ドライアイロンは、パリッとした仕上がりが特徴。ワイシャツやズボンのアイロンがけでハリを出したい人に最適です。また、かけ面にスチーム穴の凹凸がなく、全体が均一に高温になるため、洋裁やパッチワークが趣味の人からも人気を得ています。
とはいえ、近年のアイロンはスチームアイロンが主流。昔ながらのドライアイロンは、選び方や正しい使い方を知らない人も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、ドライアイロンの選び方やおすすめ商品、基本の使い方を解説していきます。ぜひ購入の参考にしてくださいね。
関連記事:【安い&使いやすい】アイロンおすすめ15選|選び方やかけ方のコツも解説
この記事を監修した専門家
目次
ドライアイロンの魅力とは?スチームアイロンとの違いも解説
ドライアイロンとは、高温の熱とプレスする力で衣類のシワを伸ばすアイロンのことです。霧吹きで水分を与えながら使うことが多く、洗濯後の乾ききっていない衣類にも使用できます。
ドライアイロンは、衣類の水分を飛ばしながらシワを取るので、パリッとした仕上がりになるのが特徴。衣類にハリを出したい人、ワイシャツやスラックス、制服などの折り目付けをしたい人におすすめです。
また、かけ面にスチーム穴の凹凸がないドライアイロンは、洋裁やパッチワークの用途にピッタリ。布に接着芯を貼る際、スチームアイロンだとかけ面の凹んでいる部分がうまく貼り付きません。かけ面が平らなドライアイロンならムラなく接着できるため、裁縫用としてドライアイロンを購入する人も多いんですよ。
ドライアイロンとスチームアイロンの違い
ドライアイロン | スチームアイロン | |
アイロン方法 |
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アイロン仕上がり |
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相性の良い素材 |
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|
ドライアイロンとスチームアイロンの大きな違いは上記の通りです。
スチームアイロンは、高温スチームを当てながらシワを伸ばすので、作業効率の高さが魅力。アイロンを使う前に毎回タンクに給水する手間はありますが、サッとアイロンがけをしたい人や、ハンガーにかけたままシワを伸ばしたい人には最適です。
スチームアイロンについては以下の記事で詳しくご紹介しているので、興味のある方はぜひチェックしてくださいね。
関連記事:【メーカー比較も】スチームアイロンおすすめ21選|コードレスやドライ機能付きなど幅広くご紹介
ハナ
ドライアイロンの選び方
ドライアイロンは以下3つのポイントを意識すると自分にピッタリな製品が見つけられます。
- 消費電力
- 重量
- 温度調節の有無
それでは順にどのように選べば良いのかを見ていきましょう。
しっかりシワを取りたいなら700W以上は必要
ドライアイロンは消費電力が高いと、それだけかけ面の温度が高くなります。「洋服のシワをしっかり伸ばしたい人」や「高温アイロンに適している麻やコットン(綿)素材のアイロンがけをしたい人」は700W以上は必須です。
500Wほどの消費電力が低いものだと十分にかけ面の温度が上がらず、シワ取りに時間がかかってしまうことも。アイロン時間が長引くと電気代は高くなります。
ドライアイロンは短時間で効率よくシワ取りができる700W以上のものを選びましょう。
重量は1kg前後がおすすめ。軽い力でアイロンがけできる
ワイシャツやズボン、プリーツスカートなどの折り目付けをしたい人は、重量1kg前後のドライアイロンがおすすめです。
程よく重さがあることで、プレスする際に力を強く入れなくて済むためです。軽い力で折り目付けや、シワ伸ばしができるので腕の負担を軽減できますよ。
逆に、出張や旅行先への持ち運び目的なら、300gほどの軽量モデルがおすすめ。カバンに入れておいても邪魔にならず、ホテルや旅館でサッと身なりを整えられて便利です。
温度調節ができると幅広い素材に対応できて便利
さまざまな素材の衣類をアイロンがけしたい人は温度調節機能の搭載はマスト。温度調節機能があると、素材に適した温度にすることができ、衣類へのダメージを最小限に抑えられます。
以下、素材別にアイロンの適正温度をまとめたので参考にしてみてください。
温度 | 素材 |
低温(80℃~120℃) | アクリル・ポリウレタン・アセテート |
中温(140℃~160℃) | 毛・絹・ポリエステル・キュプラ レーヨン・ナイロン |
高温(180℃~210℃) | 麻・綿 |
洋裁やパッチワーク用にドライアイロンを使いたい人も、布地の素材に合わせて温度調節ができると便利ですよ。
ハナ
専門家おすすめのドライアイロン
この記事を監修したハナさんおすすめのドライアイロンをご紹介します。
