Smart Tap PowerArQ mini2は、軽量コンパクトで安価、それでいてパワフルなポータブル電源で、屋外で家電製品を使ったり、スマホの充電が可能になります。
キャンプや車中泊、災害時に非常用電源が欲しい、だけど価格が高くて場所を取るような大きなモデルは買いたくない…そんな方におすすめな手軽なモデルです。
目次
Smart Tap PowerArQ mini2を実際に使って徹底検証!
安価で手軽、それでいて多機能で使いやすいポータブル電源を探している方は是非検討してみてください。
Smart Tap PowerArQ mini2とは?
PowerArQ mini2とは、Smart Tapが販売しているポータブル電源シリーズ、「PowerArQ」の中における容量小さめで軽量コンパクトなモデルです。
以下でその特徴を詳しく解説します。
Smart Tap PowerArQ mini2のスペック
容量 | 307wh(24,000mAh) |
サイズ | 23×19.3×19.5cm |
重量 | 約4.7kg |
定格出力 | 300W(最大800W) |
出力ポート | AC×2/シガー×1/USB-A×2/USB-C×1 |
DC入力 | 80W(12-28VDC/最大5A) |
フル充電時間 | 約4時間 |
対応周波数 | 50Hz/60Hz(切り替え可能) |
使用可能温度 | -10℃~45℃ |
保証期間 | 2年 |
軽量コンパクトなポータブルバッテリー
PowerArQ mini2の最大の特徴は何といっても23×19.3×19.5cmのコンパクトサイズに、約4.7kgの軽さという「手軽さ」です。
ポータブル電源はバッテリー製品なので、ある程度容量と出力を維持しようとするとどうしても大きさと重量がアップしてしまいます。
ですが、PowerArQ mini2は容量と出力をある程度維持したまま、サイズと重量を抑えています。
パワフルな307whの容量、300Wの出力
PowerArQ mini2は307whの容量、300Wの出力と、そのコンパクトなサイズからは想像できないほどパワフルな容量と出力を持っています。
これだけの容量と出力があると、例えば以下のような家電製品をコンセントのない屋外で使用することができます。
家電製品の種類 | 稼働時間(充電回数) |
LEDライト(3W) | 約98時間 |
扇風機(30W) | 約10時間 |
電気毛布(60W) | 約6時間 |
車載冷蔵庫(60W) | 約5時間 |
電気カーペット(200W) | 約1時間 |
小型炊飯器(250W) | 約1回 |
スマホ充電(15W) | 約20回 |
タブレット充電(20W) | 約15回 |
ただし、出力300W以上の家電製品、例えばドライヤーやコンロなどの大きな熱を発生させる家電は使用できません。
ポータブル電源を買って使いたい家電製品がある場合、ポータブル電源の「定格出力」がその家電の出力以上あるかどうかを必ず確認しましょう。
編集部
もし出力300W以上の家電製品を使いたい場合、PowerArQ2やPowerArQ Proといった、より容量と出力の大きいモデルを買うと良いでしょう。
PowerArQ2やPowerArQ Proについては以下の記事を参考にしてください。
関連記事:【2021年徹底検証】ポータブル電源 Smart Tap PowerArQ Pro (1000Wh)を本気でレビュー
関連記事:【2021年最新レビュー】ポータブル電源 Smart Tap PowerArQ 2 (500Wh)の調査・検証をしてみました!
