【OS別】VPNの接続設定方法をパソコン・スマホごとに詳しく紹介!

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VPNの接続設定方法は?パソコン・スマホのOSごとに詳しく紹介!

自宅から社内ネットワークにアクセスするためにVPNを使わないといけないけど、設定方法がわからず困っている方もいるのではないでしょうか。

VPNに接続するには、サーバー側の設定をした上で、PCやスマホの設定が必要です。しかしデバイス側の設定方法もWindowsやMacなどOSによって異なるため、手こずることもあるはず。

そこで本記事では、サーバー側・クライアント側それぞれのVPN接続の設定方法をご紹介。OSごとに手順を解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

サーバーサイドのVPNの設定

VPNを利用するには、まずサーバー側の環境を整えます。サーバーの構築・ユーザーの登録をしましょう。手順の詳細は利用するサービスや機器によって違いますが、ここではおおまかな流れを紹介します。

「会社のネットワークに繋ぐため、自分で構築する必要はない」という方は読み飛ばしてOKです。

VPNサーバーを構築

サーバーサイドの環境設定でかかる手間は、VPNの種類によって大きく変わります。VPNの種類は大きく分けて次の4つです。

  • インターネットVPN
  • エントリーVPN
  • IP-VPN
  • 広域イーサネット

VPNの種類を詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

関連記事:何が違う?VPNの種類やプロトコルを比較解説!セキュリティやコスト・用途の違いも

今回は主にインターネットVPNに接続するケースを紹介します。

インターネットVPNを利用する場合は、サーバーを構築してローカルブリッジを設定する

インターネットVPNを利用する場合は、サーバーを構築してローカルブリッジを設定する

インターネットVPNは、既存のインターネット回線を使って接続するVPNです。インターネットVPNを利用する場合、自分でサーバーを構築できます。初期設定が完了すれば月額料金はかからないので、コストを抑えたい方におすすめです。

サーバーを構築する際は、PCをVPNサーバーにする方法と、VPNサーバー機能搭載のルーターを使う方法の2種類があります。今回は、簡単で手間がかからないVPNサーバー機能搭載ルーターを使う方法を紹介します。

VPNサーバー機能搭載ルーターとは?
VPNサーバーになる機能が搭載されたルーターです。一般的な無線LANルーターの中にVPNクライアント機能が搭載されているものがありますが、VPNサーバー機能とは別物です。VPNサーバー機能搭載ルーターはVPNルーターという商品名でネット通販・家電量販店などで販売されていて、価格は1万円程度から。ただ、企業で利用する場合は、同時接続できる端末数の多い4万円以上のモデルがおすすめです。
VPNクライアント機能搭載ルーターとは?
ルーターで接続するVPN・端末の情報を設定することで、PCやスマホでの設定をしなくても端末をVPNに接続できる機能を持ったルーターです。
  • VPNサーバーを構築する手順
  • STEP.1
    拠点全てにVPNサーバー機能搭載ルーターを設置する
    ルーターによって接続できる機器の台数や、登録できるユーザー数が違います。ルーターを購入する前に、必ず性能を確認しましょう。
  • STEP.2
    説明書に従ってルーターの設定を行う
    説明書に設定手順が書かれているので、順番に設定していきます。設定の際に特に注意したいのは、プロトコルの設定です。プロトコルごとの特徴は下で紹介していますが、迷ったときはOpenVPNを選ぶのがおすすめです。
  • STEP.3
    ローカルブリッジを設定する
    社内ネットワークがある場合、ローカルブリッジを設定しておけば本社・支社でそれぞれのネットワークを使用できます。ローカルブリッジの設定方法も説明書に記載されているので、確認しましょう。
プロトコルとは?
インターネット通信を行う際に利用する規格のこと。プロトコルを利用することで、ソフトウェア・ハードウェアの違いに関係なく、正しく通信できるようになります。
プロトコル 特徴
PPTP
  • 古いプロトコルでセキュリティが脆弱
  • Mac・iOS非対応
SSTP
  • セキュリティが強い
  • ファイアウォールと併用可
  • 対応端末が少ない
  • Microsoftの独自技術なので、Windowsでしか使用しない場合におすすめ
L2TP
  • IPsecと併用されるのが一般的
  • PPTPのアップデート版
  • Windows・Mac・Android・iOSなどが標準対応
  • 通信速度が遅い
  • ファイアウォールにブロックされる可能性がある
IPsec
  • 通信速度が速い
  • 暗号化・認証などの機能を搭載させるために、他のプロトコルと併用されるケースが多い
IKEv2
  • IPsecと併用されるのが一般的
  • セキュリティの強さと通信速度の速さが魅力
OpenVPN
  • 新しいプロトコルでセキュリティが最も強い
  • 通信速度が最も速い
  • オープンソースなので、開発・研究が盛んに行われている
  • ファイアウォールにブロックされない
  • 標準搭載されておらず、ソフト・アプリのインストールが必要な場合がある
オープンソースとは?
プログラムのソースコードを無償で公開すること。

