自社で使用している大型サーバーや複雑で大規模なRAID構成サーバー、クラウドサーバーで不具合が起きたらまずは保守担当者、もしくは保守を担当している管理会社に連絡してください。
ただ、管理者のメンテナンスでもサーバーの正常な復帰が難しい場合は、サーバー内のデータを救い出す作業に切り替える必要があります。サーバーは最悪買い替えれば済みますが、中に保存されている重要なデータはそうもいきません。
こんな人は大型サーバー・システム専門のデータ復旧業者に相談しましょう。
- 担当のベンダー・エスアイヤーが不在でどう対応したら良いか分からない
- 緊急なのにすぐに対応してもらえず困っている
- そもそも自社サーバーの構造がわからず、誰に相談したら良いか分からない
- 重要な顧客データを何としても絶対に取り戻したい
大型サーバー・システム専門のデータ復旧業者なら、緊急時でも一緒に相談しながら解決へ寄り添ってくれます。
本記事では、Pickys編集部が日本トップクラスの大型サーバーの復旧業者「A1データ」に聞いてわかった、データ復旧事例や復旧までの手順、費用について解説します。
目次
大型サーバーの具体的な症状一覧
企業が使用している大型サーバーのトラブルは、以下の症状の相談が多いそうです。
- 起動できない・再起動できない
- 操作を誤ってデータを削除・上書きしてデータが見られない
- ブルースクリーン・エラーメッセージが表示される
- サーバーが応答しない
- 異音・異臭がする
- 赤ランプが点灯・点滅している
中でも比較的多いのが「長期休み明け、数日ぶりにサーバーの電源を入れたら起動できなくなっていた」というケースです。通常、長期休み以外は24時間サーバーを稼働させている場合が多いと思いますが、こうした「年に数回電源を落とす」タイミングでトラブルが起きやすくなっています。
いずれにしても、上記の症状が発生した場合はすぐに作業を止めてください。症状が出てからも操作を続けてしまうと、症状を悪化させたり、最悪の場合データが復元できなくなる可能性もあります。
専門業者にデータ復旧の相談・依頼をした事例
具体的にどのような会社が、どんな症状でデータ復旧業者に依頼をするのか。以下一例としてまとめました。
- データセンター・プロバイダー系:顧客データを操作ミスで削除してしまった
- 病院・医療系:突然データにアクセスできなくなり、顧客業務が停止してしまった
- サービス系:クライアント向けのクラウドサーバーでファイルが読み込めなくなり、顧客がファイルにアクセスできない
データ復旧業者へ依頼をするのは、顧客データを取り扱う会社や機関からの依頼も多いようです。その他に大学・研究機関などの相談も多く、大型サーバーのデータ復旧は幅広いニーズがあります。
一刻も早くデータを復旧させる必要がある場合こそ、いち早く復旧業者への相談が必要です。
実際に復旧依頼・相談の多い製品やシステム例一覧
データ復旧業者に依頼が来るストレージ製品は、以下が多いそうです。
- DELL EqualLogicシリーズ・EMCシリーズ
- HP Enterpriseシリーズ
- Net App ASAシリーズ
- FUJITSU ETERNUSシリーズ
- QNAP NAS
- SANストレージ
- 仮想ボリューム
上記は企業が使用するエンタープライズストレージ(高性能・高機能ストレージ)で使われている製品です。
通常のパソコンに使用されている一般的なHDDやSSDストレージと違い、エンタープライズストレージの復旧やデータ復元には非常に高い技術力と知識が必要です。
大型サーバーのトラブルは、すぐに専門家に相談すべき
大型サーバーでトラブルが起きたら、すぐに保守担当者や保守管理をしている会社に連絡してください。まずは、保守管理しているメンバーが現状とトラブルの原因を把握する必要があります。
保守管理担当者でも修復ができない、手に負えないと判断した場合はすぐに専門家であるデータ復旧業者へ依頼してください。データ復旧は時間との勝負になるため、ここで迷って時間が経過してしまうとデータ復旧できる確率や可能性がどんどん下がっていきます。
編集部
大型サーバーの調査・診断・データ復旧にかかる費用と日数は?