かけ面はのりのつきにくいフッ素コート加工でお手入れが楽々
アイロンの立ち上がり時間は約75秒と早く、思い立ったらすぐにアイロンがけを始めることができます。
かけ面にフッ素コート加工が施されていて滑りの良さが秀逸。滑りやすいので衣類を傷つけずに滑らかにアイロンがけすることができ、霧吹きなしでもしっかりシワが伸びてお手軽です。
温度調整のダイヤルが日本語で、温度だけでなく「素材」の記載があるところがわかりやすいです。
消費電力 | 700 W |
---|---|
重量 | 約800 g |
温度調節 | 低・中・高(約80℃~200℃) |
立ち上がり時間 | 高温(180~200度)で75秒 |
コードの長さ | 1.9m |
サイズ | 幅11×長さ23×高さ10cm |
ドライアイロン おすすめ人気ランキングの比較一覧表
商品 | 最安価格 | 消費電力 | 重量 | 温度調節 | 立ち上がり時間 | コードの長さ | サイズ | |
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パナソニック 自動アイロン(ドライアイロン)NI-A66 | 楽天市場¥3,345 AmazonYahoo! | 700W | 約800g | 低・中・高(約80℃~200℃) | 低温で約30秒 | 1.9m | 幅11×長さ23×高さ10cm | |
アイリスオーヤマ ドライアイロン PDIR-01F | 楽天市場¥2,147 AmazonYahoo! | 1000W | 約1100g | 低・中・高(約80℃~210℃) | 低温で約30秒 | 1.6m | 幅12.1×長さ25.8×高さ13cm | |
DBK ドライ専用アイロン/ザ・ドライ J78D | 楽天市場¥2,782 AmazonYahoo! | 800W | 約600g | LOW・MED・HIGH・MAX | - | 1.8m | 幅11.3×長さ24.7×高さ10.5cm | |
ESUFEIR コンパクトミニアイロン | 楽天市場¥2,509 AmazonYahoo! | 32W | 約350g | 約130℃・150℃ | 約3分 | 1.6m | 幅8×長さ18×高さ9.1cm | |
ピエリア ミニアイロン DMA-04BL | 楽天市場¥1,293 AmazonYahoo! | 21W | 約246g | 約180℃ | - | 1.5m | 幅6.3×長さ10×高さ5.1cm | |
Carantee コードレスミニアイロン | 楽天市場¥4,799 AmazonYahoo! | - | 約345g | L・M・H(約120℃~160℃) | 低温で約30秒 | - | 幅8×長さ10×高さ2cm | |
東芝 ハンディドライアイロン TA-H3 | 楽天市場¥2,411 AmazonYahoo! | - | 約265g | 約150℃ | - | - | 幅12×長さ13×高さ3.1cm |
ドライアイロン おすすめ人気ランキング7選
800gと軽量なのに、仕上がりは申し分なし。しっかりシワが伸びる
ドライアイロンと言えばパナソニックの自動アイロン、といっても過言ではないくらい、人気な商品です。昔のアイロンを思わせるようなレトロなデザインも人気の理由。
重量は800gと軽量設計なのが特徴です。取り回しがしやすく、衣類をまとめてアイロンがけしたい人にピッタリですよ。
かけ面にはフッ素コート加工が施されています。仕上げ材や、アイロン糊などがくっつきにくく、パリッとした仕上がりになります。かけ面の先端はしっかり尖っているので、ワイシャツのボタン周りも徹底的にシワ伸ばしが可能です。
操作はダイヤルを回すだけでとてもシンプル。ドライアイロンを初めて使う人にもおすすめです。
消費電力 | 700W |
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重量 | 約800g |
温度調節 | 低・中・高(約80℃~200℃) |
立ち上がり時間 | 低温で約30秒 |
コードの長さ | 1.9m |
サイズ | 幅11×長さ23×高さ10cm |
滑らかな使い心地。安いドライアイロンを探している人に最適
かけ面にはフッ素コーティングが施されており、衣類の上をスイスイと滑ります。滑らかなかけ心地のドライアイロンが欲しい人におすすめです。
また、一定の温度に到達すると自動で電源が切れる「温度ヒューズ」が搭載されています。長時間アイロンを使う人、うっかり電源を切り忘れてしまいそうな人などでも安心して使えますね。
価格は2,000円台とかなりリーズナブルです。シンプルな機能のみで使い勝手がよく、安価で購入できるのでコスパは最強。安いドライアイロンを探している人はチェックしてみてください。
消費電力 | 1000W |
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重量 | 約1100g |
