プライベートから企業、店舗まであらゆる場面で使用されているiPad。
特に最近では店舗運営用のアプリを活用してiPadで注文を受けたり、レジとして使用するなど店舗で使用されている方も多いのではないでしょうか。
そんなiPad、もし万が一壊れてしまったら一大事。
- エラー画面が出て動かない
- 落としたら電源が入らない
こんな症状が出たらどうしますか?
使用できなくなるのはもちろん、中には顧客データや仕事で使用している大事なデータがあるはずです。
端末は買い替えれば使えますが、中のデータはそうはいきません。
そんなときは「データ復旧ソフト」と「データ復旧業者」で、大事なデータを復旧させましょう。
今回は消えてしまったiPadのデータを復旧させる方法についてPicky’s編集部が解説します。
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目次
データ復旧できるiPadの機種一覧
データ復旧業者に依頼する場合、機種によって料金が変わる可能性があります。
また、復旧業者に依頼する際、機種を伝えることでやり取りがスムーズに運びます。
自分で購入した方は把握していると思いますが、会社で支給されている方はモデルを詳しく知らない、という方もいるはず。
事前にチェックしておきましょう。
機種 | 特徴 |
---|---|
iPad | 比較的安価で、必要十分な性能を持ったiPadのスタンダートモデル |
iPad Air | iPadよりも性能が高く、画面も大きく使いやすいのに薄くて軽い、持ち運びに最適なモデル |
iPad Pro | 非常に高性能で、PCとしても使え、動画編集もサクサクこなせるiPadの最上位モデル |
iPad mini | 7.9インチ画面で、スマホより大きくて使いやすい。ちょっとした調べものや作業に最適なモデル |
iPadのデータが消える原因は?
iPadの中にあるデータが消える原因は主に2つ。
内部のデータ破損等による「論理障害」と直接機器が損傷する「物理障害」です。
どちらの理由で壊れたかによって、復旧方法や復旧費用に大きな違いが出てきます。
まずはこの2つの障害の原因と症状について確認しておきましょう。
iPadの論理障害と主な症状
論理障害とは、iPad内でデータやファイルに異常が起き、エラーを起こしたり誤作動、フリーズといった症状が出る障害です。
通常使用をしていて、ある日突然異常が起きたらこの論理障害を疑ってください。
論理障害が起きると以下のような症状が現れます。
- iOSが正しく起動しない(リカバリーループ・リンゴループ等)
- ファイルが消えた(原因不明や自分で消した場合含む)
- ファイルにアクセスできない
- パスコードロックが解除できなくなった
- 画面が真っ黒やブルースクリーンになる
- 再起動を繰り返す
傾向としては「電源は入るけど何かがおかしい」という症状が多いです。
iPadの物理障害と主な症状
iPadの物理障害とはiPad本体を落下させたり、水没させたことで起きた機器そのものの損傷による障害です。
落としたら画面が割れたとか、電源が入らないなどが代表的な症状です。
このほかにも、経年劣化等で自然と部品が壊れ、不具合が出た場合も物理障害に分類されます。
- iOSが正しく起動しない(リカバリーループ・リンゴループ等)
- 落下や水没によって電源が入らなくなった
- 液晶が割れて操作ができない
- ストレージ(外付けHDD含む)を認識しない
電源が入らない、操作できないといった致命的な症状が多いです。
もちろん自力で直すのはほぼ不可能です。
iPadのデータ復旧 ソフトと業者どっちがいいの?