調査からデータ復旧までにかかる日数と費用については、サーバートラブルの内容やサーバー構成・種類といった多くの要素が複雑に絡み、ケースによって大きく異なります。
例えば、データ復旧までの日数は短いケースで数日程度、長いケースで数か月単位で少しずつデータを復旧させていく場合もあるそうです。
費用に関しては日数以上に幅が広く、数十万円程度で復旧する場合もあれば、調査費だけで数百万円、データ復旧までに数千万円もの費用が必要な場合もあります。仮想化システムの復旧は小規模でも、数百万以上はかかるため高額になる点は留意しましょう。
上記のように、日数と費用については一概にどのくらいと算出するのは事実上不可能なため、とにかくまずはデータ復旧業者へ相談しましょう。サーバーやトラブルの症状・原因がある程度わかれば、データ復旧業者が過去の事例や実績と照らし合わせて、おおよその概算を提示してくれます。
大型サーバーを社外に持ち出せない場合は、出張データ復旧サービスを利用しよう
社内のサーバー・システムを外部に持ち出せない場合は、データ復旧業者が現地に来て復旧作業をしてくれる「出張データ復旧サービス(オンサイト復旧)」がおすすめです。
社外秘のデータ・システムを止めることができない・物理的に移動できないなど理由がある場合、出張でのデータ復旧にも対応してくれます。
ただし、出張データ復旧サービスができる業者は限られています。もし依頼する場合は、ISO27001/ISMSを取得している高いセキュリティシステムを運用している業者を選びましょう。
大型サーバーのデータ復旧までの流れは?相談から作業までのフロー
データ復旧業者に依頼する場合の手順を解説します。なお、今回紹介するのはあくまでも一般的な手順です。実際の手順はデータ復旧業者によって多少異なります。
- 障害が発生したらまずはデータ復旧業者に相談
- データ復旧業者で症状や復旧可否の調査・診断
- 調査・診断結果の報告・見積もり作成
- 契約が完了すればデータ復旧作業開始
- データ返却
緊急を要する場合は、上記の手順だけ把握していますぐにデータ復旧業者に相談しましょう。
1.障害が発生したらまずはデータ復旧業者に相談
障害が発生し、担当者でも手に負えない状態だと判断したらすぐにデータ復旧業者に相談しましょう。データ復旧はスピード勝負です。早ければ早いほどデータ復旧できる可能性や割合が多くなります。多くのデータ復旧業者の場合、相談時点では料金がかからないため、まずは相談してみましょう。
深夜や休日のトラブルの場合、24時間対応や土日祝日含めた緊急対応を行ってくれるデータ復旧業者に連絡してください。
なお、データ復旧業者に連絡する際、サーバーの詳細な情報があればデータ復旧業者との連絡もスムーズです。できればサーバーに詳しい保守担当者や納入業者と一緒に連絡したり、サーバーの設計書や仕様書といった情報を手元に用意しておくといいでしょう。
2.データ復旧業者で症状や復旧可否の調査・診断
データ復旧業者に相談すると、まずデータ復旧業者でトラブルが起きた大型サーバーの症状や状態の調査・診断を行います。
- サーバーそのものが復旧できるのか・データ復旧が必要なのか
- サーバー預かり・オンライン復旧・現地復旧どこでデータ復旧作業を行うのか
- 費用と期間はどのくらいかかりそうなのか
なお、通常のデータ復旧と違い大型サーバーの診断や調査には費用が発生する場合があります。そのため、必ずデータ復旧業者へ事前に費用について確認しておきましょう。
編集部
3.調査・診断結果の報告・見積もり作成
調査・診断の結果から、データ復旧の可否・復旧にかかる日数・おおよそのデータ復旧費用が提示されます。
また、「どのくらいのデータが戻ってくるのか」という見込みに関しても話があるはずです。データ復旧、特に大型サーバーのデータ復旧で100%のデータが戻るケースはあまりありません。そのため、「データが戻る割合や可能性」と「かかる日数や費用」を加味して依頼するかどうかを決めるといいでしょう。
4.契約が完了すればデータ復旧作業開始
データ復旧にかかる日数や費用に納得し、契約が完了すればデータ復旧作業が始まります。あとはデータが復旧して戻ってくるまで待つだけですが、業者によっては細かく進捗状況を教えてくれるそうです。
5.データ返却
復旧したデータが返却されたらデータをチェックし、業務に必要なデータ・復旧させたいデータが正しく戻ってきているかどうかを確認します。
必要なデータが復元されていれば作業完了です。以上がデータ復旧手順になります。
大型サーバー・システムに強いデータ復旧業者は「A1Data」!
