カメラを買おうと思ったとき、どのカメラを買えばよいのか迷いますよね?
各カメラメーカーからたくさんの種類のカメラが発売され、価格の差も小さいことがよくあります。
性能表を見ても同じ数値が書かれていたりと、違いが分かりにくく、また上位モデルと下位モデルを比べると差が大きく出てくるので性能の差がわかりやすくなりますが、上位モデル同士での比較または新旧モデルの比較の場合、性能の差が小さく違いが分かりにくいと思います。
今回、Nikonの上位モデル一眼レフの比較としてD500とD7500、そして旧機種ながら人気が高いD7200を比較していき、どの機種を選べばよいのか簡単に解説していきます。
- Nikon上位機種の違い
- 比較する上での重要なポイント
- 必要な性能をどのように選ぶか
3モデルの比較表
まずは3機種それぞれの性能で重要な点を表にまとめました。
機種 | Nikon D500 | Nikon D7500 | Nikon D7200 |
常用感度 | 100 ~ 51200 | 100 ~ 51200 | 100 ~ 25600 |
画素数 | 2088万画素 | 2088万画素 | 2416万画素 |
連写速度 | 秒間10コマ | 秒間8コマ | 秒間5コマ |
連続撮影枚数 | 200枚 | 50枚 | 18枚 |
シャッター速度 | 1/8000 ~ 30秒 バルブ | 1/8000 ~ 30秒 バルブ | 1/8000 ~ 30秒 バルブ |
AF測距点 | 153点 | 51点 | 51点 |
AF検出範囲 | -4 ~ +20EV | -3 ~ +19EV | -3 ~ +19EV |
モニター | チルト式タッチパネル | チルト式タッチパネル | 固定液晶 |
内蔵フラッシュ | なし | あり | あり |
大きさ 重さ |
147×115×81 mm 860 g |
135.5×104×72.5 mm 720 g |
135.5×106.5×76 mm 765 g |
2018年4月の価格 | ボディ19万円 | ボディ12万円 | ボディ7万円(中古) |
3機種それぞれの詳しいレビューを見たい方はそれぞれのページから見ることができます。
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AF性能
上の画像は上から順にからD500、D7500、D7200のファインダーの画像になります。画像からわかるように、D7500、D7200に比べてD500ではファインダー内の隅までピント自動でを合わせることができるようになっています。
D500では従来はオートフォーカスでピントを合わせることができなかった部分までピントを合わせることができ、簡単に写真の表現の幅を広げることができるようになっています。
またD500、D7500ではD7200にはないグループエリアAFが可能になっています。
従来の1点だけによるAFではなく、複数のAFポイントによってフォーカス対象を面で捕らえることによりピントが背景にあってしまうのを防ぐことができ、特に動きのある物を撮影することに向いています。
もうピンボケとはサヨナラ!! 一眼レフ・ミラーレスのAF(オートフォーカス)機能と設定まとめました連写性能
素早く移動する乗り物や動物を撮影することを考えている人には、この連写性能を基準にして撮影することをお勧めします。
他の機種に比べてD500が圧倒的な性能を誇っています。D500ではRAWモードで約10コマ/秒、連続200コマまでの撮影が可能です(14bitRAWモード)。
連写性能が高いと言うことは動きが速いモノを撮影するときに決定的瞬間を逃すことなく、ベストな瞬間を捕らえることができる可能性が上がります。
D7500でも約8コマ/秒の連写が可能で他のカメラに比べて高い性能を持っていてストレスのない撮影をすることが可能です。
内蔵フラッシュ
多くのカメラに搭載されている内蔵フラッシュをD7500、D7200は搭載していますが、D500には搭載されていません。
内蔵フラッシュは暗い場所などでの撮影の時に便利です。D500でフラッシュを使用したいときはスピードライトを別途買わなければなりません。これはサイズもあるため持ち運びには向いていません。
写真を撮るときにカメラ一台とレンズのみで完結させたいときにはD7500もしくはD7200を購入するのが良いと思います。
チルト式タッチパネルモニター
D500、D7500ではチルト式タッチパネルモニターが採用されています。これにより地面すれすれからの撮影や頭上に掲げての撮影の時にモニターを見ることができ構図などをしっかり確認することができます。
D7200ではまだ採用されていませんでした。
バリアングル液晶とチルト式液晶はどっちがオススメ!?気になるポイントを比較ボタンイルミネーション
これはこの3機種の中ではD500にのみ搭載されている機能です。これはカメラのボタンが光るようになる機能で暗闇の中でもボタンの位置がわかるため操作を間違えることがなくなります。
星空の撮影などの夜間の撮影をする機会が多い人にお勧めする機能です。
バッテリーグリップ
バッテリーグリップはオプション品でカメラの下の部分に取り付けるものです。
バッテリーグリップはグリップの中に電池を一つ、本体に電池を一つと合計二つのバッテリーが搭載できるので片方の電池が切れた時でも、交換せずに写真を撮り続けることができます。