温度調節 | 低・中・高(約80℃~210℃) |
立ち上がり時間 | 低温で約30秒 |
コードの長さ | 1.6m |
サイズ | 幅12.1×長さ25.8×高さ13cm |
動きに合わせてコードが上下する。取り回ししやすいのが特徴
「使いやすさ」に追求し、少しでもアイロンがけの負担を減らしたいという思いで作られたドライアイロンです。
重量は600gとドライアイロンの中では軽量な方。重たいアイロンが苦手な人におすすめです。ただし、軽量な分アイロンを自立させる際の安定性はイマイチ。かけ面を下にして置けるアイロン置きがあると便利ですよ。
本体から伸びている電源コードは上下に動く仕様になっています。アイロンをかける動きに合わせてコードも動いてくれるので、コードが邪魔にならず、スムーズに使えるのも魅力ポイント。
消費電力 | 800W |
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重量 | 約600g |
温度調節 | LOW・MED・HIGH・MAX |
立ち上がり時間 | - |
コードの長さ | 1.8m |
サイズ | 幅11.3×長さ24.7×高さ10.5cm |
ハンディタイプで使いやすい。旅行や出張先での使用にもおすすめ
持ち運びにとっても便利!コンパクトなドライアイロンです。重量は350gと超軽量ですが、ハンディタイプなので力が入れやすく、しっかりシワを伸ばせるのが特徴。旅行先や出張先にアイロンを持っていきたい人にピッタリです。
かけ面の素材はセラミックが採用されています。滑らかなかけ心地で衣類への引っ掛かりも気になりません。
付属品は、収納時に助かる専用ケース、高温状態のアイロンを冷ますための断熱シリコンパッド、スプレーボトルなど豊富。スプレーボトルがセットになっていることにより、霧吹きを準備しなくても良いのは助かりますね☆
消費電力 | 32W |
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重量 | 約350g |
温度調節 | 約130℃・150℃ |
立ち上がり時間 | 約3分 |
コードの長さ | 1.6m |
サイズ | 幅8×長さ18×高さ9.1cm |
名前シール貼り、人形の洋服作りにピッタリなサイズ感
サイズは10cm。手のひらに収まるほどコンパクトなドライアイロンです。学用品の名前シール貼りや、ハンカチのアイロンがけ、人形の洋服作り用として使用されています。
ちなみに、ハンドル部分は折りたたむことが可能。折りたたみ時の高さは5cmほどになります。裁縫セットと一緒にしまっておけたり、引き出しに入れておけたりと収納力もアップ!
スイッチのオンオフは、電源コードの抜き差しで行います。通常のアイロンのように、つまみやダイヤルがあるわけではないので、使用後はすぐコンセントを抜きましょう。
消費電力 | 21W |
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重量 | 約246g |
温度調節 | 約180℃ |
立ち上がり時間 | - |
コードの長さ | 1.5m |
サイズ | 幅6.3×長さ10×高さ5.1cm |
コードレスのドライアイロン。ハンガーにかけたままでも使える
ドライアイロンとしては珍しいコードレスタイプです。一度の充電で約25分間の連続使用が可能。2~3枚の衣類ならまとめてアイロンがけできますよ。
充電はUSBケーブルを使用するので、出張先や旅行先での使用に大変便利。約120℃~160℃の3段階温度説機能も搭載されており、さまざまな衣類に対応できるのも魅力ポイントです。
立ち上がりも30秒ほどと早く、ハンガーにかけたままでの使用もOK。出かける前にサッと使いたい人、アイロン台持っていない人でも問題なく使えます。
※フル充電には3~4時間かかります。また、充電中は使用できないので「家族全員分のアイロンがしたい」人には不向きです。
消費電力 | - |
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重量 | 約345g |
温度調節 | L・M・H(約120℃~160℃) |
立ち上がり時間 | 低温で約30秒 |
コードの長さ | - |
サイズ | 幅8×長さ10×高さ2cm |
折り目付けに特化したドライアイロン。ハンガーにかけたまま使える
「ズボンやスカートの折り目付けのためだけに、毎回アイロン出すの手間だな」という人にピッタリなのが、こちらのハンディアイロンです。
クリップのように挟みながら使うことで、簡単に折り目を付けられます。衣類をハンガーにかけたまま使えるのも魅力ポイント。アイロン台を出す必要がありません。
また、本体をロックすると、自動で電源がオフになるのも特徴です。使用後は高温になったかけ面に触れることなく収納できて、安全性もばっちり。