復旧ソフトのメリット・デメリット
メリット |
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デメリット |
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復旧ソフトのメリットは、比較的費用が安く済む点です。
データ復旧は専門知識と高度な技術が必要なため、業者に依頼すると費用がかかります。
ですが復旧ソフトであれば、数千円~数万円程度でデータが戻る可能性があります。
ただし、業者に比べて確実性に欠けるうえ、100%すべてのデータが戻るとも限りません。
復旧業者のデメリット・デメリット
メリット |
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デメリット |
|
データ復旧業者のメリットはなんといってもその復旧確率の高さです。
復旧ソフトとは比べ物にならないほど高い確率で、データを復旧させることができます。
また、復旧ソフトでは手に負えないような重度障害からのデータ復旧も可能です。
費用は確かにかかりますが、確実にデータを救い出したいならデータ復旧業者がおすすめです。
どっちが良いのかまとめ
「データを復旧させる」という点でのみ考えた場合は、データ復旧業者以外の選択肢はありません。
非常に高い確率でデータ復旧が可能ですし、データの復旧割合も復旧ソフトとは比べ物になりません。
また、エラー画面が出ていても、電源が入らなくてもデータを復旧させることができます。
唯一、業者は費用が掛かる点がネックですが、仕事上の大事なデータを取り戻せるなら決して高くはないでしょう。
- 大事なデータ復旧は専門業者
- たいして重要でないデータは復旧ソフト
iPad データ復旧ソフト おすすめ3選
そこまで重要ではないデータを復旧させるなら、復旧ソフトが良いでしょう。
データ復旧におすすめのソフトを3つ紹介します。
EaseUS Mobisaver Pro
- Mobisaver Pro 5,980円
EaseUSのモビセイバープロはiPadからあらゆるデータを復旧させる、iOS専用復旧ソフトです。
エラー画面やデータを削除してしまったなどの論理障害はもちろん、一部の物理障害にも対応しています。
iPadのデータ復旧に最適なソフトです。
PhoneRescue for iOS
- 1年ライセンス 6,980円
- 永続ライセンス 9,980円
- ビジネスライセンス 31,980円
PhoneRescue for iOSはウィザード形式で、専門知識のない方でも簡単にデータ復旧ができるソフトです。
24時間年中無休のカスタマーサービスも付帯しますので、いつでもサポートが受けられます。
パソコンやiPadの詳しい知識が無くても使用できる、初心者におすすめのデータ復旧ソフトです。
dr.fone for iOS Suite
- 起動障害復旧 4,980円
- 消失データの復旧 4,980円
- 全機能完全版 9,960円
dr.fone for iOS Suiteはあらゆる障害からのデータ復旧を可能とする多機能ソフトです。
データそのものだけではなく、起動障害からも復旧したり、パスコード画面を解除したりと様々なトラブルに対応しています。
症状ごとにソフトを選択できますが、全ての機能が入った集大成版(完全版)がおすすめです。
やや料金体系が分かりにくいので、購入時はよく確認するようにしてください。
このほかにも、データ復旧ができるソフトやアプリは沢山あります。
以下の記事も参考にして、自分に合ったソフトを探してみて下さい。
関連記事:【2021年最新】スマホのデータ復旧おすすめのアプリ10選
iPad データ復旧業者の選び方
iPadのデータ復旧を業者に依頼する際は、信頼できる優良な業者を選びましょう。
データ復旧の業者は無数にあり、良い業者もあればそうでもない業者もあります。
ここではそんな業者選びのポイントを解説します。
- 完全成果報酬型の業者であること
- 技術力の高い業者であること
- iPadに対する知識や技術が豊富な業者であること
- セキュリティやプライバシーを遵守している業者であること
完全成果報酬型の業者であること
完全報酬とは「データが復旧した場合のみ料金を払う」システムです。
一昔前までは「データが復旧しなくても料金を支払う」のが当たり前でしたが、現在では大手のほとんどがこの完全成功報酬制を採用しています。
完全成功報酬制なら、「データが戻らなかったのに費用を請求された」というトラブルを無くすことができます。
技術力の高い業者であること
技術力の高さは取引企業や実績を見ればある程度判断できます。
また、先ほどの完全成功報酬制の業者であれば、技術力は高いと判断できるでしょう。
なぜなら、完全成功報酬だと復旧しないと利益にならないため、「復旧技術に自信がある業者」なのです。
iPadに対する知識や技術が豊富な業者であること
iPadは通常のパソコンとはちがい、apple独自の技術やシステムで構成されています。
そのため、apple製品に対する専門知識が無いとデータ復旧も難しいです。
実際データ復旧を行っている業者でも「appleはやっていない」とか「iPadは対象外」といったところも多いのです。
仮に対応していても「一応できる」では、大事なデータ復旧を任せるのは不安ですよね。
iPadのデータ復旧実績があるかどうか、確認しましょう。
セキュリティやプライバシーを遵守している業者であること
iPadの中にはプライベートな情報や、仕事の重要なデータを入れている方もいるはず。
そんなデータが業者から流出してしまったら大変なことになります。
そんなことが起こらないよう、データに対するセキュリティがしっかりしている業者を選びましょう。
- 情報セキュリティ体制が適切である証明の国際規格「ISO27001」の表示
- 個人情報の取り扱いが適切である証明「プライバシーマーク」の表示
- 機密保持を法的に約束する「NDA(機密保持契約)」の締結
プライバシーマークは個人情報保護、ISOは情報全般の保護を遵守している業者に与えられる証明です。
この2つのどちらか(特にISO)がある業者は、データセキュリティに力を入れている業者と見ていいでしょう。
NDAはデータ復旧の際に業者が知りえた情報を第三者へ開示しない、また漏洩させないよう締結する契約です。
NDAを結んだから100%安心、というわけではありませんが少なくともNDAがある業者を選ぶことで、セキュリティ意識の低い業者は避けられるでしょう。
以下の記事はHDDの復旧業者についてですが、iPad復旧の参考にもなります。
参考にしてみて下さい。
関連記事:【徹底解説】データ復旧業者の正しい選び方!大切なデータを復旧するには?
