝わり易さ)はどの程度なのか
  • 使いやすいか

それぞれ見ていきましょう。

まずはシリコングリスの素材を選ぶ

素材はシリコングリスで問題なし

CPUグリスはシリコン素材をはじめ、さまざまな素材を混合して作られています。ベースとなる素材や添加物によって熱の伝わりやすさ(熱伝導率)や塗やすさ(粘度)、内容量、価格が異なります。CPUグリスによく用いられる素材は以下の通りです。

  • シリコングリス
  • セラミックグリス(液体金属)
  • シルバーグリス
  • ダイヤモンドグリス

基本的には「シリコングリス」で問題なく冷却可能

基本的には「シリコングリス」で問題なく冷却可能

出典:amazon.co.jp

CPUグリスでもっとも人気がある素材は「シリコングリス」です。低価格で冷却機能も優れており、コストパフォーマンスが高いことが人気の理由。

シルバーグリスやダイヤモンドグリスの方が熱伝導率が高いため、より効率良くCPUを冷却することが可能です。しかし、ネットサーフィンやOffice作業のような一般的な軽い処理であれば、CPUが激しく発熱することはあまりありません。シリコングリスでも冷却機能を十分に発揮できます。

シルバーやダイヤモンドグリスは高負荷にも耐えられる

シルバーやダイヤモンドグリスは高負荷にも耐えられる

出典:amazon.co.jp

オンラインゲームや動画編集といった処理が重い作業をするなら、シルバーグリスやダイヤモンドグリスといったCPUグリスがおすすめ。CPUは重い処理をすると、より高温に発熱してしまうので、熱によって故障やエラーに繋がる可能性もあります。回避するために、シルバーグリスやダイヤモンドグリスといった熱伝導率の高いCPUグリスをおすすめします。

同様に、Core i9などの高性能なCPUを利用する場合も、シルバーグリスやダイヤモンドグリスがおすすめです。高性能なパソコンパーツほど発熱も大きくなりやすいので、是非検討してみてください。

熱伝導率が高いほど冷却効果が高い

熱伝導率が高いほど冷却効果が高い

CPUグリスを購入する際は熱伝導率を確認しておきましょう。グリスの冷却性能は熱伝導率で比較することができます。熱伝導率は「10W/m・K」という単位で表され、1秒間にどれだけ熱を伝達できるのかを意味します。数値が高いほどより多くの熱量を伝達できるため性能の高いCPUグリスだと判断できます。

イン-ネット閲覧やOfficeといった軽い処理が中心なら、熱伝導率が「5.0W/m・k」以上のCPUグリスで十分。オンラインゲームやクリエイター向けパソコンなら「10.0W/m・k」以上の熱伝導率が高いCPUグリスがおすすめです。

絶縁タイプがショートの心配もなくおすすめ

絶縁タイプがショートの心配もなくおすすめ

グリスを塗りなれていない方は、絶縁タイプという電気を通さないタイプのグリスがおすすめ。万が一、基盤にこぼしてもショートするリスクを軽減できます。

通常のグリスは電気を通すため、基盤に垂れてしまうとショートする危険があります。基盤がショートすると発火することで基盤が焦げ付き、パソコンが不具合を起こすリスクが高くなることも。

そのため、グリスを塗りなれていない方は、絶縁タイプのグリスがおすすめです。

量は特に気にしないでもオッケー

量は特に気にしないでもオッケー

グリスの内容量はとくに気にしなくて大丈夫です。グリスの内容量は1g~2gの製品がほとんど。大体グリス1回を塗るのに必要な量はごく少量。1gあれば5回程度はCPUに塗布できます。大容量のグリスを買っても、使い切る前にグリスがダメになることもあります。

大容量のCPUグリスが必要な人は、以下のような人です。

  • CPUクーラーを何度も取り換える予定の人
  • 複数台のPCで利用予定の人

CPUクーラーを取り外す場合、その度にCPUグリスの塗りなおしが推奨されています。グリスは劣化するので、ある程度劣化したグリスをふき取り、塗りなおしたほうが冷却しやすいからです。

