データ復旧サービスは、故障や破損、誤操作などで失われたパソコン・HDD・サーバーなどに保存されているデータ等の機器のデータを復旧し、元通りにしてくれるサービスです。現在、国内で最低でも100社以上のデータ復旧サービスがありますが、中でも多くのユーザーから選ばれているのがデジタルデータリカバリーです。
「データ復旧率95.2%(*1)」「データ復旧専門業者14年連続データ復旧国内売上No.1(*2)」を掲げ、その高い技術力と万全のサポート体制であらゆる機器、あらゆる症状からデータを復旧するデジタルデータリカバリーは、データ復旧を依頼したいと思った際、真っ先に相談すべきサービスと言えるでしょう。
今回、デジタルデータリカバリーを運営するデジタルデータソリューション株式会社 エンジニアグループ研究開発チーム 薄井雅信様にデータ復旧サービスや会社の取り組みについてお話を伺いました。
普段なかなか知る機会のない、データ復旧業者の裏側や業界の現状をご紹介します!
※1:2018年2月実績 復旧率=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数 (2017年12月~2021年12月の各月復旧率の最高値)
※2:データ復旧専門業者とは、自社及び関連会社の製品以外の製品のみを対象に保守及び修理等サービスのうちデータ復旧サービスを専門としてサービス提供している企業のこと。第三者機関によるデータ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく(算出期間:2007年~2020年)
参考:DIGITAL DATA SOLUTION
目次
デジタルデータソリューションのメイン事業であるデータ復旧(データリカバリー)とは?
編集部
薄井様:
データ復旧サービスはその名の通り、パソコンやスマホ、外付けハードディスク、カメラといった記憶媒体全般の中に入っているデータが消えたり読み込めなくなったりしたときに、中に入っているデータを元通りに復旧するサービスです。
例えば、病院のサーバーに保存されていたカルテ、会社のシステムデータといった仕事上の重要なデータや、個人であれば結婚式やお子様の成長記録の画像・動画データといった「絶対に作り直しがきかないデータ」の復旧をご依頼いただいています。
データが消失する原因はさまざまですが、多いのが経年劣化です。HDDやSSDなどの記憶媒体は消耗品ですので、長期間使い続けるとある日突然壊れてデータが読み込めなくなる場合があります。パソコンやサーバーの電源を落としたら、次の日突然立ち上がらなくなるケースが多いですね。
そのほかにも落下による破損や間違えてデータを削除してしまったなど、デジタル機器を使っている以上、中に入っているデータを失う可能性は誰にでもあります。こうした理由で失われてしまったデータを復旧するのがデータ復旧サービス(データリカバリー)です。
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高品質の理由は、エンジニア教育と研究開発への投資によるもの
編集部
どこよりもエンジニアの教育に投資する理由
薄井様:
復旧技術向上のための取り組みとして、弊社で特に力を入れているのがエンジニアの教育です。
現在データリカバリー事業のエンジニアは40名ほどいて、各エンジニアが4つのチームに分かれて作業を行っていますが、各チームでゼロベースのエンジニアを育てるカリキュラム・教育フローがしっかりと確立されています。
例えば、当社のエンジニアグループには合計400以上の項目に分かれたスキルチェックシートがあり、全員このシートで技術を評価・研鑽しています。スキルに応じて対応できる範囲も決まっており、難易度が高いご依頼は技術力の高いトップエンジニアが対応しています。
ここまでエンジニアの教育に力を入れている企業はなかなかありませんが、技術や教育にしっかり投資することで復旧率のバラツキなどがなく、安定したデータ復旧作業が行える体制を整えることができています。
これだけ多くのご依頼に対してスピーディーな対応ができているのも、エンジニアの教育にしっかりと取り組めているからです。エンジニアへの投資こそが、サービス向上の軸として考えています。
業界随一のエンジニア集団が日々研究開発を進めている
薄井様:
また、いままで復旧が難しかった機器・障害のデータ復旧を行う新技術・新ツールの開発にも力を入れています。私の担当は主に物理復旧のファームウェア修復の研究開発なのですが、去年はデータを修復するための新技術を20種類ほど開発しました。
お客様からの依頼を受けてからツールを開発するとどうしても後手に回ってしまい、検証に時間がかかる上に作業品質も安定しません。そのため、常に新しい機器・モデルや新技術の研究・検証を行い、新しいデータ復旧技術を確立しておく必要があります。復旧技術が確立されていれば、お客様からご依頼があった時点ですぐに対応が可能だからです。