純正弦波で安定して使用可能
PowerArQ mini2は、家電製品を安定して使える「純正弦波」という家庭用電源と同じ波形を使用しています。
ポータブル電源の中には「修正正弦波」「矩形波」のものがありますが、一部の家電製品が使えなかったり、動作が不安定になる事があるので買うときは注意しましょう。
出力はあらゆる機器に対応する4種類合計6ポート
PowerArQ mini2は4種類、6か所のポートを搭載しています。
- AC電源×2
- DCシガーソケット×1
- USBーA×2
- USB-C×1
使用頻度の高いコンセントが2つ、スマホやガジェットなどのデバイス充電に便利なUSB-A、さらにはUSB-Cまで備えているので、あらゆる用途に使用できます。
LEDライト・ワイヤレス充電機能付き
PowerArQ mini2は正面右側に、520ルーメンという非常に明るいLEDライト、本体上部にワイヤレスでスマホを充電できるワイヤレスチャージを搭載しています。
LEDライトは停電時やキャンプで明かりが欲しい時などに、別途LEDライトを用意しなくて済みます。
ワイヤレスチャージは、ワイヤレス充電に対応したandroidやiPhoneを置くだけで充電が可能です。
編集部
なお、スマホやタブレットの充電くらいしかしない、という方はポータブル電源よりももっと小さくて安価なモバイルバッテリーの方が適しています。
Picky’s編集部ではモバイルバッテリーもいろいろ解説しているので、是非以下の記事も読んでみてください。
関連記事:【プロが選んだ】Anker モバイルバッテリー おすすめ20選|アンカー全機種比較ランキング
関連記事:【プロが選んだ】大容量で軽量の20000mAh モバイルバッテリー おすすめ19選(2021年最新版)
本体カラーは3色から選べる
PowerArQ mini2のカラーバリエーションは3種類です。
- コヨーテタン
- オリーブドラブ
- レッド
落ち着いたポータブル電源らしいコヨーテタンとオリーブドラブ、ド派手で存在感のあるレッドと、好みや使う場所に合わせてカラーを選択できます。
旧モデル「PowerArQ mini」との違いを比較
ここでは旧モデル「PowerArQ mini」と「PowerArQ mini2」の違いについて簡単に表で解説します。
比較機種より優れている点は赤文字になっています。
比較項目 | PowerArQ mini2 | PowerArQ mini(旧モデル) |
バッテリー容量 | 307wh(24,000mAh) | 346wh(93,600mAh) |
定格出力 | 300W(最大800W) | 200W (最大400W) |
ポート数 | AC×2/シガー×1/USB-A×2/USB-C×1 | AC×1/シガー×1/USB-A×2 |
サイズ/重さ | 23×19.3×19.5cm(約4.7kg) | 23×19.3×19.5cm(約3.5kg) |
LEDライト | 520ルーメン | 無し |
周波数切り替え | 50Hz/60Hz切り替え可能 | 60Hz固定 |
パススルー充電 | 対応 | 無し |
ワイヤレス充電 | 対応 | 非対応 |
公式価格 | 38,500円 | 34,100円 |
- 出力が300W(最大800W)にアップ
- コンセントが1つ増え、USB-Cポートが搭載された
- ライトが搭載された
- 周波数の切り替えが可能になった
- パススルー充電とワイヤレス充電機能がある
後継機だけあり、機能面ではあらゆる点でPowerArQ mini2の方が多機能、かつ性能も優れています。
ただ、容量は旧モデルPowerArQ miniの方が若干大きく、重さも1kg以上軽く、さらには価格も少し安いです。
これを考えると無条件にPowerArQ mini2が良い、というわけではなく用途によってはPowerArQ miniという選択肢もありだと思います。
容量の大きさ重視で、USB-Cやワイヤレスチャージが不要、それでいて軽い機種が希望であればPowerArQ miniも良いと思います。
なお、PowerArQ mini2は一応新モデルの位置づけですが、旧モデルPowerArQ miniもまだ公式やAmazon、楽天市場で普通に買うことができます。
Smart Tap PowerArQ mini2を実際に使って徹底検証!
今回チェックしたのは、以下7項目です
- 同梱物
- 外観
- 携行性(重さ、サイズ)
- 使用時間
- 充電時間
- 静音性
- 操作性(使いやすさ・パネルの視認性・操作)
同梱物
- PowerArQ mini2本体
- 充電用ACアダプター
- 簡易LEDランタン
- MC4ケーブル
- シガーケーブル
- 収納ポーチ
- 取扱説明書
- 停電対策BOOK
変わったものと言えば簡易LEDランタンが付属します。
編集部
外観
コロンとしていて、かなりすっきりとしたスマートな外観です。
上部には取っ手とワイヤレスチャージがあり、ここでワイヤレスチャージ対応スマホの充電ができます。
ただし何度か使ってみたところ、結構滑ってずれることがあるので、風が強い日や不安定な場所において充電する場合はケーブル充電の方が確実です。
取っ手は持ち運ぶとき以外は収納できるので、ワイヤレスチャージ時やスタッキング(ほかの物を載せる)時に邪魔になりません。