ただし、インターネットVPNを自社で構築する場合、保守・設定などを全て自分でしなければならない点は要注意。インターネットや電子機器に詳しくない方は、有料サービスを利用するのがおすすめです。費用はかかりますが、導入をサポートしてくれてトラブル時にも対応してもらえます。

IP-VPNを利用する場合は提供事業者が実施してくれる

IP-VPNを利用する場合は提供事業者が実施してくれる

IP-VPNは自分でサーバーを構築する必要がなく、提携事業者が実施してくれます。必要機器もレンタルできるため、ネットワークや電子機器に詳しくなくても安心です。サポート業務もしてもらえるので、設定について何か気になることがあったら気軽に質問しましょう。

ユーザー情報を作成

ユーザー情報を作成

VPNサーバーの準備ができたら、ユーザー情報を追加します。ユーザー情報の追加手順についても、ルーターの説明書を確認しましょう。業者にサーバー構築・運用などを依頼している場合は、ユーザー追加の方法を教えてもらえるのでその手順に従います。

登録するユーザー情報は機器によって違いますが、IDとパスワードの設定はどの機器でも必須です。なりすましをされてはVPNを使う意味がないので、強固なパスワードを設定しましょう。

また、ユーザーがVPNに接続するために、VPNサーバーのIPアドレス・事前共有キーが必要となります。説明書を参考にして確認しておきましょう。

IPアドレスとは?
ネットワークに接続する機器に割り振られる番号。

VPNサーバーの設定に使う固定IPアドレスについては以下の記事で説明しています。

関連記事:VPNに固定IPアドレスは必要?メリット・デメリットや使わない方法も解説

ユーザー側のVPNの接続設定手順を紹介

サーバー側の準備ができたら、ユーザー側の端末の接続設定を行いましょう。Windows・Mac・Android・iOSについて、接続設定手順を紹介します。

編集部

使用しているVPNによっては、事前にソフトウェア・アプリをインストールしておかないといけないケースもあります。あらかじめ説明書を参考にインストールしておきましょう。

Windowsの接続設定手順

Windowsの接続設定手順

WindowsをVPNに接続するときは、以下の手順を参考にしてみてください。下記ではWindows11の手順を紹介していますが、Windows10でも手順は変わりません。

Windowsの接続設定手順
  1. 画面左下のWindowsアイコンを右クリック
  2. 「設定」をクリック
  3. 「ネットワークとインターネット」をクリック
  4. メニュー内の「VPN」をクリック
  5. 「VPNを追加」をクリック
  6. VPNの情報を入力(「接続名」に好きな名前を、「サーバー名」にVPNサーバーのIPアドレスを入力)
  7. 「サインイン情報の種類」で「ユーザー名・パスワード」を選ぶ
  8. 事前に決めたユーザー名・パスワードを入力し、「サイン情報を保存する」にチェックを入れる
  9. 6・7・8の入力内容を確認し、「保存」をクリック
  10. 「ネットワークとインターネット」内のメニューから「ネットワークの詳細設定」をクリック
  11. 「ネットワークアダプターオプションの詳細」をクリック
  12. 先ほど入力したVPNの接続名が表示されるので、右クリック
  13. 「プロパティ」をクリック
  14. 「セキュリティ」タブをクリック
  15. ルーターの説明書を参考に各項目を設定
  16. 「OK」をクリック
  17. 再度「ネットワークとインターネット」内のメニューから「VPN」をクリック
  18. 設定したVPNに表示されている「接続」をクリック