例えば、以前よりRAID機器に関する復旧技術を長期間検証していたのですが、その新技術の検証が完了したタイミングでちょうどRAID機器の復旧依頼が来たことがあります。当初は復旧に10日程かかると予想していたのですが、開発した技術を利用した結果、わずか1日で復旧完了できました。
このように、弊社では「1秒でも早く、1つでも多くのデータを、最も安全に復旧する」というミッションを掲げ、現在のデータ復旧の傾向やトレンドをチェックし、各媒体や症状に対応するための新技術開発を常に行っています。
依頼を受けてから対応するのではなく、どんな依頼が来てもいいように常日頃から研究開発を行う。こうした取り組みが弊社の高い技術力や復旧率を支えています。
デジタルデータリカバリーの強みは、高い技術力と圧倒的な相談件数
編集部
一番の強みは他社では対応できないような難易度の高い障害にも対応できる
薄井様:
弊社の一番の強みは、他社では断られてしまうような重度の障害や難易度の高い機器も対応できる高い技術力です。HDDのスクラッチ(データを保存する「プラッタ」というディスク上に傷がついてしまう障害)やファームウェア修復はもちろん、地震や火災、土砂災害といった大規模な災害で焼えたり水没した機器のデータ復旧や暗号化されたデータの復旧にも対応しています。
重度の物理障害のデータ復旧には専用ツールが必要で、またそのツールを扱う知識や高い技術力も必要です。そのため、データ復旧ソフトでは復旧できませんし、復旧できる会社も限られています。弊社では、専用ツールやクリーンルームをはじめとした最新設備、またそれを扱える優秀なエンジニアが揃っているため、重度の障害からでもデータ復旧が可能です。
また最近では、NAND復旧(SDカード、USB、SSD等)やレコーダー復旧(HDDレコーダー、ブルーレイレコーダー)、暗号化データや破損したファイルの復旧技術も負けず劣らず開発が進んでいます。それぞれ、業界全体で見ても他にはいないようなトップエンジニアが揃っているので、さまざまな機器・障害にも対応できる環境が整っています。
他社様でデータ復旧を断られた症状からでもデータを復旧した実績は多数あります。
正直な話、データ復旧ソフトで対応可能なデータであればデータ復旧ソフトを使用してもいいと思っています。ですが、データ復旧ソフトでは復旧できない症状も多く、またデータ復旧ソフトの成功率や復元割合は大きなばらつきがあり確実ではありません。
特に画像データや動画データの場合、少しでもデータが欠けていると復元できないためデータ復旧ソフトでたくさんのデータを復旧するのは難しいと思います。データ復旧ソフトで対応できない媒体や症状、また万が一にも失敗できないデータの復旧に関しては弊社にご相談いただければと思います。
圧倒的な相談数のおかげで、技術が向上し続けるサイクルにある
2つ目の強みとして、先ほどもお話ししましたが弊社は解析・開発に力を入れていることです。
データ復旧は、同じ容量の機器でもメーカーや年代によってデータ解析に使用するツールや技術、アプローチが違います。媒体や症状ごとに専用のツールを使うイメージです。そのため、新しいモデルや新しい媒体のデータ復旧には時間がかかる、もしくは復旧自体が難しい場合も多々あります。
しかも、現在ではHDDだけでなくUSBやSDカードといったフラッシュメモリ機器の新モデル開発スピードが非常に早く、こうした機器に対応するためには常に新しいツールや技術の開発を行わなくてはいけません。
そのためには「検証」や「解析」を繰り返して、日々の試行錯誤が必要ですが、単に優秀なエンジニアが揃っていることだけではダメなんです。何より重要なのは、学習する機会が多くあることです。
例えば名医といわれるお医者さんは、圧倒的な症例をこなしている場合がほとんどです。そして、その名医を頼ってより多くの患者さんが集まってきます。そのサイクルのおかげで、名医のお医者さんはより多くの技術やノウハウを集積していきます。
弊社は幸いなことに、より多くの症例を目にする機会を頂いております。そのおかげで新しい技術の研究開発から学び、それを高品質なサービスとしてお客様に還元するサイクルに取り組んでいます。
研究開発には非常に時間や予算がかかるので、会社によっては人員や予算に余裕がない場合もあります。弊社は、研究開発を行う技術力の高さ、また常日頃から解析にリソースを割ける体制は、データ復旧業界の中でもおそらくトップクラスではないでしょうか。
毎年のように新しい技術が求められるデジタルデータのソリューションカンパニーとして、常に最先端の研究を続けられる環境を整え、あらゆる症例や案件に対応できるように努力を重ねています。
「データ復旧率95.2%」を掲げるデジタルデータリカバリーの復旧率の定義とは?