左右には排気口があり、使用時の熱はここから排出されるので、物を置いたり壁に寄せたりしない方が良いと思います。
重さ、サイズ
サイズは23×19.3×19.5cmで、ポータブル電源の中では比較的コンパクトです。
重さは約4.7kgで5kgの米袋と同じくらいで、取っ手も握りやすく持ちやすいので女性でも特に問題なく運べると思います。
編集部
使用時間
実際にPowerArQ mini2でサーキュレーターを動かしてみました。
公称値では10時間程度稼働すると記載されていましたが、編集部で確認した時は約11時間程度稼働しました。
この辺は家電ごとの機種にもよりますのであまり正確ではないと思いますが、少なくとも公式HPに書いてある家電製品の稼働時間と実際の稼働時間に大きな誤差はなさそうです。
充電時間
PowerArQ mini2の300whをフル充電するのにどのくらい時間がかかるのか調べてみました。
充電方法 | 検証充電時間 |
付属のACアダプター | 約4時間 |
付属の車載シガーソケット | 約5時間 |
PowerArQ Solar 120W(別売りソーラーパネル) | 約5時間 |
AC充電とシガーソケット充電はほぼ公称値通りでしたが、ソーラーパネル充電は晴天ではなかったためか公式時間より少し長くかかりました。
編集部
別売りのソーラーパネル、PowerArQ Solar 120Wがあれば屋外でも太陽光から充電ができるので、連泊や災害時の電源として使用する場合はできれば用意しておきましょう。
コンセント充電やシガーソケット充電と比べると、天候に左右されるため確実性は落ちるものの、いつでもどこでも充電できる点は大きな安心材料です。
静音性
バッテリー製品なので、使用時に「ブーン」という音がします。
昼間とかであればそれほど気になりませんが、キャンプや車中泊で就寝時に使う際、気になる方は気になるかもしれません。
編集部
操作性(使いやすさ・パネルの視認性・操作)
フロント部分にほぼすべての機能が集中していて、各ポートにはしっかりと表示がされていますし、使い方に迷うことはないと思います。
他のモデル(PowerArQ2)では背面にあるLEDライトが、PowerArQ mini2ではフロント部分にある点もいいですね。
各ポートを使うときは左上にある電源ボタンを押すと使用できるようになります。
使用後に電源ボタンを切り忘れるとバッテリーが減ってしまうので、必ず切っておきましょう。
ディスプレイは非常にシンプルで、モノクロ表示、さらに充電時や出力時の電力消費も表示されません。
編集部
Smart Tap PowerArQ mini2の検証結果
Picky’s編集部の検証結果は、以下のようになりました。
Smart Tap PowerArQ mini2総評
使い勝手 | 〇 |
携行性 | ◎ |
操作性 | ◎ |
静音性 | ◎ |
充電時間 | ◎ |
価格(コスパ) | 〇 |
サポート | ◎ |
メリット:手軽に買えるポータブル電源入門機!
PowerArQ mini2を使ってみた感想としては、売りであるコンパクトさよりももう少し広い意味での「お手軽感」を強く感じました。
多数の出力ポートを搭載し、LEDライトやワイヤレスチャージ、周波数切り替え機能などの機能満載、さらに容量も必要十分でそのうえ価格が安い。
キャンプなどでがっつり使うという方には物足りませんが、「ポータブル電源に興味がある」という方が買うにはぴったりです。
今やポータブル電源は災害時の備えとして一家に一台の時代ですが、大容量の本格的なポータブル電源は5万円以上します。
PowerArQ mini2は割と気軽に買える価格なので、「とりあえずポータブル電源を買っておこう」という目的には最適な機種です。
デメリット:いい機種だけどPowerArQ2の存在を考えると「う~ん…」
特に大きな不満はないのですが、やはりある程度しっかり家電製品を使う場合を想定すると、容量が少し物足りないと思います。
しかも、同じPowerArQシリーズの「PowerArQ2」の存在が、このPowerArQ mini2の影をかなり薄くしている感があります。
というのも、PowerArQ2はPowerArQ mini2と比べて容量は約1.6倍、性能や機能はほぼ同等かそれ以上で、サイズや重さもそこまで大きくアップしません。
しかもPowerArQ mini2の価格に2万円ちょっと上乗せするだけで買える、PowerArQシリーズの中では圧倒的にコスパの高い機種です。
ポータブル電源の使用用途や目的を考えると、Picky’s編集部としては容量の大きなPowerArQ2の方をおすすめしたいです。
もちろんそうはいっても、2万円の価格差は大きいですし、手軽さはPowerArQ mini2の方が上です。
ポータブル電源を使う用途がPowerArQ mini2の容量で十分、ということであれば無理してPowerArQ2を買う理由はありません。
編集部
PowerArQ2に興味がある方は以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ読んでみてください。
関連記事:【2021年最新レビュー】ポータブル電源 Smart Tap PowerArQ 2 (500Wh)の調査・検証をしてみました!