Macの接続設定手順

Macの接続設定手順

MacをVPNに接続する際は、以下の手順を参考にしてみてください。

Macの接続設定手順
  1. 画面左上のAppleマークをクリック
  2. 「システム環境設定」をクリック
  3. 「ネットワーク」をクリック
  4. 左下の「+」をクリック
  5. 「インターフェース」で「VPN」を選択
  6. 「VPNタイプ」にプロトコルを、「サービス名」に好きな名前を入力
  7. 「作成」をクリック
  8. 作成されたVPNのアイコンをクリック
  9. 「構成」にデフォルト、「サーバーアドレス」にVPNサーバーのIPアドレス、「アカウント名」に事前に決めたユーザーIDを入力
  10. 「認証設定」にパスワードを入力
  11. 「共有シークレット」に事前共有キーを入力し、「OK」をクリック
  12. VPN設定画面に表示されている「適用」をクリック
  13. 設定したVPNをクリックし、「接続」をクリック
  14. パスワードを入力
  15. 「OK」をクリック

Androidの接続設定手順

Androidの接続設定手順

AndroidをVPNに接続するときは、以下の手順を参考にしてみてください。なお、アプリが提供されているサービスを利用する場合は、下記の設定は不要なケースが多いです。アプリでは自動接続を設定できる場合もあるので、アプリの使い方を公式サイトで調べてみましょう。

Androidの接続設定手順
  1. 「設定」アプリを開く
  2. 「無線とネットワーク」内の「その他の設定」をタップ
  3. 「VPN」内の「VPNネットワークを追加」をタップ
  4. 「名前」に好きな名前を、「種類」にプロトコルの種類を、「サーバーアドレス」にVPNサーバーのIPアドレスを入力
  5. 「IPSec事前共有キー」に事前共有キーを入力し、「保存」をタップ
  6. 「VPN」の画面に戻り、ユーザー名・パスワードを入力
  7. 「接続」をタップ

iPhoneの接続設定手順

iPhoneの接続設定手順

iPhoneは以下の手順でVPNに接続できます。なお、Androidと同様に、アプリが提供されているサービスを利用する場合は、設定が不要なケースが多いです。アプリの案内に従ってVPNに接続しましょう。iPadも同様の手順で接続できます。

iPhoneの接続設定手順
  1. 「設定」アプリを開く
  2. 「一般」内の「VPNとデバイス管理」をタップ
  3. 一番上にある「VPN」をタップ
  4. 「VPN構成を追加…」をタップ
  5. 「タイプ」をタップして、接続するVPNのプロトコルをタップ
  6. 「説明」に好きな名前を、「サーバ」にVPNサーバーのIPアドレスを、「リモートID」にVPNのDDNSを入力
  7. 「ユーザ認証」を「ユーザ名」に設定
  8. 「ユーザ名」に事前に決めたユーザーIDを、「パスワード」にパスワードを入力し、「完了」をタップ
  9. 「状況」の右のスイッチをタップしてオンにする
DDNSとは?
ダイナミックDNSの略。ドメイン名をIPアドレスにして、ルーターのIPアドレスが変わっても接続に影響が出ないようにする仕組みのことです。

VPN接続設定のまとめ

VPNは設定から接続をオン・オフできます。仕事で会社のVPNを利用する方でも、プライベートで端末を使うときはVPNを解除できます。ただし、オン・オフを手動で切り替える場合、切り替え忘れには要注意。中国のようなネット検閲の危険がある国でネットを使うときや、日本からは見られない海外のサイトにアクセスするときは、VPNを使うのを忘れないようにしてくださいね。

  • Windows
  • Mac
  • Android
  • iPhone

それぞれのOSごとの接続方法を参考にして、VPNを利用しましょう。上記手順を実行しても接続できない場合は、以下の記事も参考にしてみてください。

関連記事:VPNが接続できないときの原因は?Mac・iPhone向けの対処方法も解説

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