会社のサーバーにトラブルが起きて、データ復旧の必要があると判断した場合はデータ復旧専門業者「A1Data(エーワンデータ)」に依頼しましょう。A1Dataは日本トップクラスの技術力を持ったデータ復旧業者で、その中でも特に大規模サーバーや仮想化サーバーに強い業者です。
大型サーバーのデータ復旧は、難易度の高いデータ復旧作業の中でも特に高難度の超専門技術が必要なため、安心して復旧を任せられる業者は日本に数社もないでしょう。A1Dataは、そんな数少ない大型サーバーのデータ復旧が可能な業者です。
- 1994年からデータ復旧を行っていて、長い経験と豊富なノウハウを持つ
- 大型サーバーや仮想化サーバーのデータ復旧が可能な高い技術力がある
- データ復旧までのスピードが早い
- 万全のセキュリティ体制で情報漏洩のリスクが限りなく低い
- 大型サーバーを熟知した専門スタッフが対応
「サーバートラブルはA1Dataに依頼すれば間違いない」と自信を持っておすすめできます。
A1Dataは、日本に「データ復旧」と言う認識が広まった1990年代後半からサービスを開始した長い歴史のあるデータ復旧業者です。その長い経験から、データ復旧に関する豊富なノウハウと高い復旧技術を持っています。一般的なパソコンのHDDやSSDはもちろん、特に大型サーバーや仮想化サーバーのデータ復旧に強く、その実績から多くの企業はもちろん官公庁からの依頼も多いそうです。
また、その技術力の高さからスピード復旧も得意で、他の業者に比べて比較的短い期間でデータ復旧に成功しています。もちろん依頼する企業にとって重要な、情報漏洩対策のセキュリティ体制も万全。ISO27001/ISMSを認証取得し、最高のセキュリティシステムの中でデータ復旧作業を行っています。
データ復旧業者と言っても各業者で技術力には大きな差があり、また各業者で得意・不得意もあります。技術力の低い業者に依頼してしまうと、データ復旧を断られたり、作業を始めたはいいもののデータ復旧ができず、完全にデータを消失させてしまうケースもあるそうです。そのため、「サーバーのデータ復旧をどこに選ぶか」は、重要な判断になります。
編集部
【事例3つ】大型サーバー・システムを復旧した実際の期間【A1Dataへのデータ復旧依頼】
今回A1Dataにご協力をいただき、実際にA1Dataで依頼を受けた3つの事例を紹介します。依頼内容や原因、復旧までにかかった期間を載せていますので参考にしてください。
ただし、先述した通り復旧にかかる日数や価格に関しては個々の案件ごとに大きく異なります。そのため、事例はあくまでも目安です。
編集部
事例1:DELL社製EqualLogicのストレージプール障害でデータにアクセスできなくなった
復旧対象機器 | DELL社製EqualLogic PS6000E SAS 1TB×48台 (約48TB) |
障害内容 | EqualLogic3機でストレージプールを構成していたが、3機中1機にRAID障害が発生。 アレイがオフラインになり一部のボリュームにアクセスできなくなった。 |
作業開始から復旧までの日数 | 約10日 |
DELL社製のストレージ「EqualLogic」を3機使用しストレージプールを構成していたが、そのうち1つに障害が発生しデータにアクセスできなくなりました。ストレージプールとは、RAIDのようなものと考えてください。
- 全てのHDDのクローンイメージを作成
- クローンイメージからRAID、ストレージプールを再構成
- ファイル構造修復を実施し、データを回収
今回の事例では、障害を起こしたストレージのコピーデータ「クローンイメージ」を作成し、元のデータを復元させる作業を行ってデータを復元させました。
事例2:富士通製ETERNUS NR1000Fで複数のボリュームを誤って削除してしまった
復旧対象機器 | FUJITSU ETERNUS NR1000F series (NetApp) FC 300GB×168台 (約50TB) |
障害内容 | 複数のボリュームを操作ミスで削除してしまった |
作業開始から復旧までの日数 | 約2週間 |