ただバッテリーグリップは4万円くらいし、また重量がかなり増えるため使っている人が少ないという印象が強いです。
このバッテリーグリップはカメラのボディが小さく小指がカメラからはみ出てしまう人や、超望遠のレンズを付けた時にバランスをとるときに使うと便利です。
各モデルの特徴
D500の特徴
- 圧倒的な連写性能
- 高性能AF
- ボタンイルミネーター
- タッチパネル・チルト式モニター
- 内蔵フラッシュがない
- 大きい・重い
APS-C最強と評価される十分な性能
D500はAPS-C一眼レフの中で突出した性能を持っています。さすがNikonAPS-Cフラッグシップカメラといったところです。特に連写性能では他の機種には負けません。
秒間10コマの連写、連続200コマの性能は動きものを撮る人にとって最強の相棒になるでしょう。またこの素早い連写性能と高性能なAFを組み合わせることで、素早くシャッターシーンに対応することができると思います。
また深く握りこみやすいグリップやボタンイルミネーションによってとても使いやすいカメラに仕上がっています。
しかし、プロの使用を考えて作られているので、高性能さと引き換えに内蔵フラッシュがないことや大きさや重さがフルサイズのカメラ並みとデメリットもいくつかあります。
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D7500の特徴
- 秒間8コマの連写速度
- D500と同じCMOSセンサー
- タッチパネル、チルト式モニター
- シングルSDスロット
- バッテリーグリップ非対応
高性能と低価格を両立した
D7500では多くの人に必要とされていない一部機能を省略したことで、D7200に比べかなり性能を向上させながらも価格を抑えることができ、多くの人が気軽に高性能一眼レフを使うことができるようになりました。
AFセンサーはD7200と同じものを使っていますが、CMOSセンサーはD500と同じものを使用しています。
CMOSセンサーは写真の解像度を決める重要なセンサーであり、D7500では新センサーを使用することで高感度でも解像度を保ちながらノイズを低減することができ、隅々まで鮮鋭な写真を撮ることができます。
またついにD7000シリーズでチルト式タッチパネルモニターが搭載されたので操作性が良くなりました。D7500はこれから新しく一眼レフを買う方にとくにオススメできる機種になっています。
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D7200の特徴
最新機種に対抗できる性能
D7200一世代前の一眼レフですが、発売時はAPS-Cハイエンドモデルとして販売されたため基本性能が高く作られています。
ほかの2機種に比べると連写性能やAF性能が劣っています。
動きのあるものの撮影では引けを取ることが多いと思いますが、風景などの写真を撮るときはD500やD7500にも負けない描写力を持っています。
D7200は3機種の中で一番画素数が多くなっているので細部まで細かい写真を撮ることができ、またトリミング耐性も高くなっています
風景などの動きがないものをメインで撮る人にはD7200がお勧めです。
しかし今のセンサーなどの性能はどんどん性能が高くなっているため、バッテリーグリップなどD7500にない機能や価格を抑えたいということがない限りD7200ではなくD7500をオススメします。
3機種から買うものを選ぶとしたら
この3機種の中で私が一番お勧めするカメラはD7500です。
理由としては連写性能とAF性能と価格の安さです。秒間8コマや51点のAFポイント性能を持っていることで自分の思い通りにカメラを操作をすることができるでしょう。
また撮影に必要な機能がすべてカメラに搭載されていながら重さが720gとほか2機種に比べ軽く仕上がっています。
2台目のカメラを買おうと考えている中級者以外にも初めてのカメラを買う初心者の方にもお勧めできるモデルです。
D500はプロが使うことが考えられているため内蔵フラッシュがないことや重たく大きいことがデメリットとして挙げられます。
しかし圧倒的な連写性能とAF性能の恩恵を受けることができるならば我慢してでも使いと感じさせるカメラです。
D7200は旧機種ではありますが性能が高く今でも人気があり、わざわざ中古を探して買う人が一定数いるモデルです。
※D7200の中古価格は以下を参考にしてみてください。
発売時にD7200よりも上位モデルがなかったため、撮影時にあったほうが良い機能すべてがつぎ込まれていてどんなときにも撮影することが可能です。
画素数だけを見ると3機種の中で一番高くトリミングをした時でも写真が粗くなってしまうのを防ぐことができます。
まとめ
カメラ選びのコツは自分の欲しい機能を考えるということです。
欲しい機能がはっきりしていると重要ではない機能などもはっきりしてくるのでカメラの違いも見やすくなります。
欲しい機能を決めるのには自分の撮影したいものを考えると簡単です。下に撮影から考える必要な性能を軽くまとめてみました。
動きのあるものを撮りたい → 連写速度・連続撮影枚数
暗い場所での撮影 → ISO感度・AF検出範囲
スタジオでの撮影 → ストロボ・フラッシュ周りの性能
このようにいくつかのポイントがあるのでこれを基準に欲しい機能を選ぶと良いと思います。
紹介した3機種は大きな違いはありませんが、それぞれのモデルに得意不得意があります。紹介したそれぞれのポイントが新しい相棒選びの参考になると幸いです。