CPUクーラーを取り外す機会が多い人や、複数台のPCで利用予定の人はは、多めのグリスを選んでもいいでしょう。

塗り易さは口コミやレビューをチェック

塗り易さは口コミやレビューをチェック

グリスの中には「とてつもなく硬く、まともに塗れなかった」という製品もまれにあります。人気のある定番製品を選んでおけばトラブルを回避できますが、不安がある場合は口コミを参考にしましょう。

グリスの塗りやすさは容器の形状も重要です。最近は注射器タイプの容器がほとんどですが、小ビンや小袋、チューブに入っているタイプは慣れていないと塗りにくいので注意が必要。また、CPUに塗布するためのヘラが付属するのか注目して購入しましょう。

安いVS 高い!CPUグリスの比較

CPUグリスの価格は200円前後の安い製品や、1,000円を超える製品までさまざま。安いCPUグリスと高いCPUグリスを比較し、どのような方におすすめなのかご紹介します。

安いCPUグリスの特徴(200円前後のモデル)

安いCPUグリスはシリコンが主に使用されています。熱伝導率は、1~5.0W/m・K前後の製品がほとんど。ネットサーフィンなどの軽い処理が目的であれば、安いCPUグリスでも十分に活用できます。

しかし、安いCPUグリスは長年利用した後に塗り直すとするとガビガビになって派がしにくくなるリスクがあります。年に1~2回はグリスを塗り直すのであれば、安いCPUグリスでも問題ありません。

こんな人におすすめ
  • コスパを優先したい
  • 主にネットサーフィンやOfficeを使う
  • 年に数回はCPUグリスを塗り直す

高いCPUグリスの特徴(1,000円以上のモデル)

1,000円以上の高いCPUグリスは熱伝導率が高いことが特徴。高度な処理速度が求められるゲーミングパソコンやクリエーター向けパソコンにおすすめです。グリスの素材はシルバーやダイヤモンドが使われており、熱伝導率が「15W/m・K」以上の高品質な製品もあります。

また、高いCPUグリスは塗った後の持続性が長く、塗りなおす際にも綺麗にはがれやすいという特徴があります。CPUグリスの塗り替えは年1回がおすすめですが、塗り替えが面倒に感じる方は持続性のある高いCPUグリスを選ぶとよいでしょう。

こんな人におすすめ
  • 冷却性能にこだわりたい
  • 次回の塗り直しを簡単にしたい
  • 高性能パーツ・高負荷用途で利用したい

パソコンの性能を上げるには、CPUグリスだけでなくハイスペックパソコンも必要です。以下の記事ではゲームやクリエイターにおすすめなゲーミングパソコンを紹介しています。

関連記事:【10万円以下も】おすすめゲーミングPC14選!初心者向けの選び方と人気ランキング(2021年)

CPUグリスおすすめ人気ランキング比較一覧表

Picky’s編集部が主要サイト(amazon、楽天、Yahoo、価格比較サイト)の上位商品をポイント制で集計。本当に売れている上位のおすすめ商品を厳選しました。