iPad データ復旧業者 おすすめ6選
最後にiPadのデータ復旧におすすめの業者を紹介します。
いずれも技術力、セキュリティにおいて信頼できる業者ばかりです。
DATA SMART(データスマート)
- データ復旧 24,800円~
- ソフトウェア異常 10,000円~
DATA SMART(旧Smartfix)はiPadやiPhoneなどの、apple社製品のデータ復旧に特に強い業者です。
データ復旧だけではなく、画面割れの修理や水没からの電源復旧など、apple社製品の修復全般に強いのでiPad修理なら真っ先に相談したい業者です。
症状によってはデータの取り出しではなく、簡易処置でiPadそのものの復旧が可能かもしれません。
Advance Design (アドバンスデザイン )
- 初期診断 55,000円
- 復旧料金 100,000円~
アドバンスデザインは重度障害からのデータ復旧に強い業者です。
他社で断られたレベルの重度の物理障害からでも復旧できるケースがあるため、他社で断られた、もしくは断られそうなレベルの障害はこちらに相談してみましょう。
データを外部に持ち出せない法人向けにオンサイト(現地)での復旧作業にも対応しています。
関連記事:[口コミで見る]アドバンスデザインを徹底検証!料金や対応まで徹底解説
バッファローデータ復旧サービス
- 初期診断 55,000円
- 復旧料金 100,000円~
外付けHDDなどPC周辺機器の大手メーカー・Buffaloが提供するデータ復旧サービスです。
アドバンスデザインから技術提供を受けており、ありとあらゆるタイプのメディアに対応しています。
関連記事:[評判/口コミ]BUFFALO データ復旧サービスの料金や対応、口コミ、悪い評判まで徹底解説!
Win Disk Rescue (ウィンディスクレスキュー)
- 軽度復旧作業(16GB以下) 50,000円~
- 中度作業(16GB以下) 60,000円~
- 重度作業(16GB以下) 80,000円~
- 最難度作業(16GB以下) 応談~
ウィンディスクレスキューは軽度から重度の障害まで対応したデータ復旧業者です。
症状の重さによって料金が異なり、簡単な障害であれば50,000円~から復旧が可能です。
その他のメディアにも強いので、iPad以外のデバイスも持っている方はこの業者をブックマークに登録しておくといいでしょう。
GLC (ジーエルシー) データテクノロジー
- データ復旧 25,000円~
- データ破損修復 50,000円~
ジーエルシーデータテクノロジーは高度なデータ復旧技術を持つ業者です。
特にパスワード・セキュリティロック・暗号保護データの解析に強いため、複雑なロックがかかるiPadのトラブルはジーエルシーデータテクノロジーに相談してみて下さい。
簡単なデータ復旧なら25,000円~と格安対応が魅力です。
デジタル データリカバリー
デジタルデータリカバリーは、国内トップシェアを誇る実力派。 多様なメディアやデバイスからのデータ復旧に卓越した技術を持ち、圧倒的な成功実績を誇ります。24時間365日の受付体制で、深夜のトラブルにも即応。緊急時に備え、覚えておくべき頼れる存在です。 ISO27001とPマーク取得、NDA対応と、情報セキュリティへの取り組みも徹底。さらに、法人向けには全国無料出張サービスを提供。機器の持ち出しが困難な場合でも、無料で現地診断を行うなど、ビジネスニーズにも柔軟に対応する信頼のおけるサービスです。 また、全国主要5都市に会社があるので、多くの企業や個人にとって便利な業者と言えるでしょう。24時間365日受付で、深夜のトラブルにも即座に対応!