FUJITSU製のETERNUS NR1000Fseries FC 300GB×168台 (約50TB)を使用していたところ、担当者が誤って複数のボリュームを削除してしまった事例です。
- 全てのHDDのクローンイメージを作成
- クローンイメージからRAID、アグリゲートを再構成
- 削除ボリュームを検索し、4つの削除ボリュームを確認
- 削除ボリュームの再構成を行いデータを回収
こちらの事例1と同様にクローンイメージを作成し、消してしまったストレージを探して再構成を行ってデータを復元しました。データ復旧では「データを間違えて完全に消してしまった」はよくあるケースですが、大型ストレージからでも復旧は可能です。
ただし、この事例ではストレージ容量が約50TBと非常に大きいため日数と費用はかかりました。
事例3:DELL社製EqualLogicのデータ削除および新規データの上書きを行ってしまった
復旧対象機器 | Dell EqualLogic PS6100XV/PS6200XV SAS 600GB×192台 (約115TB) |
障害内容 | 複数のデータストアを削除したうえ、 さらにその上から新しいデータを作成して上書きしてしまった |
作業開始から復旧までの日数 | 約1ヶ月 |
Dell社製EqualLogic PS6100XV/PS6200XVのストレージを使用中、担当者がデータを誤って削除。しかもその上から新しいデータを上書きしてしまったケースで、通常のデータ削除よりも作業難易度が高い事例です。
- 全てのHDDのクローンイメージを作成
- クローンイメージからRAID、ストレージプールを再構成
- 削除データストアの再構築およびファイル構造を修復しデータ回収
- さらに回収した一部のデータに破損が見られたためファイル修復を実施
この事例では、データ削除&上書きで非常に作業難易度が高かった点、また115TBと非常の大きなストレージだったため、データ復旧までには約1か月かかりました。
なお、今回紹介した事例のように高難度のトラブルでも復旧できる場合もありますが、トラブルの内容やストレージによってはデータ復旧ができないケースもあるそうです。
編集部
大型サーバーのトラブルが起きた場合、クライアントへはどう伝えるべきなのか
企業のサーバーでトラブルが起きた際、企業や担当者が一番困るのが「クライアントやお客様への報告」だそうです。自社のサーバーやサービスにトラブルがあった場合、クライアントには正確に、速やかに状況を報告しなくてはいけません。
ただ、クライアントやお客様が多岐に渡る場合、個別に連絡するのが難しいケースもあるでしょう。その場合、以下の対応を行う場合が多いそうです。
- 企業の公式HP上で事故報告書を掲示する
- X(旧Twitter)でトラブル状況や復旧予定を公開する
サーバートラブルでサービスが停止してしまった場合は、上記の対応も参考にしてみてください。
会社の大型サーバートラブルでデータ復旧が必要な場合はA1Dataに相談がおすすめ!
自社のサーバーでトラブルが起きて、正常な復帰が不可能になった場合はすぐにデータ復旧業者A1Dataへ相談しましょう。サーバーが完全に故障してしまった最悪のケースでも、中のデータだけ救い出せるかもしれません。
A1Dataは日本でもトップクラスの技術力を持つデータ復旧業者で、特に企業向けの大型サーバーや仮想化サーバーのデータ復旧を得意としています。
企業で使用している大型サーバーのデータ復旧は確かに高額な費用がかかりますが、中に入っているデータはお金には代えられない重要なデータのはず。もしデータが全部消えてしまったら、復旧費用以上の損失になるでしょう。サーバートラブルでお困りの際は、できるだけすぐにA1Dataへ相談してください。
Picky’sでは、A1Dataやデータ復旧に関する記事を多数執筆しています。万が一のデータトラブルに備えたい方や、データ復旧について知りたい方は以下の記事もぜひチェックしてください。
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