編集部
復旧率は「できる限りお客さまに情報を公開しよう」というスタンスから生まれた
薄井様:
確かにデータ復旧業界の中で「データ復旧率」という言葉自体が統一した認識ではなく、各社で認識が異なっているのが現状です。その中で弊社では、「全データ復旧依頼件数のうち、復旧に成功した件数の割合」をデータ復旧率の定義としています。ざっくり言えば、仮に1,000件依頼があった中で、952件復旧に成功すれば復旧率95.2%という計算です。
お客様の中には数字だけのイメージで「データが95.2%戻ってくる」と認識されている方もいますが、これは少し違います。
弊社ではお客様からご依頼をいただいた時点で消失したデータが入っている媒体の中で「このデータを復旧したい」という希望を必ずお聞きし、これを「成功定義データ」としています。
成功定義データは、「いつからいつまでの写真データ」「●●というフォルダのデータ」など、お客様によってさまざまですが、そのお客様が希望された「成功定義データ」が復旧できた場合「データ復旧成功」と判断しています。
逆にデータが99%復元できたとしても、お客様が希望したデータが復元できなかった1%の中にあった場合、それは弊社としては「失敗」とみなしています。
つまり1人のお客様のデータを復旧できた割合ではなく、「お客様が取り戻したいデータを取り戻せたかどうか」を「成功」とし、全依頼件数の中でどれだけ「成功」だったかがデータ復旧率の根拠です。
データ復旧率をあえて掲げる理由は、お客様がより良い業者を選べるように
薄井様:
データ復旧会社ごとに認識が異なるデータ復旧率をあえて弊社が掲げる理由ですが、弊社のスタンスは「できる限りお客様に情報を公開しよう」です。データ復旧サービスはまだまだ一般的とはいえず、「やや分かりにくいサービス」だと思いますし、実際にホームページを見ても電話してもよくわからないというお客様もいます。
そのため、「どこに依頼すればいいのかわからない」という方や、「どこに頼んでも一緒でしょ?」と考えている方もいるのですが、データ復旧はどこの会社に依頼するかや、誰が復旧作業を行うかによって結果は大きく変わるんです。
そうした疑問をお客様があらかじめ調べられるよう、また調べてある程度判断いただけるよう、判断材料の一つとして弊社ではデータ復旧率を公開しています。認識や根拠は各社で違うにしても、「データ復旧率95.2%」という数字は誰が見ても確実でわかりやすい指標だからです。
希望するお客様にはデータ復旧ラボの見学もご案内している
薄井様:
「できる限りお客様に情報を公開しよう」というスタンスでいうと、社内のデータ復旧ラボの見学も行っています。データ復旧会社の中では珍しい取り組みだと思うのですが、ご希望があれば弊社の復旧現場なども案内しています。
こちらもデータ復旧率の開示と同じく、どんな場所で、どのように復旧作業しているかを見た上で安心して依頼いただくための取り組みです。ご希望の方は、データ復旧依頼の際に遠慮なくお伝えいただければ、担当者がしっかりと対応させていただいております。
このような取り組みを通じて、安心してもらえる環境づくりに努めています。
データ復旧業界の今後は、復旧業者が二極化する可能性がある
編集部
薄井様:
まだまだ依頼が多いのはHDDですが、SDカードやUSBの復旧依頼も割合として増えてきている印象はありますね。推測ですが、SDカードやUSBが増えたというよりも「データ復旧サービス自体の認知度」が上がって、SDカードやUSBを日常的に使っているユーザーからの依頼が増えてきているのかもしれません。
弊社も他社様もそうですが、現在はWebでの集客や宣伝にも力を入れています。データ消失で困ったお客様がWebで検索し、データ復旧サービスにたどり着いた結果が認知度の向上に結び付いているのではないでしょうか。
今後さらにデータ復旧サービスの認知度が上がっていき、もっと市場規模が大きくなれば「復旧技術やサービスの質で勝負する会社」と「料金の安さ、手軽さで勝負する会社」で二極化が起こり、料金やユーザーの選択肢にも大きな変化が起きる可能性はあるかもしれませんね。
今後、機器や記憶媒体の進歩によって依頼をいただく媒体や機器の比率は変わると思いますが、それは今に始まったことではありません。