よくある質問:iPadのデータ復旧
iPadのデータ復旧にかかる費用はどのくらいですか?
・軽度な論理障害の場合: 24,800円~50,000円程度
・中程度の障害の場合: 50,000円~80,000円程度
・重度の物理障害の場合: 80,000円~100,000円以上
ただし、具体的な費用は各業者によって異なり、また復旧の難易度によっても変動します。多くの業者が無料の診断サービスを提供しているので、まずは相談することをおすすめします。
データ復旧にはどのくらいの時間がかかりますか?
・軽度な論理障害: 1~3日程度
・中程度の障害: 3~5日程度
・重度の物理障害: 1週間~2週間程度
ただし、これはあくまで目安です。緊急の場合は、多くの業者が追加料金で急ぎの対応をしてくれます。また、復旧の過程で予期せぬ問題が発生した場合、さらに時間がかかる可能性があります。
iPadの水没データ復旧は可能ですか?
迅速な対応が極めて重要です。水没後すぐに電源を切り、専門業者に相談してください。
自分で乾かそうとしたり、電源を入れたりしないでください。これにより回路がショートし、復旧が困難になる可能性があります。
復旧の成功率は水没の程度、水の種類(真水か塩水か)、対応の速さによって大きく変わります。
専門業者は特殊な乾燥技術や洗浄技術を用いて、可能な限りデータを救出します。
水没したiPadのデータ復旧は難しい作業ですが、専門家の手にかかれば復旧できる可能性は十分にあります。
iPadの画面が割れた場合でもデータ復旧できますか?
画面が割れただけであれば、内部のデータには影響がない可能性が高いです。
ただし、落下などによって画面が割れた場合、内部の部品にも損傷がある可能性があります。
タッチ操作ができない場合でも、専門業者は特殊な機器を使ってデータにアクセスできる場合があります。
画面の修理とデータ復旧を同時に行うことで、コストを抑えられる可能性があります。
画面が割れた場合は、さらなる損傷を防ぐためにも、できるだけ早く専門業者に相談することをおすすめします。
iPadのパスコードを忘れた場合のデータ復旧方法は?
・iCloudバックアップからの復元:これが最も確実な方法です。iPadを初期化し、設定時にiCloudバックアップから復元を選択します。
・iTunesバックアップからの復元:PCにiTunesバックアップがある場合、これを使って復元できます。
・Apple IDのアカウント回復:Apple IDに関連付けられたリカバリーキーやリカバリー連絡先を使用して、アカウントにアクセスできる場合があります。
・Apple サポートへの相談:公式サポートに相談し、本人確認後にロック解除の支援を受けられる可能性があります。
・データ復旧専門業者への依頼:専門的な技術を持つ業者であれば、パスコードをバイパスしてデータを取り出せる場合があります。ただし、セキュリティの観点から、パスコードを忘れた場合のデータ復旧は非常に困難です。日頃からiCloudバックアップを取っておくことが重要です。
大事なデータはデータ復旧専門業者に依頼するべき
重要なデータの入ったiPadが故障してしまったら、そのまま何もせずそっとしておき、すぐにデータ復旧業者に依頼しましょう。
色々いじってしまうと、復旧できるデータがどんどん上書きで消えていってしまいます。
すぐに復旧依頼をすることで、大事なデータの大半が取り戻せるかもしれません。
特に仕事で使っている重要なiPadの復旧は復旧ソフトではなく、復旧確率の高い専門業者に依頼したほうが良いでしょう。
一方、プライベートで使っていて、特に重要なデータが入っていないiPadなら復旧ソフトを試してみてもいいかもしれません。
いずれにしても万が一の際に慌てないよう、各復旧方法のメリットや特徴は把握しておきましょう。
なお、MacやiPhoneもiPad同様、故障してもデータを復旧させることができます。
以下の記事で詳しく解説していますので是非参考にしてください。
関連記事:【プロが教える】Mac(マック) データ復元・復旧する方法 & おすすめ業者 5選
関連記事:【プロが教える】iPhone 自分でできるデータ復元・復旧方法10選!
Picky’sでは、「データ復旧業者ってなに?」や「データ復旧業者ってどうやって選べばいいの?」といったデータ復旧業者に関する記事も執筆しています。データ復旧業者を検討している方は以下の記事もぜひチェックしてください。
【プロが選ぶ】信頼できるデータ復旧業者おすすめ7社を徹底比較!