Smart Tap PowerArQ mini2の口コミ・レビュー
Smart Tap PowerArQ mini2の口コミ・レビューをご紹介します。
Smart Tap PowerArQ mini2の良い口コミ・レビュー
- 小さくて安かったので、手軽な防災用として良い機種だと思います
Smart Tap PowerArQ mini2の悪い口コミ・レビュー
- 他社のポータブル電源と比較すると若干価格が高い
他のPowerArQシリーズとの比較
PowerArQは今回紹介したPowerArQ mini2を含め、容量や性能などの特徴が異なる5つのモデルが発売されています。
各シリーズの違いを簡単に比較してみました。
PowerArQ mini2 | PowerArQ mini | PowerArQ 2 | PowerArQ | PowerArQ Pro | |
容量 | 307Wh | 346Wh | 500Wh | 626Wh | 1002.4wh |
定格出力 | 300W(最大800W) | 200W(最大400W) | 300(最大450W) | 300W(最大500W) | 1000W(最大2000W) |
ポート数 | AC×2/シガー×1/USB-A×2/USB-C×1 | AC×1/シガー×1/USB-A×2 | AC×2/シガー×1/DC×2/USB-A×4/USB-C×1 | AC×1/シガー×1/USB-A×3 | AC×3/シガー×1/USB-A×2/USB-C×2 |
サイズ | 23×19.3×19.5cm | 23×19.3×19.5cm | 29.5×19.5×19.1cm | 30×24.2×19.3cm | 33.3×23.5×27.3cm |
重量 | 約4.7kg | 3.5kg | 約6kg | 約6kg | 10.425kg |
フル充電時間 | 約4時間 | 約8時間 | 約7時間 | 約6時間 | 約7.5時間 |
特徴1 | 4種類のポート搭載 | 容量は小さめだが価格もお手頃 | PowerArQ の改良版でバランスが良い | 容量大きめの使いやすいモデル | 大容量・高出力 |
特徴2 | 急速充電可能 | 軽量・コンパクト | USB-Cポート搭載モデル | バランスの良い機種 | 8ポート出力で使いやすい |
他のPowerArQシリーズについて知りたい方は以下の記事も読んでみてください。
関連記事:【2021年最新情報】キャンプ・防災用に! ポータブル電源 Smart Tap PowerArQレビュー!
関連記事:【2021年徹底検証】ポータブル電源 Smart Tap PowerArQ Pro (1000Wh)を本気でレビュー
関連記事:【2021年最新レビュー】ポータブル電源 Smart Tap PowerArQ 2 (500Wh)の調査・検証をしてみました!
Smart Tap PowerArQ mini2のよくある質問
最後によくある質問を集めました。
「Smart Tap Power ArQ mini」は何て読むの?
「スマートタップ パワーアーク ミニ」と読みます。
防水・防塵機能はありますか?
Smart Tap PowerArQ mini2は「IP21」規格の防水・防塵仕様になっています。
ただしこれはかなり簡易的な防水・防塵性能で、水やほこりはほとんど防げないと考えてください。
編集部
PowerArQ mini2の[mAh]がminiと比べて著しく低いのは何故ですか?
バッテリー容量の目安となる「mAh」ですが、旧モデルminiが「346whで93,600mAh」なのに対し、mini2は「307whで24,000mAh」と非常に「mAh」が低い数値です。
これは決してPowerArQ mini2の容量が小さいというわけではなく、製品の公称電圧が関係しています。
PowerArQシリーズ各製品では「公称電圧」が異なり、これはそれぞれ電圧の高さの違いを表しています。
そのため、「ワット時定格量(Wh)=定格定量(Ah) × 定格電圧(V)」の計算式に当てはめると、PowerArQ mini2のmAh数値は低くなってしまいます。
簡単に説明すると、ポータブル電源の容量の大きさを見るときはmAhではなく「wh」で確認した方が確実で、わかりやすいです。
編集部
Smart Tap PowerArQ mini2まとめ
Smart Tap PowerArQ mini2は軽量コンパクトなボディに、必要十分なバッテリー容量とたくさんの機能を搭載した最新のポータブルバッテリーです。
価格も安いので、「うちもとりあえずポータブル電源買っておくか…」といった、ライトユーザーに特におすすめのモデルとなっています。
ただし容量はそれなりですので、あくまでも「ちょっとした用途」に使うのが良いでしょう。
もし「たくさん家電製品を使いたい」「やっぱり容量の高いモデルが気になる」という方は500wh以上の大容量モデルがおすすめです。
ですが500wh以上の機種は5万円以上する高価なモデルが多く、手軽には買えませんよね。
もし大容量モデルに興味があれば、「まずはレンタルで」という選択肢があります。
レントリーでは今回紹介したPowerArQ mini2の3倍以上の容量を持つ、「Jackery ポータブル電源 1000」のレンタルもやっています。
関連記事:【徹底比較】本格的大容量のポータブル電源Jackery1000で30以上の家電製品を徹底的に検証
キャンプやイベント時、1度レンタルして大容量、高出力モデルの便利さを体感してみてはいかがでしょうか。
さらにPicky’sでは、今回紹介したPowerArQ mini2の他にも数多くのポータブル電源を解説・検証しています。
容量などの特徴や価格もメーカーや機種によって様々なので、ぜひ以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:【使って検証】Ankerのポータブル電源全5機種 おすすめ比較 !Power Houseの魅力をレビュー