13cmほどのコンパクトなサイズなので、持ち運びにもおすすめです◎
消費電力 | - |
---|---|
重量 | 約265g |
温度調節 | 約150℃ |
立ち上がり時間 | - |
コードの長さ | - |
サイズ | 幅12×長さ13×高さ3.1cm |
霧吹きはどう使う?ドライアイロンの基本の使い方を解説
ドライアイロンを初めて購入する際「どうやって使うのが正しいの?」と疑問に思う人は多いのではないでしょうか。ここでは、ドライアイロンの基本の使い方を解説します。
- ドライアイロン
- アイロン台
- 霧吹き
アイロンをかける前は霧吹きで衣類を湿らす
ドライアイロンを使う際は、アイロンがけをする前に霧吹きで衣類を濡らすことが重要ポイント。カラカラに乾いている衣類にドライアイロンを当てても、きれいにシワを伸ばせません。
ここで「どれくらい濡らせばいいの?」と疑問に思う人もいるでしょう。
水分量を例えるとしたら、洗濯後、8割ほど乾いた衣類です。衣類を手で触って「若干濡れているかな…?」程度の水分量でOK。
水分量は、少なすぎるとシワの伸びが悪くなり、逆に多すぎるとアイロン時間が長引いてしまいます。ドライアイロンを使い続けていくうちに、自分で適正な水分量を見極められ、効率的に使えるようになりますよ。
ワイシャツは細かな部分からかけるのがベター
ワイシャツのアイロンがけにドライアイロンを使う人も多いはず。そんなワイシャツをピシッときれいに仕上げるには、アイロンをかける順番が大切です。
初めは襟、最後は身ごろというように、ワイシャツは細かな部分からアイロンがけをするのが基本。これは、目立ちやすい広い面にシワが付くのを防ぐためです。
- 襟
- 肩(ヨーク)
- 袖口(カフス)
- 袖
- 身ごろ
ちなみに、衣類にアイロンを当てる前、手でしっかりシワを伸ばすこと(手アイロン)はマスト。大きなシワは、アイロンの引っ掛かりや、新たなシワの発生に繋がります。きれいに仕上げるためにも、手アイロンは必須です。
ハナ
仕上がりにこだわるなら「キーピング」との併用がおすすめ
シワひとつない、パリッと清潔感のある仕上がりにしたい人は、アイロン専用剤「キーピング」との併用がおすすめです。キーピングには用途別に2つのタイプがラインナップされているので、それぞれの特徴を解説していきます。
ドラッグストアに行くと、200~300円で売られているのでぜひ試してみてください。
パリッと仕上がりが長持ちする「キーピング」
キーピングは、スプレータイプののり剤です。アイロンを当てる前に3~4回スプレーすると、簡単にのり付けできます。
衣類をパリッと仕上げたい、仕上がりを長持ちさせたい人におすすめです。また、襟や袖に使用すると、汚れが付きにくくなるというメリットも。
ちなみに、キーピングを振りかけると、高温でも焦げ付かないのでアイロン初心者でも安心して使えますよ。
アイロンの滑りが良くなり、シワができにくくなる「キーピング スムーザー」
キーピング スムーザーは、アイロンの布滑りを良くしたい人におすすめなシワ取り剤です。スプレーを振りかけるだけでアイロンすべりが格段に良くなり、細かなシワも楽に取れます。
アイロンを当てる前に部分ごとに3~4回スプレーすると、アイロン後のしなやかなハリが長時間続きますよ。
関連記事:【使い方のコツも解説】シワ取りスプレーおすすめ12選|100均・コンビニ商品も紹介
ドライアイロンのよくある質問
コードレスのドライアイロンはありますか?
しかし、コードレスのドライアイロンのラインナップはかなり少ないです。また、サイズもコンパクトなのでたくさんの衣類をアイロンがけしたい人にはおすすめしません。
本記事でご紹介しているコードレスのドライアイロンは、出かける前にサッとシワを伸ばしたい人や、旅行・出張用の持ち運べるアイロンが欲しい人に適した製品です。
アイロンをかけるとき、当て布は必要ですか?
- 熱に弱い「ポリエステル」や「ナイロン」
- 天然繊維である「ウール」や「シルク」
これらの素材は、アイロンの熱で繊維が溶け、テカる可能性があるもの。当て布を使えば、適度に熱や蒸気を逃してくれ、衣類へのダメージやテカリを防止してくれます。
また、当て布が必要かどうかは洗濯表示タグでも確認できます。
上記のように、低い温度でのアイロンがけを推奨している衣類には、当て布をしておくと間違いありません。ほかにもアイロンマークの下に波線表示があるものも、当て布が必要なサインです。
ドライアイロン まとめ
ドライアイロンは、パリッと仕上げたい・衣類の折り目付けをしたい・洋裁やパッチワークに使いたい人におすすめなアイロンです。
- シワを十分に伸ばせる消費電力か
- 程よく重量があり、手首や腕に負担がかからないか
- 素材に合わせて温度調節できるか
上記の3つを意識しながら、自分にピッタリなドライアイロンを見つけてくださいね。
関連記事:おしゃれでかわいいアイロン台おすすめ28選!コンパクトで収納に便利な商品も紹介