商品最安価格素材容量熱伝導率粘度導電性容器付属品その他
サンワサプライ CPUグリス ナノダイヤモンド TK-P3D楽天市場¥1,290 AmazonYahoo!シリコン2.8g8.3W/m・K-あり注射器タイプ--
サンワサプライ シリコングリス TK-P3C楽天市場確認中 AmazonYahoo!シリコン(銅を配合)2g4.5W/m・K-あり注射器タイプ--
親和産業 シミオシ OC Master SMZ-01R楽天市場¥813 AmazonYahoo!-2g13.2W/m・k90~100Pなし(非伝導性)注射器タイプ--
オウルテック シリコングリス 注射器タイプ OWL-SILG02楽天市場確認中 AmazonYahoo!シリコン1.5g3.8W/m・k-あり注射器タイプ--
ARCTIC MX-4 CPUグリス楽天市場確認中 AmazonYahoo!シリコン4g3.8W/m・k870Pなし(非導電製)注射器タイプヘラ-
AINEX【アイネックス】熱伝導グリス 大容量タイプ GS-04楽天市場¥1,443 AmazonYahoo!-25g3.8W/m・K-ありチューブヘラ-
AINEX【アイネックス】シルバーグリス AS-05A楽天市場確認中 AmazonYahoo!シルバー3.5g9.0W/m・K-なし(非導電性)注射器タイプヘラ-
シリコン CPUグリス 絶縁タイプ KT-801楽天市場¥539 AmazonYahoo!シリコン4g4.95W/m・k870Pなし(非導電性)注射器タイプヘラ再封可能ジッパー付小袋
ZAWARD【ザワード】 絶縁タイプ 熱伝導グリス MX4-4G楽天市場¥1,667 AmazonYahoo!シリコン4g8.5W/m・k870Pなし(非導電性)注射器タイプなし-
CPUグリス シリコングリス 絶縁タイプ HY883楽天市場¥399 AmazonYahoo!シリコン-6.5W/m・k-なし(非導電性)注射器タイプヘラ,クリーナー,指サック-
Arctic Silver AD-DA セラミックグリス Céramique 2.1楽天市場¥3,894 AmazonYahoo!セラミック(酸化アルミ,酸化亜鉛,立方晶窒化ホウ素)2.7g5.1W/m・k-なし(非導電性)注射器タイプヘラジップ式の梱包
Money qiu シリコングリス HY-883楽天市場¥599 AmazonYahoo!シリコン(純銀含有)2g6.5W/ m・k-なし(非導電性)注射器タイプヘラ,グリースクリーナー,アプリケーター-
CPUシリコングリス 熱伝導グリス 絶縁タイプ 3.9g楽天市場¥899 AmazonYahoo!シリコン3.9g12.8W/ m・k172Pなし(非導電性)注射器タイプヘラ再封可能ジッパー
Thermal Grizzly【サーマルグリズリー】 液体金属 Conductonaut 1g楽天市場¥1,980 AmazonYahoo!セラミック(スズ,ガリウム,インディウム)1g73W/m・k0.0021Pあり注射器タイプマイクロティップ×1 ・ 吸引ティップ×1 ・ クリーニングクロス×2 ・ 綿棒×2アルミ製ヒートシンク不可

CPUグリスおすすめ人気ランキング14選

CPUグリスの人気おすすめランキング14選です。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

CPUグリスの塗り方

CPUグリスはパソコン本体の内部にアクセスする必要があります。古いCPUグリスを塗り直す手順は以下の通りです。

CPUグリスの塗り直し手順
  • パソコン本体の外枠を外す
  • CPUクーラーを取り外す
  • CPUに付着している古いグリスを拭き取る
  • ヒートシンクに付着している古いグリスを拭き取る
  • CPUにCPUグリスを塗る
  • CPUクーラーを取り付ける

パソコンのカスタマイズに慣れていない方は、写真を撮影しながらパーツを取り外しましょう。CPUグリスを塗った後、パーツの取り付け方がわからなくなったときに便利です。CPUグリスの塗り直しはノートパソコンでも可能ですが、パーツが小さいのでデスクトップパソコンよりも難易度が高くなります。分解に自信のない方はパソコンの型番をネットで検索すると分解方法が紹介されていることがあるので、参考にしてみてください。

CPUグリスの関連商品

CPUグリスを塗り直すなら、同時にパソコンパーツのカスタマイズがおすすめ。さらに冷却機能の向上が期待できます。CPUグリスと一緒に購入しておきたい関連商品をご紹介します。