弊社のスタンスとしては、これからも変わらずニーズやトレンドに合わせて技術を高め、お客様に満足のいく復旧サービスを提供していきたいと考えております。他社様が復旧できない案件を1件でも多く復旧し、他社様で断られてしまったお客様を一人でも多く助けるためにも、技術への投資を続けてまいります。
デジタルデータソリューションが目指すのは「デジタルデータのソリューションカンパニー」
編集部
薄井様:
弊社では、「困った人を助け、困った人を生み出さず、世界中のデータトラブルを解決します。」という理念があります。その理念のもと現在ではデータ復旧を行うデータリカバリー事業を軸に、データの解析・調査を行うフォレンジクス事業、サイバー攻撃からデータを守りデータの不正な漏えいを起こさないようにするサイバーセキュリティ事業という3つの事業を展開しており、法人・個人問わず多くのお客様からご依頼をいただいています。
今後はさらに現在のメインであるデータ復旧事業と並行してフォレンジクス事業やサイバーセキュリティ事業をより強化し、「データインシデント全体」に対応できる「デジタルデータのあらゆるトラブルを解決する企業」として事業を展開していきたいと考えています。
お客様にお約束する「可能な限り情報をオープンに」とは?
編集部
薄井様:
データ復旧業界はまだまだサービス内容も料金体系も各社バラバラでわかりにくい点も多く、ご相談される方にとっては不安が大きいと思います。そんな中で弊社がお客様にお約束できることは、「最高の技術と努力を持って復旧作業を行う」と、「不安や懸念を払拭していただくために可能な限り情報をオープンにする」の2つです。
データ復旧希望の方はもちろん、データ復旧依頼に関して不安をお持ちの方もぜひ一度デジタルデータリカバリーにお問い合わせください。例えばデータ復旧で特にわかりにくい料金に関しても、予算や希望などがありましたら遠慮なくご相談いただければと思います。
正直な話をすると、データ復旧の作業料金は機器をお預かりして初期診断してみないと正確な料金をご提示できません。初期診断の結果、軽度の症状だと思ったら重度症状だったとか、その逆に重度だと思ったら軽度だったとか、さまざまなケースがあるからです。
それでもお客様が少しでも安心できるよう、過去の事例に照らした概算費用の提示やご予算に応じた作業のご相談に乗らせていただきます。
また、通常データ復旧作業が完了した後は、データが正常に復旧されたかお客様とすり合わせをします。
しかし、こちらもよくお問い合わせをいただくのですが、機密情報や個人的なデータなど、できる限り人の目に触れたくないデータを復旧したい場合もあると思います。どうしてもというご要望があれば、ご依頼いただいたデータの中を確認しないという特殊なご依頼にもご対応可能です。
このようにお客様が少しでも安心できるよう柔軟にご提案させていただきます。
【最後に】不安な気持ちを持つお客様に、高い技術力と高品質なサービスを届けたい
デジタルデータリカバリーでは、料金や作業方法のほかにも作業前に専門の対応スタッフがしっかりと一人一人のご要望をお聞きし、できる限り作業後のギャップのないように対応いたしますのでぜひご相談ください。
デジタルデータリカバリーには、「どうしても復旧したいデータだから」と半信半疑で不安な気持ちを抱えながらもご相談いただくお客様が毎日多数いらっしゃいます。
そのようなお客様に少しでもご安心いただけるよう、当社にお問合せいただいた際は、専門のデータ復旧アドバイザーがご相談に乗り、丁寧な説明と高い技術力による高品質なサービスをご提供できるよう、日々努力しております。
お客様ご自身の目で信頼に足るかご判断いただけるよう、復旧ラボへの直接機器お持ち込み・見学を実施しております。また、決して安価ではないサービスであってもご相談のハードルを下げられるよう、まずは無料の初期診断を受けていただき、ご依頼するかどうか判断いただく形をとっています。
業界を牽引するNo.1の立場だからこそ、まず最初にご相談いただければ高い専門知識をもって正確な診断をさせていただきます。迷っている方は一度お電話いただければと思います。