空冷と水冷で選ぶ「CPUクーラー」

空冷と水冷で選ぶ「CPUクーラー」

高性能なCPUほど発熱が大きいため、より冷却性能が高いCPUクーラーが必要です。CPUクーラーは空冷式と水冷式の2種類があり、それぞれの特徴は以下の通りです。

空冷式CPUクーラーの特徴
  • ファンで熱を放出する
  • 構造が簡単なので初心者でも取り付けやすい
  • 冷却性能を高めるには大型のCPUクーラーが必要
  • ファンの騒音が大きい
水冷式CPUクーラーの特徴
  • 水で熱を放出する
  • 空冷式よりも冷却性能が高い
  • 騒音が静か
  • 構造が複雑なので上級者向き

一般的なパソコンのほとんどは、コストが低く簡単に取り付けできる空冷式CPUクーラーが導入されています。自作パソコンやカスタマイズで冷却性能を高めたいなら水冷式CPUクーラーがおすすめ。ポンプやラジエーターが一体になっている簡易式なら組み立てが不要なのでカスタマイズに慣れていない方でも簡単に導入できます。

関連記事:元店員が監修!CPUクーラーの選び方やおすすめ24製品を紹介|空冷・水冷どっちを選ぶ?

静音性に優れた「ケースファン」

静音性に優れた「ケースファン」

ケースファンはパソコン本体の熱をケース外へ排出するためのファンです。ファンの回転数(rpm)が多いほど冷却性能が高くなりますが、騒音レベル(dB)も大きくなるという特徴があります。そのため、ケースファンを2~3つ取り付けることで、回転数を上げなくても冷却性能の向上が期待できます。ケースファンはLEDを搭載しているモデルを導入してゲーミングパソコン風に仕上げてもよいでしょう。

熱伝導率が高い「ヒートシンク」

熱伝導率が高い「ヒートシンク」

空冷CPUクーラーは熱を空気中に放出するためにヒートシンクというパーツが必要。表面積が広いヒートシンクほどより冷却性能が高くなります。ヒートシンクの素材はアルミニウムがよく用いられていますが、熱伝導率が高い銅製のヒートシンクがおすすめです。

CPUグリスの塗り直し作業のついでに、読み込み時間が速くなるSSDの導入もおすすめ。下記の記事でおすすめSSDを紹介しています。

関連記事:元PCショップ店員厳選!SSDおすすめランキング15選|HDDの交換方法も徹底解説

関連記事:【プロが厳選】ポータブル 外付けSSD おすすめランキング 20選 【2021年最新】

CPUグリスのよくある質問

CPUグリスはどうやって拭き取りますか?

グリスが乾いていない状態ならティッシュや不織布で拭き取れます。グリスが固まってこびり付いている場合はエタノールが含まれいるウエットティッシュがおすすめです。

CPUグリスは塗り直しても問題有りませんか?

古いCPUグリスをきれい拭き取れば、新しくグリスを塗り直しても問題ありません。

CPUグリスの寿命はどの程度ですか?

グリスの種類や温度によりますが、1~2年を目安にグリスを塗り替えることをおすすめします。グリスは頻繁に塗り直してもデメリットはないので、パソコンの処理速度が遅くなったと感じたらCPUグリスを塗り直してもよいでしょう。

CPUグリスは代用が効きますか?

CPUグリスはシリコン製熱伝導シートで代用が可能です。また、ワセリンやスティックのり、歯磨き粉などで代用できるという情報もありますが、メーカーが動作を保証している訳ではありません。安い製品でも問題ないのでCPUグリスを購入しましょう。

おすすめCPUグリスまとめ

CPUグリスの選び方やおすすめ製品をご紹介しました。

  • CPUグリスは1〜2年ほどで劣化。塗り直す必要がある
  • 熱伝導率が高いCPUグリスがおすすめ
  • 塗りやすさや粘度は口コミをチェック
  • 非導電性のCPUグリスならショートするリスクが少ない

上記のポイントを参考にCPUグリスを選び、より快適にパソコン作業ができるようカスタマイズしていきましょう。

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